女優キャサリン・ヘップバーンに学ぶ「黒タートル」の着こなし3選

キャサリンのデビューは、女優はフェミニンであることがあたりまえだった時代。そんな中、彼女のトレードマークは、マニッシュなパンツに「黒タートル」を合わせたジェンダーレスなスタイル。シンプルで知的な着こなしは、永遠の憧れです。

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キャサリン・ヘプバーン

頭の回転が速く、マシンガントークで周囲を圧倒したというキャサリン・ヘプバーン。彼女が愛したのは、メンズ仕立てのテーラードジャケットやビッグシルエットのパンツ、そしてタートル。

銀幕のスターでありながら決して着飾らず、なにより驚くべきは、やがてそのスタイルが大衆の支持を得て、トレンドとなっていったこと。

キャサリンから私たちが学ぶべきは、「シンプルに徹する勇気」なのかもしれません。さまざまな服を経験したうえで「私は、これが好き」と言える潔さ。吟味され、選び抜かれた黒タートルには、生き方の美学が表れているのです。

■1:素材感のある骨太Ⅰライン。シンプルで男前なパンツスタイル

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ニット¥124,000【ネックの高さ:20cm、素材:シルクカシミヤ、ゲージ:18ゲージ】・カーディガン¥141,000・シャツ¥57,000・パンツ¥141,000・バッグ¥219,000・靴¥159,000(ドルチェ&ガッバーナ ジャパン)

ボディに程よくフィットし、高めのネックはふたつ折りしてもスマートな黒タートルに、白シャツをレイヤードした上半身は、キャサリンのアイコンスタイルとも言える組み合わせ。カーディガンにはそでを通さず、無造作に肩に引っかけるのが気分。ワイドパンツに太ヒールのブーツを合わせて、颯爽とスタイリッシュに。

■2:ベーシックなアイテムと、色を奇をてらわず着こなすことで生まれる、大人の余裕

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ニット¥32,000【ネックの高さ:24cm、素材:ウール】(グルッポタナカ〈リビアナ コンティ〉)、コート¥230,000(エストネーション〈ケイト〉)、パンツ¥70,000(ブラミンク)、靴¥135,000(クリスチャン ルブタン ジャパン)、ネックレス¥1,000,000/パールピアスとセット価格・ピアス¥798,000・リング¥670,000(ミキモトカスタマーズ・サービスセンター)

太めリブが心地よくフィットする、リビアナ コンティの黒タートルネックニット。ネック、袖、着丈は長めで、スリット入りの袖にシルバーボタンが付いています。このニットを、ネイビートレンチにワイドパンツのマスキュリンスタイルに合わせるだけで、大人の品格と自信が感じられる装いになります。

■3:ストイックなロングジレの装いに、知的で媚びない女らしさが香る

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ニット¥39,000【ネックの高さ:16.5cm、素材:ウール】(アオイ〈ポール カ〉)、ジレ¥190,000(三喜商事〈バンフォード〉)、パンツ¥90,000(チェルキ〈ステファノ〉)、ピアス¥1,300,000・リング¥810,000(ヴァン クリーフ&アーペル)、時計¥1,160,000(ソーウインドジャパン〈ジラール・ペルゴ〉)、靴¥76,000(JIMMY CHOO)

主役は、程よいフィット感と厚さがインナーにも最適な、ポール カのリブニット。黒ニット×ネイビージレをシンプルに重ねることで、着る人の個性を際立たせて。白ダイヤルにネイビーベルトの大ぶり時計が、ジュエリー以上の存在感で、女性の生きざまを語ります。


スタイリスト青木貴子さん直伝!「黒タートル」を素敵に魅せる、キャサリン流「いい女」を目指す3つの辛口テクニック

ワードローブの定番となるシンプルなアイテムこそ、トレンドを映した着こなしの小ワザが威力を発揮します。スタイリストの青木貴子さんに、魅せるテクニックを伺いました。

■1:ゴールドチェーンで「辛口Vライン」をつくる

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ニット¥59,000(コロネット〈アバティ〉)、ネックレス¥3,170,000・ピアス¥282,500・バングル¥720,000・リング¥145,000(カルティエ)

シンプルなタートルに、テーラードジャケットやシャツ、ジレを重ねるのがキャサリン・スタイル。これらに共通するのは、胸元の「V」ライン。ならば、タートルにロングネックレスで、胸元にシャープな「V」ラインを演出。地金タイプのステーションネックレスなら、いっそうモダンでスタイリッシュな印象に。

■2:黒タートル×シャツをラフに着くずす

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ニット¥59,000(コロネット〈アバティ〉)、シャツ¥79,000(ウールン商会〈ペセリコ〉)、パンツ¥90,000(チェルキ〈ステファノ〉)、バングル¥710,000・ピアス¥495,000・リング¥1,190,000 (ブルガリ ジャパン)、眼鏡¥31,000(モスコット トウキョウ〈モスコット〉)

キャサリンのアイコン的スタイルを今風にアレンジして、バンドカラーのストライプシャツをレイヤード。ラフな雰囲気を大切に、オーバーサイズをさらっとはおる感覚で。

■3:リブニットの「上から大ぶりの時計」を重ねて

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ニット¥39,000(アオイ〈ポール カ〉)、時計¥2,380,000(オフィチーネ パネライ〈パネライ〉)、リング上から/¥180,000・¥490,000(ピアジェ コンタクトセンター〈ピアジェ〉)

手首にぴったりと沿うリブニットに、あえての黒ダイヤル、黒ベルトの大ぶり時計を重ねて。ポイントは、手の甲まで覆うくらいのロングスリーブを。ただし、オーバーサイズのニットは選ばずに、あくまでも端正なシルエットにこだわって、知的で辛口なプロファイルを完成させます。

※掲載した商品は、すべて税抜です。

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PHOTO :
石倉和夫(人物)、小池紀行(静物/パイルドライバー)
STYLIST :
青木貴子(Whitebox)
HAIR MAKE :
hiro TSUKUI(Perle/ヘア)、 福沢京子(メイク)
MODEL :
RINA
WRITING :
河西真紀
EDIT :
竹市莉子(HATSU)、喜多容子(Precious)