9月1日は「防災の日」。1923年のこの日に関東大震災が起きたことや、台風シーズンで災害が多いことから、地震や風水害などに対する心構えを育成するために創設されました。

いつ、どんな災害があるのかわからないため、備えるのに悩んでしまって後回しにされがちな対策ですが、この日は避難訓練や非常時の対応について、見直すのに良いタイミング。

そこで、マ―ケティングリサーチの企業・マクロミルが2019年8月に発表した「第6回 災害や防災に対する調査」をご紹介します。日本人がどの程度防災を意識しているのか、どんな備えをしているのかをチェックしてみましょう。また、後半では最新の防災グッズも5点、ご紹介します。

避難場所の確認、保険加入、モバイルバッテリーを持つ…震災に備えて日本人がしていることは?

■1:東日本大震災から8年、防災に対する意識は?

マクロミルによる大災害に対する防災意識のグラフの画像
株式会社マクロミル調べ 2年前と比較すると、意識していない層が微増?

本調査によると、大災害に対して「とても意識している」が13%、「やや意識している」が48%で、6割程度の人が意識していることがわかりました。

経年変化で見ると、2017年7月以降、意識している人は6割程度で推移していますが、「全く意識していない」という回答が微増傾向にあります。毎年、大雨などによる災害は起きていますが、東日本大震災から8年たち、人的被害が大きい災害について関心が薄まっている可能性が考えられます。

■2:大災害に対し、備えていることは?

マクロミルによる大災害に対して備えていることのグラフの画像
株式会社マクロミル調べ 2年前と比べると、保険加入が増え、ハザードマップの確認は減っている結果に

大災害に対する備えとしては、2019年7月では避難場所の確認と日用品・水・食料品などの備蓄、保険加入が上位にあがっています。経年変化を見ると、保険加入やモバイルバッテリーの携帯の割合が多くなってきているのが最近の特徴。

災害はいつ起こるかわからないため、自宅にいるとき、職場にいるとき、通勤中の場合など、複数のケースで避難場所や備蓄を考えておく必要があります。また、家族がそれぞれどんな行動を取るのか把握しておくことも、安心につながりますね。


 この発想はなかった!新感覚防災グッズ5選

また、防災の日は、災害に備えて家に置いてある防災グッズを見直すチャンス。今は、新たな商品もどんどん出ています。

そこで、これさえあれば大丈夫! な正統派の防災グッズから、防災意識を高めるためのおすすめ“新感覚”防災グッズをご紹介します。

■1:避難訓練の新しいかたち「防災・減災スタンプラリー 都市バージョン」/シヤチハタ

シヤチハタの「防災・減災スタンプラリー 都市バージョン」の画像
「防災・減災スタンプラリー 都市バージョン」¥99,000(税抜)

シヤチハタから9月1日に発売されるのは「防災・減災スタンプラリー 都市部バージョン」。

東北大学と共同開発した防災・減災に効果的なプログラムとして「防災・減災スタンプラリー海岸部、山間部バージョン」は既に発売しているそう。今回、都市での災害に対応したスタンプラリーとなり、より多くの人に対応することができるようになっています。

シヤチハタの「防災・減災スタンプラリー 都市バージョン」の台紙の画像
「防災・減災スタンプラリー 都市バージョン」の台紙

参加者は地域の避難経路などに設けられた、6か所のチェックポイントを回ります。単にスタンプを押すだけではなく、チェックポイントに設置されている設問を読んで、災害状況を想像し、自分の考えに一番近い回答を選びます。6か所全てが終わると防災・減災の知識が自然と身につき、考えを持てるという仕組みです。

シヤチハタの「防災・減災スタンプラリー 都市バージョン」の防災タイプの画像
「防災・減災スタンプラリー 都市バージョン」の台紙

30種類もスタンプがあり、自分で考えた回答を押していくので、押されたスタンプの種類によって、自分の防災タイプを知ることができます。

また、スタンプラリーが終了したら、参加者同士でディスカッションを行い、なぜそのスタンプを選んだのか、理由を発表し共有。そうすることで、自分では気が付けなかった災害時の新しい視点や、課題を発見するきっかけを提供できるようになっているのだとか。

その結果、災害時に必要な自分で考える力と助け合う力が育まれる、というわけです。

いつもの避難訓練ではルーチンになっていて効果が上がりにくいと感じる場合や、地域に密着した企業の新しい地域イベントとして、取り入れてみてはいかがでしょうか?

