旅にもテーマがほしいもの。ワイン好きなら、「日本ワインをとことん堪能しながら、自然とも触れあえる」。そんな旅はいかがしょうか?
国内でも随一のワインリゾート、「星野リゾート リゾナーレ八ヶ岳」の「ワインスイートメゾネット」にステイすれば、そんな贅沢な旅が叶います。
「ワインをテーマに旅をしたい」そんな願いを叶える「星野リゾート リゾナーレ八ヶ岳」のスペシャルプランとは?
八ヶ岳をはじめ、南アルプスの山々や富士山を望む自然豊かなリゾート「星野リゾート リゾナーレ八ヶ岳」には、ワインを知って、感じて、味わえる、驚きに満ちた仕掛けがたくさん。ワインラバーのためのスペシャルな客室「ワインスイートメゾネット」に泊まって、山梨県と長野県のワインを楽しみ尽くす、唯一無二のワインステイを体験することができます。
今回は、このワインスイートメゾネットに宿泊する、1日1組の限定プラン「ワインと出会うひととき」(ワインスイートメゾネット宿泊付き)」の、スペシャルな内容をご紹介します。
ワインスイートメゾネットに宿泊すると受けられる6つのメリット
■1:チェックインはワインセラーで!
「ワインスイートメゾネット」の限定プランは、レストラン「オットセッテ」でのワインセラーチェックインからスタート。ワインを使ったカクテルで旅の疲れを癒しながらのチェックインは、これから始まるワインエクスペリエンスの期待を、否が応でも膨らませてくれます。
■2:ソムリエと選ぶスペシャルな1本
続いてレストランのウォークインセラーへ。2500本を有するこのセラーの山梨県と長野県のワインを品ぞろえは、間違いなく日本一。山梨、長野の入手困難な小規模生産者のお宝アイテムがずらり並び、日本ワインラバーには垂涎のラインナップです。ここでソムリエとともに、ワインをセレクトすることができます。
ソムリエの長久保正邦さんは、日常的に生産者たちのもとを訪れ、ワイン造りの現場も知る、山梨と長野エリアのワインの第一人者。ゲストの興味やそのときの気分、記念日などのオケージョンから、ふさわしいアイテムを手にとって紹介してくれます。セラーの中を一緒に歩きつつ、造り手や品種、ヴィンテージはもちろん、そのワインが生まれた背景などを、こと細かに説明。
そんなエピソードに耳を傾けながらのセレクトは、ワインが自然の産物であることを思い起こさせ、これからのステイの楽しみがいっそう高まることでしょう。選んだワインは客室に運んでもらえるので、さっそく開けてもよし、旅の記念に持ち帰るのもよし。
■3:ワインスイートメゾネットに入室
そして本日のお部屋、「ワインスイートメゾネット」へ。中に入ると大胆に壁に描かれた八ヶ岳連峰が迎えてくれます。1階にはベッドとデイベッド、メゾネットの2階はボルドーカラーを基調にしたラウンジ。階下にはリゾートのメインストリート「ピーマン通り」を望み、ヨーロッパの小さな街にいる気分に。
この客室のセラーにもワインがたくさん入っており、自由に楽しむことができます(有料)。提携する日本屈指のブティックワイナリー「ドメーヌ ミエ・イケノ」のピノ・ノワールのハーフボトルが飲めるのは、世界でこの客室のみ。さまざまな種類のグラスを揃え、グラスによる味わいの違いを試すことができるのも、うれしい演出です。
■4:「シャトー・メルシャン 椀子ヴィンヤード シラー」「ドメーヌ ミエ・イケノ」など、ここでしか飲めない希少なワインをテイスティング
リゾート内のワインショップ「八ヶ岳ワインハウス」は、ぜひ立ち寄りたいところ。購入できるだけでなく、日替わりで厳選された24種類のワインを、温度管理されたサーバーから、セルフサービスでテイスティングすることができます。
