テレビや雑誌に出てくる、ありあまる富も仕事での成功も手に入れている人たちが羨ましいと感じたことはありませんか? そのような一歩抜きんでている人は、凡人と考え方が大きく違うそうです。
お金持ちたちの思考習慣に詳しい投資コンサルタント・米国公認会計士の午堂登紀雄さんは、「成功する人たちは、一般的な人たちと思考や発想がやはり一味、違います」と話します。
それは一体、どんなものなのか。気になりませんか? 多くのお金持ちや成功者が無意識にやっている考え方の習慣は、取り入れれば自分の評価を上げ、さらに自分を一流の人間に押し上げてくれるはず!
そこで、午堂さんに教えていただいた「お金持ちの思考や発想の癖」をご紹介します。考え方はすぐに変えられないものですが、変わらないと、一生今のステイタス止まりです。少しずつ取り入れて、ひとつ上の世界にステップアップしてゆきましょう。
お金持ちや成功者が「無意識にやっている」思考習慣6選
■1:自分が「価値を認めたものだけ」にお金を使う
何かに出費する際、「みんなが持っているから」「みんながやっているから」という発想でお金を使っていることはありませんか? まずは、このような考え方を変えてみるのがよさそうです。
「よく、『お金持ちほどケチ』と言われますが、その理由は、お金を使う対象に対して徹底的な軸を持っているからです。
その軸とは、『自分が価値を見出しているかどうか』です。その軸でシビアに絞り込んでお金を使っているからこそ、価値アリと判断した対象には、惜しみなく巨費の投入ができるわけです。
その一方で、多くの人は『みんながこれにお金を使っているから』という、なんとなくの発想で、なんにでもまんべんなくお金を使ってしまいがちなんですね。
女子力アップのために、服装、メイク、ネイルなどや各種の小物類、エステやジム通いや外食、その他の行動パターンまで、周囲に合わせていたら、かなりの出費になっていきます。
そこで、みんなのことは忘れて、自分にとって本当に価値があること、だけにお金を使うようにしてみましょう。そうすれば、かなりの無駄な出費が抑えられるはずです」(午堂さん)
これならすぐにできるはず。ぜひ自分なりの出費軸をつくり、一点豪華主義ならぬ、ポリシーを持ったお金の使い方を心がけてみてください。
■2:効率的かどうかより「効果的かどうか」を最優先する
仕事をする際、多くの人は効率的なやり方をまず発想しがち。しかし、成功者・お金持ちの人たちは、効果的なやり方を最優先させて考えるそうです。
「効率重視の発想というのは、仕事のプロセス・過程をまず優先させますので、その結果、スマートで楽な方法を考えがちです。
しかし仕事において最終的に求められるのは、成果・結果=効果です。そこで、成果・結果を重視した、『効果重視の発想』で仕事に取り組めばいいわけです。効果重視で考えると、多くの場合、手間がかかり、地道で泥臭い仕事のやり方も必要となります。
例えば一般の人にマーケティング調査をする際、効率を重視すると、WEBアンケートを行う…となるところですよね。対して効果重視なら、街頭で質問調査をするなどの、手間のかかる仕事になるかもしれません。
それでも、結果としてクライアントから評価されるのは、より生きた消費者の声が聞ける、街頭質問調査なのですから、仕事においては効果重視の発想を心がけ、そのためであれば、地道さや泥臭さも排除してはいけない、ということです」(午堂さん)
効率性という大義のもと、つい手間暇を惜しみがち。しかし、仕事においては手間暇も時には必要、という発想が大切なようです。
■3:細切れ時間を無駄にしない
時間が空くと、ボーッとしてしまいませんか? 冨と成功を手に入れたいなら、まずはそこから変えてみるのもひとつ。成功者・お金持ちの人たちは、1分1秒も無駄にしないそうです。
「ビジネスパーソンには、電車を待つ、ランチが出て来るのを待つ、待ち合わせ場所で相手を待つなど、いろいろと”待つだけの細切れ時間”がありますよね。
ちりも積もればで、こうした細切れ時間はけっこう膨大な時間になっていきます。成功者やお金持ちは、こういう時間の使い方に無駄がないのです。
その発想は、待ち合わせがあれば、30分から1時間前には着くようにするのです。そして、移動に時間をかける必要はないと安心できるところで、打ち合わせのための資料を読んだり、他の仕事を進めたりするわけです。
仕事をギリギリまでオフィスでするか、待ち合わせ場所近くでするかの違いなのですが、その差は、細切れ時間に行う仕事の質に、大きく現れます。
早めに着くようにすれば、心に余裕があるので集中力も高まり、移動時間にできる仕事も、待ち合わせ場所での仕事も、その質が高まります。
一方で、ギリギリまで会社でやっていても、最後はソワソワとしてミスしがちですし、移動中は遅刻への不安があって集中できず、メリットはほとんどありません」(午堂さん)