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■2:楽しく学ぶ「災害そなえトランプ」/ビバリー

ビバリーの「災害そなえトランプ」の画像
「災害そなえトランプ」¥1,080(税込)

パズルやステーショナリーを販売しているビバリーから発売されているのは、「災害そなえトランプ」。

ビバリーの「災害そなえトランプ」の画像
被災時の食品の食べ方や、オフィスの防災対策まで幅広く対応

なんとトランプの絵が防災情報になっているんです。家具の固定方法や、備蓄しておくべき水の量など、災害が起きる前の対策から、家族へ連絡を取る方法や、食品の食べる順番、トイレの作り方など、実際に被災したときに使えるハウツーまで、役に立つ情報がコンパクトにまとめられています。

普通のトランプとして遊ぶだけで、知らない間に防災知識が目に入ってきて、身についていくスグレ物。防災訓練の一環として、このトランプで遊ぶのもいいかもしれませんね。

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■3:オフィスに備えやすい「災害備蓄セットⅡ」/キングジム

キングジムの「災害備蓄セットⅡ」の画像
「災害備蓄セットⅡ」¥4,800(税抜)

キングジムの「災害備蓄セットⅡ」はオフィスで保管がしやすい、A4サイズの箱に入った保存食などのセット。

避難先で1日程度、滞在することになった場合に必要になる、保存水(500ml)2本、ポケットティッシュ2個、クッキー(3本入)1袋、ご飯(スプーン付)2食、非常用簡易トイレ(汚物収納袋十抗菌性凝固剤)5個が入っています。

食品はすぐに食べられるもの、かつ、飽きないようにクッキーもご飯も味が違うものをセット。

また、食物アレルギー特定原材料など27品目と、貝類が不使用になっているため、災害時の混乱で誤ってアレルギー食品を食べてしまったり、提供してしまったりするリスクを、避けることができます。6年間、保存が可能になっているのも使いやすいですね。

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■4:そのまま避難できる「着る毛布&エアーマット」/キングジム

キングジムの「着る毛布&エアーマット」の画像
「着る毛布&エアーマット」¥4,500(税抜)

こちらもキングジム製、A4ファイルサイズの「着る毛布&エアーマット」。オフィスなどの一時避難先での滞在が長引いたり、暖房が止まって寒くなったりした場合に活躍するセットです。

着る毛布は文字通り、着ることができる簡易型の寝袋で、余震などで急に避難しなくてはならなくなった場合に、着用したまま両手があいた状態で避難することができる便利アイテム。

エアーマットがセットされていて、固い床や冷たい床でも安心して寝られます。空気ポンプまで付いているため、至れり尽くせりのセットです。

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■5:オフィスビルからの避難時に使いたい「災害ヘルメットセット」/キングジム

キングジムの「災害ヘルメットセット」の画像
「災害ヘルメットセット」¥8,000(税抜)

ヘルメット(収納袋付)1個、マスク1枚、ホイッスル1個、軍手1双がセットになった「災害ヘルメットセット」。こちらもキングジム製で、もちろん文房具を得意とする同社ならではのサイズ、A4ファイルサイズになっています。

普通のヘルメットだと置き場所に困るのですが、こちらは折りたたみ式で厚さ68mmの箱に入るようになっていてコンパクト。広い空間に出て、不要になったら収納袋にしまうこともできます。

また、自分の位置を知らせたり、合図を出したりするのに使えるホイッスルと、割れた窓や電球を不用意に触らずに済む軍手がついていて、安全に避難することができます。デスクのそばに備えておきたいですね。

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9月1日の防災の日に加えて、8月30日から9月5日の1週間は防災週間です。この間にぜひ、防災意識をアップデートして、備蓄品のチェックをしてみてくださいね。

この記事の執筆者
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