ハイジュエリーに必要なのは「夢」と、それをかなえる至高の職人技であることを、ヴァン クリーフ&アーペルは教えてくれます。そのハイジュエリーはすべて、創造性にあふれ、ロマンティックで詩的。子供のころに心ときめいた物語を思い起こさせる驚きと感動に満ちています。

「秘密」をテーマにしたコレクション『LE SECRET(ル スクレ)』を通して、まさに見る者を夢の世界へと誘う独特の世界観と、その圧倒的な技術力をご覧いただきましょう。

LE SECRET(ル スクレ)の魅力をGIFアニメーションでお届けします

「黄金の手(マンドール)」と呼ばれる職人が生み出す、永遠の夢を宿す輝き

パリの宝石商の娘エステル・アーペルとダイヤモンド商で宝石細工職人の家に生まれたアルフレッド・ヴァン クリーフとの結婚によって、1906年に誕生したヴァン クリーフ&アーペル。そのクリエイションのテーマは一貫して「愛」と「夢」であり、それを体現する美しく詩的なデザインこそが、ヴァン クリーフ&アーペルのジュエリーの最大の魅力といえるでしょう。

また、その高度な技術力はメゾン発足時からのもので、創業からわずか4か月でハイジュエリーの制作に着手。そうしたことからも、工房を構えた時点で「マンドール=黄金の手」と呼ばれる熟練の職人たちを擁していたことがわかります。彼らこそが、ミステリーセットなどの超絶技巧に果敢に挑戦し、特許を取得するまでの技術に高めたのでした。

やがて、メゾンにはアーペル家の才能豊かな面々が加わり、国の内外に事業を拡大。アメリカには1929年に進出したものの世界恐慌のために一時撤退し、1939年に再びニューヨークへ。アメリカ国内にも工房を構えると、パリとは別にコレクションを展開するようになります。アメリカ人が好むフランス流のジュエリーを模索すること。それは、自らのスタイルと個性を明快に表現する手法をメゾンにもたらしました。

1940年代初頭、そのアメリカの工房でのちにヴァン クリーフ&アーペルのシンボルとなるジュエリー、『フェアリー クリップ』と『バレリーナ クリップ』が誕生します。第二次世界大戦勃発からほどなくして、アーペル家の人々はアメリカへ渡る最後の船に乗り込みました。世界が暗闇に包まれている時代だからこそ、それらの華やかで愛らしいジュエリーは夢と希望の象徴として人気を博します。

時を経て21世紀を迎えると、輝きをまとった「妖精」は、大きな成長を遂げたメゾンに新たな魔法をかけました。2003年に発表されたハイジュエリーコレクション『真夏の夜の夢』は、シェイクスピアの名作をドラマティックに解釈したデザインが圧巻で、今日のヴァン クリーフ&アーペルのイメージと世界観を決定づけたといわれています。

そして、『ル スクレ=秘密』と題されたハイジュエリーコレクションでは、奇跡の職人技がクリエイションをさらなる境地へ。その夢は永遠に、終わりなき未来へと続いているのです。


藤の花に隠れ住む妖精が気ままに姿を現すブローチ

『エドナ』クリップ(ブローチ)参考価格¥76,900,000 [ダイヤモンド 計1.57カラット、ピンクサファイア 計9.80カラット、モーヴサファイア 計37.77カラット、エメラルド 計4.07カラット、ツァボライト 計3.76カラット、真珠、ピンクゴールド、イエローゴールド、ホワイトゴールド](ヴァン クリーフ&アーペル)

伝説や神話に彩られた、身につける女性だけが知る「秘密」を宿したハイジュエリーコレクション『LE SECRET(ル スクレ)=秘密』。詩的な物語を秘めたその輝きは、ジュエリーという存在を超え、芸術の域へ。

この藤の花をモチーフにしたクリップ(ブローチ)は、立体的に形づくられた房の中に愛らしい「ダイヤモンドの妖精」がひそみ、房の表側と裏側を自在に行き来できるしくみになっています。葉も房も、濃淡の宝石で描き出した絵画のようなグラデーションが素晴らしい。石を留める金属は、宝石の色合いによって使い分けられています。

Close-up

『エドナ』クリップ(ブローチ)のカラーサファイア

房の先端に向けて、紫色から淡いピンクへと完璧なグラデーションを描くカラーサファイア。輝きが強く、あらゆる色がそろうサファイアは、こうしたグラデーションに用いるのに最適な宝石。すべての石が細いワイヤーで高低差をつけて爪留めされ、立体的に形づくられています。

Look!

