外食のなかでも焼肉といえば、ガッツリ高カロリーなイメージがあり、ダイエット中には避けている人も多いことでしょう。

とはいえ、これからの季節、仕事上でもプライベートでも「夏バテ予防に、焼肉でも!」と誘われる機会は増えるはず。むげに断り続けるのも無粋な感じがしますし、やはりお店では和気あいあいと焼肉を堪能したいものですよね。

せっかく食事制限をがんばってきたのに、その努力も水の泡? いいえ、そんなことはありません! 管理栄養士の浅野まみこさんによれば、“焼肉=脂たっぷり”というのは誤解で、ちょっとした工夫でヘルシーな食事にすることも可能なのだそうです。

そこで浅野さんから、焼肉店での“太らない”食べ方のコツを教えていただきました。

焼肉店での「太らない」食べ方のコツ5選

■1:野菜・海藻メニューを最初に注文する

キムチでベジファースト

焼肉店で真っ先に注文するものといえば、何でしょうか? 「最初はあっさり系の、タン塩でしょう?」などとお肉前提で考えるのではなく、ベジファーストでいきましょう。

「焼肉店のメニューは、実は野菜が充実しています。まず、酵素がたっぷり入った発酵食品であるキムチは腸内環境を整える働きのほか、辛み成分のカプサイシンも含まれており、血流改善やエネルギー代謝を高める働きもあります。また、食物繊維も豊富で、糖質や脂質の吸収をおだやかにする作用も。

ナムルも食物繊維のかたまりで、ほうれんそうやにんじんといった、抗酸化作用が豊富な緑黄色野菜も摂ることができます。

さらに、わかめサラダやわかめスープなど、海藻メニューもおすすめ。低カロリーで食物繊維とミネラルを摂取することができます」(浅野さん)

最初に野菜・海藻メニューをお腹に入れておくことで、食べ過ぎを予防することも可能。太りたくない人は、「いきなり肉!」ではなく、サイドメニューをうまく活用しましょう。

■2:カルビは避けて、ロースやねぎタン塩を注文する

食べても太りにくい部位は?

ダイエット中だからといって、焼肉店で全く肉を食べないのも興覚めですよね。雰囲気を楽しみつつ、カロリーオーバーにならないようにするには、肉のオーダーの仕方にコツがあります。

「肉は、良質なタンパク質、ビタミン、ミネラルが豊富に含まれ、なかでもビタミンB1は、糖質の代謝をサポートする働きがあります。また、女性はタンパク質が不足がちなので、選び方に意識して、しっかり食べましょう。

カルビは脂肪たっぷりのバラ肉なので、食べ過ぎには要注意。ロースやねぎタン塩など、タンパク質が豊富な赤身メインの肉を注文するようにしましょう。

ちなみに、タン塩にねぎをつけるのには、理由があります。肉に豊富に含まれるビタミンB1は、ねぎのアリシンと合わせることで、体内に長くとどまって、糖質代謝をサポートする働きがあります。ねぎタン塩が正解です。

また、レバーやミノは、冷えや貧血の改善、代謝をサポートする鉄分や亜鉛といった必須ミネラルが含まれるので、女性には特におすすめです。

他方、内臓系でも、ぷりぷりのホルモンは、見た目通りカロリーも脂質も高いので、避けたほうがいいでしょう」(浅野さん)

同じ肉でも部位によって、カロリーは千差万別。脂肪分の多いものは少しずつにしたり避けるなどして、赤身を食べるようにしましょう。

■3:味の濃いタレはなるべく使わない

タレはなるべくつけない

ロースやタンなど、あっさり目の肉を中心にオーダーしていても、こってりしたタレをつけると、カロリーはじりじりと加算されます。焼肉店で太りたくない人は、タレの使用をなるべく控えましょう。

「カロリーを抑えるなら、タレよりも塩、ワサビなどがおすすめです。また、下味のしっかりついたものは、レモンでさっぱり食べるのもいいでしょう」(浅野さん)

味の濃いタレをつけると、ついつい白いご飯を食べたくなってしまうという弊害も。塩、ワサビ、レモン、もしくは何もつけずに、お肉本来のうまみを味わうようにしましょう。

■4:葉野菜で、肉などを巻いて食べる

葉野菜で巻いて食べるとヘルシー

はじめの項目で、ベジファーストをおすすめしましたが、野菜などのサイドメニューは、最初だけでなく、食事の合間にもぜひ積極的に取り入れたいもの。

「サンチュ、エゴマなど葉野菜で、肉とキムチ、キノコ類などを巻いて食べると、野菜で口をさっぱりさせるとともに、味に変化を持たせて満足度を高めることもできます。

その他、ホタテ、エビ、イカなど海鮮メニューを頼むのもいいでしょう」(浅野さん)

焼肉店のメニューで肉ばかりに気を取られるのではなく、いろいろな種類のものを少しずつ頼むことで、カロリーオフと栄養バランスの両方を実現することが可能なんですね。

■5:シメを注文するのであれば「冷麺半分」を頼む

シメにビビンパはNG

焼肉店のフィナーレといえば、ビビンパ、クッパ、冷麺といった炭水化物メニュー。ダイエット中はできれば避けたいところですが、ただ、会食者一同がこぞって頼んでいるのに、自分だけ「私、いりません!」というわけにはいかないことも多いですよね。

シメのメニューはどうすればいいのでしょうか?

「どうしても1人1品注文せざるをえないなら、冷麺を半分でオーダーしましょう。ビビンパは米の量が多すぎますし、コムタンクッパなどは牛テールスープで煮込んでいるので、意外と高カロリーです」(浅野さん)

お店で出されたものを残すのは、罪悪感がある人も多いはず。メニューにハーフサイズがない場合は、店員さんに「麺半分で!」とお願いしてみましょう。

たくさん注文してガッツリ食べているように見えて、これならヘルシー! 美容も付き合いも大切にしたい人は、焼肉店ではメニューを隅から隅までチェックして、太らない食べ方を実践しましょう。

浅野まみこさん
管理栄養士
(あさの まみこ)総合病院、女性クリニック、企業カウンセリングにて糖尿病の行動変容理論をベースに1万8千人以上の栄養相談を実施。その経験を生かし、現在は、食育活動やレシピ開発、食のコンサルティングをはじめ講演、イベントなど多方面で活躍中。
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WRITING :
中田綾美