正解は… 2:自分の主張や考えを、広く人々に知らせて同意を求めること。 です。
クイズの選択肢は、文化庁の調査と同じ内容にいたしました。
平成29年度の調査で、正解を選べた日本人はたったの22.1%、
不正解の選択肢「元気のない者に刺激を与えて元気づけること」を選んだ日本人は、正解の3倍以上の67.4%…という結果が出ています。
こうした世情を反映してか、情報の早いデジタル辞書で現在「檄を飛ばす」を引いてみると、本来の意味の後に
~[補説]誤用が定着して「 がんばれと励ます」「激励する文書を送る」という意味でも用いられる。
~『デジタル大辞泉』『goo国語辞書』
と補足されているケースも複数、出てきています。
しかし、NHK放送文化研究所ではこうした誤用について
「檄(げき)」を「激(・)励」の「激」と取り違えたために起きた語法とみられますが、もともと「檄」には「激励する」「励ます」という意味はありません」
と解説しています。
確かに、文化庁の調査で多く選ばれた選択肢の中にも「刺激」という言葉が入っており、この慣用句の誤用に関しては、「ゲキ」という漢字のカン違いが大きな原因となっていそうです。
ちなみに、正しいほうの「檄」という漢字は表外字(常用漢字表にない字)なので、放送や新聞では通常、「げきを飛ばす」と、仮名にひらいて表記されるのがルールとなっています。こうした背景も、誤用がひろがるひとつの要因かもしれません。
デジタル辞書に補足が載っているとはいえ、大人の女性としては、本来の正しい意味で使ったほうが、無難な表現、と言えそうです。気をつけて参りましょう。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 文化庁『国語に関する世論調査』(平成29年)『goo国語辞書』 /『デジタル大辞泉』/NHK放送文化研究所HP
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