あなたの職場や交友関係に「この人、私と同年代なのに、中身は小学生だな…」「どうして自分のことばかり話すのかしら?」といったように、精神的に大人になっていないな、と感じる人はいませんか?

「精神的に未熟な人は、『自分だけが主役』という幼少期の視点・考えから抜け出せず、他者とのつながりにおいても常に、自分を主人公にしたくなります」と語るのは、これまで数多くの著書で習慣化メソッドを伝えて来た、川下和彦さん。

先ほどは「あなたの周囲に…」と質問しましたが、あなた自身が未熟な人、と周囲から思われてしまっている可能性もありますよね? あなた自身にこの傾向がないかどうか、確かめるためにも、また周囲にそのような人がいた時の対処法を学んでおくためにも、「精神的に未熟な人が無意識でやっているNG習慣」の例を、川下さんに教えていただきました。

精神的に未熟な人が「無意識でやっているNG習慣」6つ

■1:「人の話を平気でさえぎるor話が長い」

「聞いてほしい」という気持ちはみんな同じなのです

「それより、ねえ、ちょっと聞いてよ」などと、人が話していても平気でその話をさえぎって割り込んでくる、困ったタイプの会話をする人っていますよね。

「会議でも飲み会でも、10人いれば一人くらい、人の話をさえぎって自分の話を始める自己中心的な人がいます。こうした場合に良くないのは、周囲の人が『また始まった』と不満を持ちつつも、それに付き合ってしまうことです。そのため自己中な人は『あ、私の話をみんな聞いてくれている』と、余計に勘違いをしてしまいます」と川下さん。

相手が偉い人だと「すみません、今、〇〇さんが発言中です」とは言えないのもわかりますが、そういったときは、こんな言い方すると良いそう。

『他者の話には宝物が眠っているかもしれません。それを探す気持ちで耳を傾けてはいかがですか?』

「このように指摘されたりするなどして、自身が気づかない限り、その人は『自分が興味のない、他者の話は聞かなくてもOK』という、長年構築された自己中の法則に、無意識的に従い続けてしまうのです。

また、発言やスピーチで話が長すぎる人も同様ですね。共通しているのは、一方的に自分が話すことである種の達成感や自己満足を得ようとします。ですから、『相手だって話したいはず』という、他者を察する思いが欠落しているのです。

『話が長くなっていないか、周囲は退屈していないか』など、周囲の表情や空気から察して、臨機応変に話を変更する、切り上げるなどの判断ができるように成長したいものですね」(川下さん)。

こういう人は「さえぎりグセや話が長いクセ」が自分にあることや、周囲に嫌な思いをさせていることにも気づけていないそうです。ぜひ、やんわりとでも指摘してあげましょう。

■2: 「自分が成長できないことを、他者のせいにする」

人のせいにしていても何も始まりません。

「私が実力を発揮できないのは、こんなつまらない仕事ばかりさせる課長のせい」など、自分が成長できないことを他者のせいにして、愚痴ばかり口に出す方っていますよね。

「社会人であれば、いつも自分が得意な仕事や好きな仕事ができるわけではありません。苦手な仕事や、単調で退屈な仕事などをさせられるものです。

一見、自分に不向きな仕事を割り当てられたとしても、それをそつなくこなし新たなスキルを獲得する人もいれば、『こんなのは自分がする仕事ではない』など、愚痴ばかりで成果が出せない人がいます。

その違いは何かといえば、『成長できるかどうかは自分次第』『どんな仕事にも学びや成長の機会がある』といった考え方ができるかどうか、の違いでしょう。不向きな仕事を部下に振る上司は、決して意地悪でそういうことをするのではありません。もっと大きな仕事を与えられる器かどうか?を見ているのです。

ですから、何事においてもすぐに他者のせいにする人は、根本的に成長しにくいため、将来的にも大きな仕事は任せられないと判断されてしまうでしょう」(川下さん)。

物事は受け止め方次第でその先の展開が変わってくる、ということなのですね。であればどんなこともポジティブに向き合うのが吉、というわけです。

■3: 「気がつくと、他者を蹴落とそうとする」

他者の悪口は結局自分に返ってくる?

受験、就職、出世競争などライバルとの競争が続く中、いつのまにか「他者を蹴落とす人生」に生きがいを感じてしまう人もいるようです。

「受験や出世を、自分との闘いと感じられる人と、他者との闘いと捉える人がいます。精神的に未熟な人は、他者との闘い、つまり相対評価で『相手は低くい存在で、自分は高い存在』というプライド、価値観を醸造し続けます。

そのため、気づくと他者の悪口や欠点を、それがさも真実かのように指摘するなどして、自分がいい評価や立場が得られるように、画策してしまうわけです。

人生は自分との闘い、つまり、問題は外や他者にあるのではなくて、自分が成長するかしないかの問題だと考えられる人ならば、他者を蹴落とすという発想には至らないわけです。

自分自身の足りないものに気づき、それを補うべく成長する努力をすれば、他者とは関係なく評価というものは自然とついてくるものです。少しでも早く、そのことに気づいてほしいですね」(川下さん)。

人生はあくまでも自己成長の場であり、他者との評価を比べる場ではない、ということですね。当たり前のことですが、改めて肝に銘じておきましょう。

■4: 「古い習慣·価値観をアップデートしない」

若い頃のままの食事習慣は見直すべきかも

私たちは昔から身についている習慣・価値観に対して、あまり変えようとはしません。果たしてこのままでいいのでしょうか?