この日は、日本ワインコンクールで金賞を受賞した「シャトー・メルシャン 椀子ヴィンヤード シラー」もサーバーに入っていました。ワイナリーに行かないと購入ができない、貴重なワインです。
もちろんドメーヌ ミエ・イケノのピノ・ノワールとシャルドネも常備。ワイン専門店や百貨店でもリリース直後にすぐ完売してしまう、ドメーヌ ミエ・イケノのワインが常時テイスティングできるのは、日本でもここだけです。
■5:ワインの基礎を学ぶ「ワインの学校」に参加
「八ヶ岳ワインハウス」で毎日16時に開催される「ワインの学校」。ブドウの栽培やワインの醸造に関する知識をわかりやすく教えてくれるほか、テーマに合わせての試飲も用意されています。そのワインが何がわからない状態で外観や香り、味わいを確かめるブラインドテイスティングは、感覚を研ぎ澄ましてワインに向き合うよい機会となるでしょう。
よりワインが身近で親しく感じられる内容のこのプログラムは、宿泊ゲストなら誰でも参加できます。
■6:ソムリエがペアリングするコースディナーを堪能
ワインステイのハイライトは、イタリアン「オットセッテ」のワインペアリングディナー。清流な水と豊かな大地に恵まれた八ヶ岳で、地元の素材をアレンジした滋味あふれる料理11品に、9種のワインとのマリアージュを楽しみます。9種類なんて、なんて贅沢! もちろん、合わせるのはすべて山梨県と長野県のワイン。
(1品め)ほっこりする根菜スープと本格派スパークリングワイン
集い:玉葱、じゃがいも、金時、ゴボウ × キザンスパークリング トラディショナルブリュット 2017/キザンワイナリー(山梨・塩山)
野菜たっぷりのミネストローネとともに出されたのは、塩山のスパークリングワイン。日本を代表する白ワイン品種、甲州を使い、瓶内二次発酵というシャンパーニュと同じ手間ひまがかかる製法で作られた、上質なスパークリングワインです。
滋味豊かな8種類の根菜にショウガを効かせた和のテイストのスープと、あと味がビターな甲州のスパークリングワインの心地よいプレリュードから、至福のディナーが始まります。
(2品め)4種のひと口前菜に甲州を醸したオレンジワイン
自然:イワナ、里芋、鹿肉、トマト × K18AK-DD 2018/共栄堂(山梨・牧丘)
こちらは、八ヶ岳の豊かな自然を表現。イワナのマリネ、アサリとカニの出汁のあんでいただく里芋のフリット、山のチーズに和梨やキノコをあしらった鹿肉のサルシッチャ、トマトの濃厚で甘やかなムースなど、ひとつひとつに技巧が凝らしてあります。
素材もバラエティに富んだこの前菜に合わせたのは、孤高の自然派の造り手のひとり、山梨市の小林剛士さんのオレンジワイン。甲州を醸して樽熟成した琥珀色の風味と複雑さが、さまざまな食感や香りをまとめあげます。
(3品め)盛りだくさんの野菜と香り豊かなソーヴィニヨン・ブラン
畑:野菜 × ソーヴィニヨン・ブラン 2018/ワ ヤワタ(長野・千曲)
続いては、畑と名づけられたひと皿。葉野菜や根菜、エディブルフラワーなど彩りに満ちた。25種類もの野菜を、バーニャカウダ風ソース、サルサヴェルデ、ニンジンのピュレ、ペーストの3種のソースとともにいただきます。野菜の下にはカンパチやニジマスなどが見え隠れ。
この畑の恵みには、千曲市の栽培家、渡辺 菊さんが東御市のヴィラデスト ワイナリーで醸造する、ハーバルな香りと果実味が豊かなソーヴィニヨン・ブランを。生産本数わずか200本ほどの僅少なワインです。
(4品め)フォアグラと大根のソテーにリッチなマスカットマスカット・ベーリーA
