マザー・テレサの有名な格言に、「性格に気をつけなさい、それはいつか運命になるから」というフレーズがあります。私達は、思考→言葉→行動→習慣→性格→運命の順番に、人生が決まっていくものです。

やめた方がいい言葉や行動のひとつによく挙げられるのは、ネガティブなことばかり口にしたり、不機嫌そうな顔をしたりすること。ほかには、何かにつけて他の誰かと比較するのもNG項目のひとつ。

習慣化の専門家・三浦 将さんは、「こんなことを続けていると人生がどんどんダメになる」と警告します。性格はすぐに変わりませんが、思考回路は少しずつ変えていくことが可能。一体どんな考え方をやめることが運命や人生を変えるのでしょうか?

三浦さんから、無意識にやりがちだけど実はNGな思い込みを教わりました。以下の7つに支配されていると負のスパイラルにつながるので、すぐに頭の中から取り除きましょう。

頭の中にあると人生がどんどんダメになる「無意識の思い込み」7選

■1:「才能は生まれつき決まっている」と考えるのはNG

才能のせいにしないように

人は生まれたときは赤ちゃんで、等しく無力なはず。でも、成長して社会に出たとき、どうして差が出るのでしょうか? 実はこれには思い込みが鍵となっているようです。思い込みとは自分の中でなんの疑いもなく当たり前になっていること。

「例えば、大学の入学試験を受けたけれど浪人したとします。『生まれつき才能は決まっている』と考える人は、その時点で自分には良い大学に行ける可能性はないと、すぐに諦めてしまったりします。これでは力は発揮されません」(三浦さん)

確かに仕事でも、やってみなければわからないかもしれないのに、最初から自分にはできないと決めつけたら、そもそもできるはずがありません。何かがうまくいかなかったとき、自分の出自や環境、遺伝子、才能のせいにするのはやめましょう。

■2:「私はダメ」と考えるのはNG

ダメ出ししないように

仕事でうまくいかないことがあると、自分へのダメ出しをついしてしまいがちです。これも人生をダメにする原因なのだとか。

「ダメという思い込み、自己否定が自己肯定感を下げていきます。本当は可能性の塊なのに、自分で自分の足を引っ掛けてつまずいているようなものです。そして、失敗している自分はかっこ悪いと考えてしまう人は、次に挑戦することをやめてしまうんです。ほとんどの人間はそうだから、もったいないですよ」(三浦さん)

失敗を糧にして、諦めずに次に進める人だけが少しずつ成功に近づくもの。おきあがりこぼしをイメージして、「なぜダメだったのか」「どうすればうまくいくのか」を考えるようにしましょう。

■3:「頑張らないと認められない」と考えるのはNG

認められることばかり考えないように

働く女性、特にキャリアを積んできた人ほど、「頑張らないと認められない」という考え方を当然のこととして、これまで頑張ってきたのではないでしょうか。でも、三浦さんは、それは違うと言います。

「仕事をしていると、認められなきゃと思い込む場面も多いと思います。その気持ちは、原動力にはなりますが、やりすぎると鬱になる可能性すらあります。

確かにこの思い込みが強ければ、お金を稼げたり地位が上がったりすることもあるでしょう。でも、強迫観念が強過ぎて、幸せ感が得られず、気づいたらひとりになっている、などということがあるかもしれません。頑張らなくてもちゃんと認めてもらえるんです」(三浦さん)

自分ひとりだけが頑張っていても、うまくいくわけではありません。がむしゃらに頑張るのではなく、周りの人とうまくやっていくことも大切。ただ頑張ることだけに固執せず、人を巻き込むことや下を育てることを意識していきましょう。

■4:「こんなことやっている場合か」と考えるのはNG

片付けを優先させよう

忙しいと、何をしているときでも「こんなことやっている場合か」と投げやりになることもありますよね。三浦さん曰く、これもNGなのだそうです。

「家の中が荒れ放題なのに、プレゼンの準備をやらなきゃいけないというとき、『掃除などやっている場合か!』、と思ったりしますよね。でも、どっちも大事なんです。まずは10分だけ掃除をしてみましょう。そうして綺麗になった空間でプレゼンの準備をした方がはかどるに違いありません」(三浦さん)