「精神的に未熟な人はいわば『視野の狭い人』でもあります。ですから例えば、食事習慣なども若い頃と同じままでも『このままでいいのかな?』と、疑問に思ったりもしません。

ですが、社会人になって運動量が減り、また、加齢と共にやって来る筋肉量の変化や、代謝率の下降などに合わせて、『1日3回』という暗黙の了解で決めている食事習慣も、見直すべきだと考えています。

僕の場合ですと、ダイエットをきっかけに食事習慣を改善させ、今は昼抜きで2回にしています。このようにアップデートしたことで、とても快調な日々が続いています。

もちろん食事に関してはそれなりに栄養バランスに配慮する知識なども必要となりますが、要は、子どもの頃と今はいろんな面が違いますので、身についている習慣や価値観を見直すことが大事なのです」(川下さん)。

たしかに、疑わずに正解だと思っている習慣はいろいろとありますよね。自分の習慣は加齢と共にチェックして、アップデートすることが大切なようです。

■5:「口だけは出すが、決して手は出さない」

口を出したら手も出しましょう。

ああだこうだと問題点を指摘したり、クレームを出すことには熱心な一方で、その具体的な解決策には手を出さない人っていませんか?

「街中を歩いている際、ゴミが目に留まったとします。そのゴミを見て『こんなところにゴミを捨てちゃダメ』と多くの人は思いますが、そこまでです。さっとそのゴミを拾ってゴミ箱に捨てられる人、つまり、誰も見ていなくてもその問題の解決策を実践できる人といえば、かなり限定されるはずです。

精神的に未熟な人は感情的になりやすく、とにかく問題を指摘したい、という思いが抑えられません。また、問題を指摘できている自分に酔いしれたいのです。

一方で成熟した人であれば、問題の指摘と解決策の提案をセットで考え、それが示せるように熟考してから初めて指摘を口にします。

つまり、口も出す(問題点を指摘する)けど、ちゃんと手も出す(解決策を提案する)よ、という考え方ですね。これこそ成熟した社会人の在り方ではないでしょうか」(川下さん)

つまり「言うは易し、行うは難し」のごとく、口だけではなく手も出して初めて、説得力のある行為となるということです。

■6:「がんばる」が口癖になっている

無理にがんばり過ぎていませんか?

少々意外なご指摘ですが、「がんばる」が口癖の人はなぜ、精神的に未熟なのでしょうか?

「僕は『がんばったら負け』だと思っていまして、そのことを著書『ざんねんな努力』にも書いています。

僕たちは子どもの頃から、親や先生などから『がんばれ、がんばれ』と呪文のように聞かされて育つのですが、いつしかこの言葉の意味が『無理してでもやりなさい』であると、と多くの人は誤解してしまっているのです。

先にあげた断酒であっても、僕はがんばってやろうなどとは誓いません。そうではなく、まず、断酒という行為に対して「価値あり!」と納得する。これなくして、習慣化などはできません。

次に、ではどうすればラクラクできるかを考えます。その結果、ノートの記録更新という楽しみを見つけたことで、楽しみながらできています。

つまり、がんばらずに=無理せずに、習慣化できている、ということなのです。『がんばる=無理して』のままでは、いつか精神的に病み、周囲に余計に迷惑をかけます。

ですから一生懸命というひたむきさは尊いものですが、『がんばる=無理して』という誤解を抱えたままでは、精神的に未熟な人のNG習慣になってしまうのです」(川下さん)。

やることに納得する、楽しさを発見するなど、がんばらなくても(無理しなくても)目標・習慣化を達成する方法はある、ということなのですね。

以上、精神的に未熟な人が無意識でやっている、よくない習慣・行動をまとめてお伝えしましたが、いかがでしたでしょうか? 無意識的にやってしまっているNG習慣、ありませんでしたか? ついやってしまうことは、なかなか自分では気づけないもの。「こんなこと私やっていないよね?」などと、本記事の6項目を親友などに見せて、軽く相談してみるのもいいかもしれません。

そしてぜひ、周囲からより好まれ、親しまれる人へと成長していきましょう!

川下和彦さん
クリエイティブディレクター/習慣化エバンジェリスト
(かわした かずひこ)2000年、慶應義塾大学大学院修士課程終了後、総合広告会社に入社。マーケティング、PR、広告制作など、多岐にわたるクリエイティブ業務を経験。2017年春より、新しい事業を創造し、成長させることを標榜するスタートアップ・スタジオに兼務出向。広告クリエイティブに留まらず、イノベーション創出に取り組んでいる。著書に『コネ持ち父さん コネなし父さん』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『ざんねんな努力』(アスコム)などがある。
ざんねんな努力
この記事の執筆者
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WRITING :
町田光
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