香り:フォアグラ、大根 × ますかっとベーリーA Yキューブ 2017/ダイヤモンド酒造(山梨・勝沼)
フォアグラのソテーと大根にジュレ、ピオーネ。とろけるように濃厚なテクスチャーのフォアグラを、さっぱりとしたブドウとジュレとともに。
土の香りと旨みたっぷりのフォアグラに、アーシーな品種のアロマとリッチな樽のニュアンスをもったマスカットベーリーAが、口中で素晴らしくマッチします。
(5品め)秋刀魚のパスタとこだわりのカベルネ・フラン
旬:秋刀魚 × ツガネ ル・ボワ トランス 2017/ボー・ペイサージュ(山梨・高根)
グリルした秋刀魚を主役にしたオイルベースのパスタ。生産量に比して熱狂的ともいえる人気を誇り、入手困難な造り手として知られるボー・ペイサージュの個性的なカベルネ・フランをペアリング。
このツガネ ル・ボワ トランスは、オレンジがかった色合いといい、枯葉や森の下草、なめし皮といった複雑な香りといい、卓越した熟成感のあるワイン。旨みたっぷりの秋刀魚やルッコラの下に隠れたドライトマトの甘みを引き出し、実に深遠なマリアージュを見せます。なんとも興味深いペアリングといえます。
(6品め)ポルチーニ香る豚肉のパスタに樽熟成のシャルドネ
相性:豚肉、ポルチーニ茸 × シャルドネ コリーヌ・ドール 2018/リュー・ド・ヴァン(長野・東御)
豚肉のサルシッチャとポルチーニ茸のパッパルデッレ、ローズマリーの爽やかなエスプーマをふんわりと添えて。力強さと清涼感を持ちあわせたプリモに、東御のブティックワイナリー、リュー・ド・ヴァンのこだわりのシャルドネをペアリング。
クリーミーなサルシッチャのソースに、フレンチオークで発酵、熟成させたシャルドネのまろやかさが溶け合い、美しいマリアージュを見せてくれます。
(7品め)甘鯛のグリルに芳醇でキリッとしたケルナー
食感:甘鯛 × ケルナー 2017/ヴォターノ・ワイン(長野・塩尻)
皮目を香ばしく焼き上げ、身も引き締まった甘鯛。添えてあるソースは昆布出汁にくちなしで色をつけ、ペルノーとすだちで風味づけしたもの。樽を使ったケルナーとの相性は面白く、タイトなテンションとフルーティさ、芳醇さが甘鯛と同調。食感も含め、秀逸なペアリングです。
ジュラ紀の土壌にこだわり、塩尻の奈良井皮川沿いの砂利土壌の畑で育てたブドウの、生き生きとしたミネラル感とともに、海の恵みを楽しめます。
(8品め)甲州牛のローストに骨格のあるカベルネ・ソーヴィニヨン
風味:牛肉、赤ワイン × カベルネ・ソーヴィニヨン 2016/グレイス・ワイン(山梨・明野)
メインは甲州ワイン牛。柔らかな最上のロースをしっとりとローストし、フォン・ド・ヴォーと赤ワインを刻んだしいたけとともに煮詰め、旨みを凝縮させたソースでいただきます。
山梨ワインのお膝元、グレイスワインのカベルネ・ソーヴィニヨン 2016との揺るぎのないマリアージュはいうまでもありません。黒系果実の香りにキメ細かなタンニンが、中に長い余韻を残します。
(9品め)繊細な作りの、デザートに優しい甘みのスイートワイン
調和:洋梨 × 氷菓の雫 コンコード/五一わいん(長野・塩尻)、エサンス・ド・甲州/シャトー・メルシャン(山梨・勝沼)
洋梨のソルベにホワイトチョコレートのムース、外側を栗入りのメレンゲで飾り付けた見た目にもユニークなドルチェ。軽快な食感になめらかなテクスチャー、そしてひんやりと心地よい舌触りが交互に訪れます。タイプの違う2種のデザートワインをもってきてくださいました。
アイスワインのように氷結させたコンコード、遅摘みで糖度が高まった甲州。いつまでも飲んでいたいと思うほど、優しくナチュラルな甘みが、極上のディナーを締めくくります。
