「御侠」の読みは?意味は?「子ども」を形容する、「使える!」日本語です

子どもたちが、続々と冬休みに突入していますね。年末年始に、小さな子どもに会う機会も増えそうです。
そこで今回は、「子ども」を形容する日本語をおさらいしたいと思います。

まず1問目は、子供たち興奮して騒いでおり、ちょっとうるさく感じる…という時に、ネガティブなイメージを出しすぎずに保護者に注意を促せる、日本語表現をクイズにしました。

【問題1】

「御侠」という日本語の読み方をお答えください、

ヒント:主に若い女性を表現する「活発でやや軽はずみ。おてんば」という意味の言葉です。

<使用例>「あらあら、子供たちが楽しすぎて、ずいぶん御侠にふるまってるみたいよ?様子を見てあげたほうが良いんじゃない?」

…さて、正解は?

「侠」という字は「任侠」などを連想してしまいますが、まったく別の意味なのです。
「侠」という字は「任侠」などを連想してしまいますが、まったく別の意味なのです。

正解は… 御侠(おきゃん) です。

響きが軽く、可愛らしい感じがします。
響きが軽く、可愛らしい感じがします。

「御侠(おきゃん)」とは、もともと「粋(いき)」「勇み肌」というような意味の「侠(きゃん)」という表現に、接頭語の「御(お)」をつけた言葉です。

「侠(きゃん)」は、文学などをひもとくと、江戸時代に主に使用されていたようですが、

「御侠(おきゃん)」は明治時代になってから「主に、若い女性のおてんばなさまを指す言葉」として使われるようになりました。

「きゃん」という響きもかわいらしく、「若い人」に向けて使用する言葉でもあるので、お子さんの興奮状態を「御侠」と表現しても差し支えないでしょう。

「うるさくしてるわよ」や「邪魔で危ないわよ」と言うより、

「御侠にし過ぎ」と表現するほうが、やわらかくエレガント、かつ「ちょっと問題よ」と注意を促せる効果がありそうです。

大人の女性の語録としてストックしておきたい言葉ですね。

さて、2問目へ参りましょう。

【問題2】

「幼気盛り」という日本語の読み仮名をお答えください。

「幼気」の読み仮名は「○○○○」と4文字です。
「幼気」の読み仮名は「○○○○」と4文字です。

ヒント:意味は「幼児のもっともかわいらしい年ごろ」です。

さて、正解は?

子供
幼児のもっともかわいらしい年ごろ

正解は… 幼気盛(いたいけざか)り です。

「幼気(いたいけ)」単体の表現より、良いイメージになる言葉なのです。
「幼気(いたいけ)」単体の表現より、良いイメージになる言葉なのです。

「幼気(いたいけ)」の読み方がポイントですね。

「幼気(いたいけ)」という言葉単体ですと、意味が複数あり「幼くかわいらしい」という意味よりも、「痛々しくいじらしい」という、ちょっと悲しいイメージのほうが強く意識されがちです。

しかし「幼気盛り」といえば「幼児のかわいい盛り」というプラス・イメージだけの言葉になります。

年末年始は、親族の集まりなども多く、幼児と席を共にする場面もありそうです。もともと子ども好きの方であれば、それなりに会話も弾むと思いますが、「実は、あまり子どもに接することが得意ではない」という方は、会話に困ってしまうこともあるでしょう。

また「容姿をほめるのはどうかしら?」と迷ってしまうような場合も「〇〇ちゃんは、幼気盛りですね。かわいらしいこと」という表現であれば万能です。

幼児の場合は、保護者がきちんとケアしているのにむずかったり、騒いでしまったり…というシーンも多いものです。公共の場で周囲に気遣って困っているような保護者には「幼気盛りですね」と、笑顔で一声かけて差し上げると、少しは心が楽になるかもしれません。

大人の女性たるもの、そうした心遣いも見せたいですね。

今回は、「子ども」に関する、大人らしい「使える」表現

・御侠(おきゃん)

・幼気盛(いたいけざか)り

の読みと、用例をご紹介しました。

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小出 真朱