『エドナ』クリップ(ブローチ)のフェアリーモチーフ

1940年代初頭に誕生し、今やヴァン クリーフ&アーペルに欠かせないシンボルとなった「フェアリー」モチーフ。その頭部には、伝統的にローズカットのダイヤモンドが用いられています。カラーサファイアの花の台座に乗って、細いワイヤーで表側と裏側を自在に移動できる仕掛け。

Backside

『エドナ』クリップ(ブローチ)の藤の房の裏側

藤の房の裏側には、大小のパールで装飾された妖精の住処が…。見えないところへの贅を尽くしたこだわりこそが、ハイジュエリーの醍醐味です。表側からパールそのものはいっさい見えませんが、白いものが内側に存在することで、カラーサファイアの淡い色彩を美しく映し出す効果も。


花びらを回転すると現れる永遠の愛のメッセージ

『ペタル ド ヴー』ブレスレット 参考価格¥216,700,000 [ルビー 計21.44カラット、ダイヤモンド 計44.16カラット、ホワイトゴールド、レッドゴールド](ヴァン クリーフ&アーペル)

「願いの花びら」という名をもつブレスレット。上のやや大きめのフラワーモチーフが回転するようになっており、花びらを回すとふたつの愛のメッセージが現れます。真紅のルビーの花びらは、ヴァン クリーフ&アーペルが誇る最高難度の宝飾技巧、ミステリーセットによるもの。ブレスレットの本体部分は、リボンを思わせる流麗なデザインが軽やか。その曲線に合わせてバゲットカット、ラウンドカット、ペアシェイプの多彩なダイヤモンドがセッティングされています。

Another angle

『ペタル ド ヴー』ブレスレットのフラワーモチーフ

フラワーモチーフを横から見ると、ミステリーセットを施したパーツが、以前に比べるとかなり薄くなっていることに気づきます。つまり、進化した技術によって、パーツを重ねて回転させることが可能に。また、ルビーの一石一石は、丸みを帯びたカボションカットになっています。

Look!

『ペタル ド ヴー』ブレスレットの二段構造の花びらの上段を回転させた様子

二段構造の花びらの上段を回転させると、写真のように刻印されたふたつのメッセージが現れます。秘密のメッセージにはフランス語で、「Mon amour=愛する人」「Je t'aime=愛している」と記されています。フラワーモチーフの中央で輝くダイヤモンドは、ともに2カラットを超える大きさ。


幸福を運ぶミツバチが隠れた「愛の象徴」としてのリング

『スクレ デ ザベイユ』リング 参考価格¥98,500,000 [ルビー 5.07カラット、モーヴサファイア 計2.24カラット、ダイヤモンド 計3.09カラット、ブラックラッカー、ホワイトゴールド、イエローゴールド、ピンクゴールド](ヴァン クリーフ&アーペル)

オープンワークの花びらが繊細で華麗なリング。そのレースのような花びらの下にミツバチがこっそり隠れています。ミツバチは、西洋では繁栄と幸福のシンボル。また、ギリシャ神話に登場する愛の神、アフロディーテが連れていたことから、「愛の象徴」としても知られています。

中央で鮮やかな光彩を放つ宝石は、5カラットを超える稀少なルビー。リングの内側には、フランスの偉大な小説家、ヴィクトル・ユゴーの愛にまつわる詩句が刻まれています。

Inside

『スクレ デ ザベイユ』リングの内側

リングのアームの内側には、『レミゼラブル』などで知られる、フランスの小説家ヴィクトル・ユゴーによる有名な詩句「La vie est une fleur, L'amour en est le miel=人生は一輪の花、愛はその蜜」が、小さな文字で刻まれています。それは、身につける女性だけが知る、永遠の愛のメッセージなのです。

Another angle

『スクレ デ ザベイユ』リングのミツバチモチーフ

横から見ると、花びらの一枚一枚がすべて異なるカーブを描いていることがわかります。その繊細な花びらの下に隠れているのは、愛らしいミツバチ。花びらがオープンワークであるにもかかわらず、その姿は正面から確認できない、まさに秘密。体の黒いラインはラッカーで描かれています。


進化を続ける、宝石を留める爪を見せない超絶技巧「ミステリーセット」

宝飾界において超絶技巧のひとつに数えられる「ミステリーセット」。宝石を留める爪が見えないことから、そう名づけられました。

この画期的な技巧は、天才宝飾師ラングロア氏が開発したもので、1933年、ヴァン クリーフ&アーペルが特許を取得。それ以来、ミステリーセットはヴァン クリーフ&アーペルの代名詞となったのです。

0.2ミリの極細ワイヤーで形成された枠組みに合わせて宝石をカットし、はめ込むのは選ばれしカット職人の仕事とされています。かつては金属が透けて見えない、色の濃い宝石にしか施すことができませんでしたが、近年は透明度の高い宝石でも可能に。職人の技術は高度な機器の助けも借りながら、日夜進歩しているのです。

『パナシュ ミステリユー クリップ』©Van Cleef & Arpels

最新のミステリーセット「ヴィトレイユ ミステリーセット」を施した『パナシュ ミステリユー クリップ』がこちら。軽やかな羽根のモチーフにふさわしい、明るいカラーのサファイアが使われているのに、金属の枠組みがまったく見えません。

※掲載した商品の価格は、すべて税抜です。

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問い合わせ先

PHOTO :
戸田嘉昭(パイルドライバー)
EDIT&WRITING :
福田詞子(英国宝石学協会 FGA)
RECONSTRUCT :
安念美和子