新型コロナウイルス感染症の影響で、おうちで過ごす時間が増えていることと思います。中には、通勤からテレワークに切り替えとなった人もいるのではないでしょうか。
急に増えたおうちでの時間を、みなさんどのように過ごしているのでしょうか。マーケティング・リサーチ会社のクロス・マーケティングが、2020年4月に20代から60代の男女1,000人に対し、「家での過ごし方に関する調査」を行いました。
その結果から見えてきた、おこもり時間の過ごし方や感じているメリット・デメリットなどをご紹介します。
新型コロナウイルス感染症の影響で大きな変化が!?「家での過ごし方に関する調査」の調査結果を発表
■1:ここ1か月で「強制的に行動が制限」されたもの1位は?
不要不急の外出を控えるように要請されている現在、ストレス解消に欠かせない趣味や好きなことができていない方も多いのではないでしょうか。直近1か月で強制的に行動を制限されたもののうち、3割もの人が「旅行をすること」をあげ、全体の第1位に上がっていました。
これが男女別で回答を見てみると、回答が少し変わります。男性の中で一番だったのは、意外にも「強制的に制限されたものはない」という回答。それに対し、女性では「ショッピングをする」が一位に。
「強制的に制限されたものはない」という回答を見てみると、男女の差はなんと10ポイント以上。「ショッピングをする」の差は20ポイント近くと、大きく差がありました。平均すると「旅行をすること」が一位でも、男女で見ると、制限された行動に大きな違いがあったようです。旅行やショッピングなど、外に気晴らしを求めるのは女性の方が多いのかもしれません。
ちなみに、「自発的に任意で行動を制限したものは何か」という問いに関しては男女とも「自発的に任意で行動を制限したものはない」が1位でした。
■2:家で行う時間が増えたこと1位は?
増えた家時間の過ごし方は人それぞれ。とはいえ、周りはどんな過ごし方をしているのでしょうか。
複数回答の結果、ダントツの1位は「テレビを見る」。男性は47.4ポイント、女性は53ポイントと、他の項目から大きく数字を引き離す結果に。
2位は「家の掃除や片付けをする」、3位は「料理をする」と、家事が上位に。ただし、どちらも女性は35ポイント前後だったのに対し、男性は「片付け」21ポイント、「料理」19ポイントと低めの結果に。
男性単体で見てみると、「テレビを見る」に次いで多かったのは「ネットサーフィンをする」の28.2ポイントでした。
ちなみに「ネットサーフィン」については、60歳代の女性が15ポイントと他の年代と比べても圧倒的に少ない数字に。代わりに他の層よりも圧倒的に多かったのが「ともに暮らす家族や同居人と会話する」。他の世代とは違う情報との接し方を感じさせる結果でした。
■3:家時間を快適にするために。欲しいもの1位は「パソコン」
いまやスマホは1人1台といっても過言ではない時代になりましたが、パソコンはそうとは限りません。
家で過ごす時間が多い生活で快適に過ごすために、欲しいものやサービスを聞いた質問で、一番欲しいと回答されていたのが「パソコン」。特に40~50代男性で高い需要がありました。突然のテレワークなどの影響もあるのかもしれませんね。
2位は「トレーニンググッズ」、3位は「マッサージ器」と、ボディケアに関するものが上位にあがっていました。「マッサージ器」は20代女性がどの年代よりも一番高い数字に。若い世代でも、さすがにおこもり生活が続けば体のあちこちがこってくるものですよね。
ちなみに実際に購入または利用したもので多かったのは「料理の出前・配達サービス」です。職種別で見たとき、医療系・金融系・不動産専門職、コンサルティング職が他の職種に比べて特出して多く利用している結果となりました。金銭的な余裕があるか、家事に時間がとれない方が多いのかもしれません。
■4:外出制限でプラスになったことは?
家にいることで意外にもプラスになったこともあるようです。第1位は「今までよりお金を使わなくなった」。20~30代の男女でメリットとして感じている人が多いようです。
続いて高ポイントを獲得したのが「のんびりすることができた」。20代女性がダントツで「のんびり」をメリットとして感じていました。忙しい日々を送っている若い人が多いのですね。
「家族や同居者との時間が増えた」ことをメリットに感じたのは、40代女性が一番多い結果に。20~30代男性は「勉強する時間が増えた」ことにメリットを感じている人が、他の世代に比べて多かったようです。
また、外出制限によって新しくできた趣味や好きなこと(自由回答)には、読書や動画を見る、映画鑑賞などやゲーム、絵をかくなど、ひとりでもできることが多く並んでいました。
■5:マイナスに感じているのは「運動不足」や「ストレス」
逆にマイナスと感じていることの1位は「運動不足になった」。外出の機会が減って、運動不足を感じている人が多いようです。欲しいものの上位に「トレーニンググッズ」が入っていたのもうなずけますね。
2位は「ストレスがたまった」で、40代男女、20代女性は「運動不足」よりも「ストレス」を感じている人が多いようです。
3位は「将来的な不安が生まれた、不安が大きくなった」。やはり不安定な世情に対して、不安を抱えている人も多いようです。職種別でみたときに、「営業職」「IT・エンジニア職」が不安に対して他の職種より低いポイントなのが印象的でした。状況に左右されづらい職種なのかもしれませんね。
■6:今後やってみたい家での過ごし方は?
長引く新型コロナウイルス感染症の影響。もし、これから先もしばらく家で過ごす時間が多かったら……。やってみたい過ごし方1位は「自宅でできる筋トレやストレッチ」です。やはり、運動不足を解消したい人が多いことがうかがえます。
続いて「家の掃除や片付けをする」が2位に。この機会に住環境を整えたいと考えている人が多いようです。3位は「読書」、4位は「勉強」と、ひとりで黙々とできることにも興味を持っている人が多いことがわかりました。どうせ長引くなら、何か自分にとってプラスになるような時間にしたいと思っている人が多そうです。
家にいる時間が増えたからこそのメリットや過ごし方を楽しんでいる人もいるようですね。ちなみに、デメリットでは少数ではありますが、「今までより余計にお金を使った」という回答をした人もいたので、ストレスからのネットショッピングでの買いすぎには注意してくださいね。
■調査概要
調査方法/インターネットリサーチ
調査地域/埼玉県・東京都・千葉県・神奈川県
調査対象/20~69歳の男女
調査期間/2020年3月28日(土)~3月29日(日)
有効回答数/1,000サンプル
問い合わせ先
- TEXT :
- Precious.jp編集部