G-SHOCK FROGMANの歴史は、1993年発売された初代モデル「DW-6300」に幕を開ける。1995年には、錆びに強いチタン素材を採用した「DW-8200」、1999年には小型化を実現した「DW-9900」が誕生。2001年にはソーラー駆動を実現した「GW-200」、2009年には、世界6局の標準電波に対応した「GWF-1000」を発売するなど、常に時代の先端技術を採り入れることで進化を続けてきた。

G-SHOCK “FROGMAN”の技術力を結集!『GWF-D1000』は腕に巻く潜水ギアに到達

長い軌跡で培った数々の“革新”に加え、ウォーターレスキューなどでの使用も想定し、水深、水温、方位を計測する高精度なトリプルセンサーを初搭載したのが、2016年に発売された現行モデル『GWF-D1000』シリーズだ。

10cm単位で80mまで水深計測可能な水深計、0.1℃単位で水温を測る水温計、磁気センサーにより時計が水平状態になくても1度単位で方位が測れる自動水平補正機能付き方位計を装備することにより、捜索や救助といった過酷な水中でのミッションをサポートする。

南極大陸の湖沼生態系調査の深度計・方位計に選ばれた『GWF-D1000』

小型水中無人探査機(南極調査ROV)は、南極大陸の湖沼生態系調査用に開発された 
小型水中無人探査機(南極調査ROV)は、南極大陸の湖沼生態系調査用に開発された 

『GWF-D1000』を求めたのは決してプロフェッショナルダイバーだけではなかった。2018年1月、東京海洋大学と国立極地研究所が共同で行なった、小型水中無人探査機ROVによる南極大陸の湖沼生態系調査の、深度計・方位計として “FROGMAN” 『GWF-D1000』が採用された。

南極調査ROVは、氷と湖底の狭い隙間にも侵入して観測するため、堅牢かつ小型・軽量であることが絶対条件であり、「1gでも軽く」を開発目標に、極限環境で安定動作する航法用デバイスの選定が行われた。そこで、コンパクトながら、姿勢が安定しない水中でも正しい方位計測ができ、高い耐衝撃性・防水性を誇る“FROGMAN”が選ばれ、極寒の水中にさらされながらも、調査は成功を収めた。

「今回の南極湖沼調査は、極限の環境にも屈しない“FROGMAN”がなければ成功しなかった」。南極調査ROVの開発を担当した東京海洋大学・後藤慎平助教の言葉が、『GWF-D1000』の凄さを物語る。 

「南極調査ROV」の前方に取り付けられた“FROGMAN”「GWF-D1000」
「南極調査ROV」の前方に取り付けられた“FROGMAN”「GWF-D1000」

 南極調査を成功へと導いた両雄がコラボレーションモデル『GWF-D1000ARR』を発表

G-SHOCK
GWF-D1000ARR-1JR●耐衝撃構造●ダイビング機能●水深計●タフソーラー(ソーラー充電システム)●内面無反射コーティングサファイアガラス●ISO規格200m潜水用防水●トリプルセンサー●電波時計●カーボンファイバーインサートバンド●ケース・ベゼル材質:ステンレススチール/樹脂●ケースサイズ:H59.2×W53.3×D18mm●質量: 141g ¥130,000+税

『GWF-D1000』の南極調査ROV搭載をきっかけに生まれたのが、今回発売された南極調査ROVとのコラボレーションモデル『GWF-D1000ARR』だ。

南極調査ROVに用いられるレッド・ブラック・オレンジ・ブルーのカラーリングを採用し、文字板のインジケーターとサイドボタン・センサーカバーのブルーは、機体を駆動する4つのスクリュー(プロペラ)を表現。

さらに、裏蓋・バックライト・バンドなどに、南極大陸のシルエットがあしらわれている。極寒の水中を突き進む南極調査ROVの勇姿が宿る唯一無二の“FROGMAN”といえるだろう。  

ステンレススチールでつくられた頑丈なケース。裏蓋には南極大陸のシルエットをデザイン  
ステンレススチールでつくられた頑丈なケース。裏蓋には南極大陸のシルエットをデザイン  
引張耐久力に優れたカーボンファイバーを樹脂にインサートした強靭なバンド構造。 ウエットスーツ着用時を想定し、バンドサイズが長くなっている 
引張耐久力に優れたカーボンファイバーを樹脂にインサートした強靭なバンド構造。 ウエットスーツ着用時を想定し、バンドサイズが長くなっている  
バックライトにも南極大陸のシルエットを使用。ライトが点灯すると浮かび上がる
バックライトにも南極大陸のシルエットを使用。ライトが点灯すると浮かび上がる
専用のケースが付属する

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この記事の執筆者
主にモノ雑誌を中心に’80年代から活動するライター。トレンド製品や斬新な着想から生まれたガジェット全般の執筆に取り組む一方で、腕時計やバッグ、シューズといった、男の逸品をテーマにした記事も手がけている。
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