正解は… 1: 逸(そ)れ 2:逸(はや)る 3:逸(はぐ)る です。

「逸」という漢字、実はたくさんの読み方があるのです。

1は「逸(そ)る・逸(そ)れる」という、最も馴染み深い読みかたです。

2は、慣用的に使われがちな読み方で、「気持ちが勇み立つ」「早く実現させたくて焦る」という意味をもつ「気が逸(はや)る」という時の「逸(はや)る」です。

3の「逸(はぐ)る」は、「覆っているものをいったんはねあげ、下のものを表す」という意味で、例文のように「ページを逸(はぐ)る」のほか、「布団を逸(はぐ)る」などに使われる言葉です。

「逸」という漢字は、もともと「兎(うさぎ)が逃げる、のがれる」ことを意味する漢字で、そこに起因して「にげる」「それる」「はやい」「うしなう」など、意味がとても広いのです。

「逸る」と書いた時だけでも「逸(そ)る」「逸(はや)る」「逸(はぐ)る」「逸(はし)る」と4通りの読み方を持ち、その他の訓読みでも、

「逸れる」で「逸(そ)れる」「逸(はぐ)れる」、「逸(すぐ)れる」と3通り、

その他に「逸(うしな)う」、

音読みで「逸(イツ)」「逸(イチ)」

…実は、読み分けのとても難しい漢字です。

常識的な教養の範疇としては、音読みのほか、「逸(そ)る・逸(そ)れる」と「気が逸(はや)る」という読みかたをおさえておけば、問題ないでしょう。

今回のまとめとして、「気忙(きぜわ)しい」「気が逸(はや)る」はインプットしてくださいね。

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小出 真朱