これも、わりとすぐに実践できそうなスケジュールの使い方。打ち合わせで外出する際、ギリギリまで会社で仕事をして出かけていく人は多いはず。これからは30分前の到着を心がけて、着いたらほかの仕事を進めたり、本を読んだりしてみましょう。
■4:知識を得る前に「とりあえずやってみよう」とする
初めて行くレストランなどを選ぶ際、口コミ情報などを参考にする人は多いはず。私たちはこのように、何かをする際、損や失敗をしないように「知識で武装をしよう」と考えます。しかし、時には「とりあえずやってみる」という発想も必要なようです。
「成功者・お金持ちの発想は、知識よりもまず体験を優先して、その体験を通してより生きた知識を得ようとします。口コミ情報に左右されてしまう前に、気になったレストランならまずは入ってみて、その味は自分で判断するという発想です。
要するに、行動力を大切にして、そのためにフットワークを軽くしておく、わけです。自分のアンテナが動いたら、行動することで成功につなげるのです。
もちろん、リスクが大きいことは慎重に知識を集めてすべきですが、ほとんどリスクがないことであれば、知識武装に時間とお金をかけるよりも、『とりあえずやってみる』の発想で体験してみるほうが学びも早く、より生きた知識を身につけられることも多いのです」(午堂さん)
「面白そう」「やってみたい」と思いながらも、行動に移せないことって多いですよね。自分の興味のアンテナがピピっと反応したのであれば、「とりあえずやってみる」ようにすれば、大きな成長のチャンスが待っているかもしれません。
■5:一流になったときに憧れを実現するのではなく「一流になるために今それをやろうとする」
高級料理を思いきり食べたり、世界一周をしたり、いつか手に入れたいものや体験したいこと、誰にでもあるはずです。成功者・お金持ちは、このような夢を「あえて今やる」、という考え方もしているそうです。
「例えば、一流になったら『一流ホテルのスイートに宿泊したい』など、数十万以内くらいの予算で実現できる目標であれば、ボーナス時期に実現させることができますよね。
成功者やお金持ちたちは、『一流になったらスイートに泊まろう』ではなく、『一流の世界を知るために、借金してでも今、泊まってみよう』と発想するのです。
そしてスイートに宿泊してみて、『一流の水準とはこれなんだ』と、それまで想像でしかなかった世界を体験的に実感することができます。この実感がさらに、『こんな部屋にもっと泊まれるような一流の人間を目指そう』と、自分の行動のモチベーションをさらに高めてくれるわけです。
人はイメージした姿になる力を持っています。そのスイートに泊まっている自分の姿を実際にイメージできるのとできないのでは、大きな違いです。
つまり、成功するには、モチベーションを高めることと、成功した自分をリアルにイメージすることがすごく重要であり、そのための投資は惜しまないのが、彼らの発想なのです」(午堂さん)
「一流になってお金持ちになったら、あんなことをしてみたい」といった夢を今、叶えてしまう。予算面を慎重に検討しつつも、今年はチャレンジできることからしてみてはいかがでしょうか。
■6:今のためではなく「来年のために」バーゲンセールに行く
多くの人が、今欲しいものを探しにバーゲンを活用しますよね。しかし、成功者・お金持ちの人たちは、ちょっと発想が違うそうです。
「お金持ちや成功者の人たちは、もっと戦略的にバーゲンを活用します。それは今欲しいもののためではなく、来年必要なものを買うためにバーゲンを活用するということです。今欲しいものという発想でバーゲンに行けば、当然ながら、あれもこれも欲しいとなって、浪費してしまいます。
ですが、来年も必要か否か、と考えられれば、冷静に判断できます。そして、流行に左右されない形や色などの洋服や、手袋などの季節品小物などを破格のバーゲンプライスで買うようにするわけです。この発想はつまり、事前の計画性を大切にする、未来を想像して準備する、ということです」(午堂さん)
買い集めたバーゲン品は結局、クローゼットの中で休眠状態になることも多いですよね。そこで「来年使うものを、少し安く今のうちに買っておく」という発想に切り替えてみれば、コストパフォーマンスのよいお買い物方法になるそうです。
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このように発想することが、成功と富を手にする秘訣! 現状に満足できない人は、上記を参考にして考え方を少しずつ変えてみてはいかがでしょうか? その思考習慣で、一歩抜きん出た人間になれるはずですよ。
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- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 町田光