(10品め)思わず顔がほころぶプティフールのプレート
最後に、「八ヶ岳へようこそ」と描かれたプレートに小菓子が盛られてきました。ひとつひとつ丁寧に作られたプティフールは、部屋に持ち帰って楽しむこともできます。
シェフ自ら産地に足を運び、吟味して選んだ素材の魅力を最大限に生かしたひと皿。食材同様に、ペアリングもこの八ヶ岳のテロワールを表現した、造り手の顔が見えるワインをラインナップ。そしてそれらは通常では入手の難しいコレクターズアイテムもたくさん。
これはひとえに、時間を見つけてはワイナリーへ赴いて生産者とコンタクトを密にし、ヴィンテージが変わるごとにテイスティングを怠らないソムリエの努力があってこそ。
ワイナリーの新たな動きや情報をキャッチしながら、コミュニケーションをとってはじめて、希少なワインを仕入れることができるのです。
このワインペアリングのコースはそうした意味でも、大きな価値があるもの。1杯のグラスワインのひとつひとつの背景を身近に感じながらいただくことができる、素晴らしい夜を過ごすことができます。
ドメーヌ ミエ・イケノのワイナリー散策のチャンスも!?
リゾートからほど近い場所にあるドメーヌ ミエ・イケノのワイナリー。フランスのブルゴーニュで醸造を学んだ池野美映さんが手がける繊細でエレガントなワインは、多くのワインファンの心を掴んでいます。
幻の日本ワイン「ドメーヌ ミエ・イケノ」を生んだ女性醸造家・池野美映さんインタビュー
池野さんが日本で理想のテロワールを求めてたどり着いたのは、標高750メートル、八ヶ岳の南麓。南アルプス、八ヶ岳、富士山などをぐるりと360度見渡せる見晴らしのよい畑は、初めてこの地を見たときに土に猫の足跡がたくさんついていたことから「Les pas du chat=猫の足跡畑」と名づけられています。
ワイナリーはできる限りブドウに負担をかけず、ソフトに醸造を行うグラビティフローシステムを採用し、細心の注意を払って丁寧にワインを造っています。
通常はワイナリーや畑の見学は行われていませんが、季節ごとにヴィンヤードウォークやワイナリーランチ、収穫体験などのイベントを開催。リゾナーレ八ヶ岳の宿泊とセットになったプランもあるので、ホームページをぜひチェックしてみてください。
都心からわずか2時間あまり、ワインを生み出すテロワールを全身で感じさせるリゾナーレ八ヶ岳でのワインステイ。ワインに浸り、愉しむことができる仕掛けがたくさん。この体験は間違いなく、日常のライフスタイルを豊かにしてくれるでしょう。
問い合わせ先
- 星野リゾート リゾナーレ八ヶ岳
- 時間/チェックイン15:00〜、チェックアウト12:00
- 料金/1泊¥21,000〜(2名1室利用時1名あたり、税別、朝食別)
- 〈ワインスイートメゾネット〉限定プラン「ワインと出会うひととき」
- 日程/毎週水曜日、1日1組限定
- 料金/1泊¥52,000〜(2名1室利用時1名あたり、税別、2食付き)
- 内容/宿泊、ウエルカムドリンクのワイン、ソムリエと共にワインを選ぶワインセラーの案内(ワインの料金は別途)、一口サイズのアミューズのルームサービス、滞在中や出発日に特典が受けられるワイナリーマップ、夕食(9杯のワインペアリングコース)、朝食
- TEL:0570-073-055(リゾナーレ予約センター)
- 住所/山梨県北杜市小淵沢町129-1
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 谷 宏美
- EDIT :
- 石原あや乃