ニュージーランドの名ラグビー選手、ダン・カーター氏が日本でワインのイベントに登場
残念ながら、ラグビーワールドカップでの3連覇とはならなかった、ニュージーランド代表・オールブラックス。
前回大会の優勝に大きく貢献し、決勝ではマン・オブ・ザ・マッチに選ばれた名プレーヤーである、ダン・カーター氏が、ニュージーランド ワイン「クラウディー ベイ」のソーヴィニヨン ブラン誕生35周年を祝うイベント「CLOUDY BAY Sauvignon Blanc 35th anniversary」に登壇。
そのトークショーにおいて、ニュージーランドにおけるワインの話と、自身のラグビーに対する思いが語られました。
——日本とニュージーランドは何となく国土の形が似ていると思うのですが、ニュージーランドという国について教えていただけますか?
ニュージーランドと日本の国土の形は確かによく似ています。でも、ニュージーランドの人口は少なく、よくジョークで「人口よりも羊が多い」というのですが、実はそれは本当のこと。
とても緑が豊かで、牧場や農場、もちろんブドウを栽培するスペースもたくさんあります。ワインづくりにとって非常に適した気候をもっています。四季があるという点でも日本と共通する点かもしれません。冬は、日本と同じくらい寒くなります。国民性としてはとてもリラックスしていて、これも日本と共通することかもしれませんが、ニュージーランド製品もとても品質にこだわったものを生産している。ワインの面でも世界トップクラスのものを産出している国です。
——クラウディーベイのワイナリーがあるマールボロは、カーターさんの奥様の出身地なのですよね?
そうなのです。僕の妻がマールボロ出身なので、たくさんの時間をマールボロで過ごしてきました。クラウディーベイのワイナリーにも実際に行き、テイスティングもしました。現地の方々にお会いしたことで、高品質なワインを造ることの大変さと、多くの努力を知ることもできました。
今ではマールボロは、「ニュージーランドワイン産地の首都」と呼べるほどの規模になっています。今度はクリスマス休暇を過ごしにいくのを楽しみにしています。ニュージーランドのクリスマスは南半球なので夏なのですが、TシャツにハーフパンツでBBQをしながら、クラウディーベイのソーヴィニヨンブランを楽しんでいます。
ダン・カーター氏も訪れたクラウディーベイは、ニュージーランドのワイン産地であるマールボロに、最も早く根付いたワイナリーのひとつ。瑞々しく、活気あるスタイルのソーヴィニヨン ブランは「世界が白に目覚めた1本」と称されるほどで、ニュージーランドワインという存在の、世界的な地位を高めたアイコンワインとして高く評価されています。
激しい競争に耐え抜くことが、いい選手も、いいワインもつくる
ラグビー界において、ワールドラグビーが認定する世界年間最優秀選手を3度受賞。ラグビーの国際試合での個人通算ポイント数の歴代最多記録保持者であり、オールブラックスでのスタンドオフとしての最多出場記録保持者であるなど、世界最高のラグビー選手との呼び声も高い名プレーヤーである、ダン・カーター氏。ニュージーランドのオールブラックスの強さ、そして日本代表の躍進についての考えも語ってくれました。
——クラウディーベイはニュージーランドを代表するトップクラスのワイナリーですが、カーターさん自身トッププレイヤーであることを維持するために、普段の生活から心がけていることはありますか?
ニュージーランドというのは、ラグビーが国を代表するスポーツになっているので、子供たちはみんな小さいころからラグビーをやっているため、競争がとても激しいのです。
そこで重要となるのが、競争に打ち勝つ忍耐力をもつこと。もちろん、ニュージーランドには、クラウディーベイ以外にも素晴らしいソーヴィニヨンブランがつくられていますので、クラウディーベイにとってもこういった競争があることは、オールブラックスと同じことといえます。
そのなかでトップを維持するということは、非常に類まれなことです。誰もができることではありません。厳しい練習を繰り返し、それを維持することによって、実現できることだと思っています。私自身、オールブラックスでプレーすることを夢見ていましたが、オールブラックスになったあとには、オールブラックスのなかでトップの選手であり続けることを維持してきました。
やはりそのことが重要なモチベーションになっていったと思います。そして、チームメイトを信じて、チームメイトと共に、厳しい練習にも耐え、困難な試合へと立ち向かっていく。そのことが重要だと思っています。
ラグビー日本代表は、試合を重ねたことで自信を得てここまで強くなった
——人口が多い国ほどスポーツが強いとされる通説のなかで、ニュージーランドは人口が少ないのにラグビーの強豪国です。
ニュージーランド人にとって、ラグビーというものは宗教のようなもので、子供のころからプレーし続けています。その最高峰にオールブラックスがいるわけですけれども、世界でも強豪のチームとして、100年以上の歴史があります。
そのユニフォームを着て戦うということは、これまで戦ってきた選手たちの歴史を背負い、これからの未来に少しでもよいチームになるということに、私たちはコミットしているわけです。
どんな選手も引退を迎えるわけですが、オールブラックスの選手というものは、その選手がユニフォームを着たときよりも、脱ぐときにはよりよいチームになっている。それがニュージーランド人にとっての共通認識なのです。
——いま日本のラグビーチームも強くなっていますが、カーターさんから見て、なぜ日本が強くなってきたと思いますか?
以前の日本のチームというのは、なかなか自信をもち切れていなかったのではないか? という印象をもっています。それは、なかなか世界のトップチームと戦う機会がなかった、経験値がなかったというだけなんですね。
そこから徐々にコーチ陣が充実し、素晴らしい選手がそろった日本のチームというのは、非常に大きな自信となる勝利を得てきました。南アフリカやイングランドなど、こういった強豪チームと次の4年、もっともっと定期的に戦い、どんどん経験値を積んでいくことで、もしかすると将来には、日本とオールブラックスの決勝戦が見られるかもしれません。
——いまは神戸製鋼に所属されて神戸に住んでいらっしゃいますが、いかがですか?
神戸のチームに所属し、1年間住みましたが、とても美しい街で大好きです。本当は、もうちょっと日本語が話せるようになっていればよかったのですが(笑)。すみません、まだまだ勉強中です。
日本は本当に素晴らしい国で、私自身も日本の皆様に助けられてきました。非常に礼儀正しく、すばらしい文化をもっていると思っています。日本のトップリーグでプレーができることを、非常に光栄に思っています。
次のシーズンが1月から始まるので、今から楽しみにしています。去年よりもより良い成果が出せるように、頑張っていきます。
「クラウディーベイ ソーヴィニヨン ブラン 2019」
※掲載した商品は税抜です。
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- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 北本祐子