確かに散らかったところに必要な資料が埋もれてなかなか見つからなかったり、余計なものが目に入って集中できなかったら効率が悪いですよね。忙しいときほど、物事の優先順位を根本的に考え直しましょう。重要度と緊急度が両方高いものを進めがちですが、重要度が高いものの緊急度が低いものを疎かにしないように。

もちろんこれは片付けや掃除だけの話ではなく、仕事や待遇に不満をもつのもNGです。

「また、雑用的な仕事などでも、『こんなの私の仕事じゃない』と思いながらやっていたら、上司や周りの人たちから認められるはずがありません。しかし、多くの人がそういう感じで仕事をしている場合があるので、その意識を変えるだけでも、ほかの人より少し抜け出ることができるのではないでしょうか」(三浦さん)

何事も「こんなことやっている場合か」と否定的に考えないこと。今やっていることに集中して取り組んでいきたいですね。

■5:「自分は被害者」と考えるのはNG

環境のせいにしないように

物事がうまくいかない時、人や環境のせいにしていませんか?

「『あの人が◯◯だから』『会社が◯◯だから』という被害者意識(Victim Mind)を抱くということは、環境に依存しているということ。『あの人が嫌な人だから上手くいかない』などとよく言いますが、嫌でもうまくいく方法を自分で見出していけばいいんです。人のせいにしていても、現状は何も変わりません」(三浦さん)

「ああいうタイプはこういう風に接しよう」「会社のこういうところが困るから改善案を出そう」などと工夫することが重要。まずは変える努力をしていきましょう。

■6:「与えたものは返ってきて当然」と考えるのはNG

求めてばかりにならないように

「してあげているのに」「〜のに」が口癖になっていませんか? これらも、人生がダメになる言葉です。

「『ギブ&テイク』の考え方で、協力してあげたんだから、返してもらって当然という態度を取られると、何かをやってもらいたくなくなりますよね。逆に人が困っているときは、助けるのが当然だと、見返りを期待しない人には、こちらも無条件で手を差し伸べたくなりませんか?」(三浦さん)

私たちは数多くの無償の愛を受け取って生きています。無意識のうちに見返りを求めすぎていないか、振り返ってみましょう。

■7:「違う意見の人はおかしい」と考えるのはNG

否定しないように

意見が違う人がいたら、その人がおかしいと思ってしまうことはありませんか?

「一流の人は『私の考え方が全て正しい』と言いません。自分と違う意見の人がいたら、その人がなぜそう思うのか、会社の風土や育ってきた家庭環境の違いなど、その背景を知りたがります」(三浦さん)

違う意見の人をすぐに「この人おかしい」と思う人は、ダイバーシティー(多様性)になかなか対応できない人だそうです。

「また、差別をするのは知的好奇心のない人。一流の人はいろんな人の人種や宗教などによる考え方の背景をちゃんと学んでいるので視野が広い。そういう人と話していたら、こちらの浅さをすぐに見抜かれてしまいますよ」(三浦さん)

国籍も宗教も性別もさまざまな人たちと一緒に仕事をすることが珍しくなくなってきました。意見が違うことも当たり前と思えないと、現代社会で生きていくのは難しそうです。

以上7点、振り返ってみて、思い当たるところがいくつかあったのではないでしょうか。三浦さんは「これら全てをやっていたらモテません」と断言。モテるというのは、単純に恋愛ということだけでなく、職場やプライベートの人間関係でも重要なこと。モテる人、つまり人から好かれるようになれば、仕事もプライベートもうまくいく一歩を踏み出したと言えるでしょう。

三浦 将さん
「習慣力」エキスパート、人材育成・組織開発コンサルタント/エグゼクティブコーチ、チームダイナミクス代表取締役
(みうら しょうま)英国立シェフィールド大学大学院修了(理学・経営学修士)。大手広告会社、外資系企業を経て、エグゼクティブコーチとして独立。並行して、人材育成の企業研修を行う、株式会社チームダイナミクスを設立。認知心理学、アドラー心理学、コーチングコミュニケーションなどを基にした、効果的かつ独創的な手法で、習慣力研修、リーダーシップ研修、チームビルディング研修などを始め、国内外の企業の人材育成をサポートしている。『自分を変える習慣力』『相手を変える習慣力』(クロスメディア・パブリッシング)の習慣力シリーズは、累計20万部を突破。
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この記事の執筆者
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WRITING :
あわいこゆき
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