室町時代後期の京都で創業し、長らく御所の御用をつとめてきた老舗和菓子店の「とらや」。
「とらやの羊羹」として親しまれてきた、代表商品である小倉羊羹「夜の梅」の歴史は長く、文政2年(1819年)に、羊羹としてつくられた最初の記録を見ることができます。「夜の梅」という菓銘(菓子の名前)は、今から300年以上も前の、元禄7年(1694年)の古文書にも書かれているのだそうです。
「とらやの羊羹は、煎茶や抹茶と一緒に召し上がっていただくのはもちろんのこと、コーヒーや、シャンパン、ワインなどのアルコールとも相性がいいんですよ」と教えてくれたのは、とらやの広報担当者さん。
また原料が小豆、砂糖、寒天と、とてもシンプルな原材料なので、アレンジしてもおいしくいただけるそうですよ。本記事では、とらやおすすめのアレンジレシピをご紹介します。
「とらやの羊羹」が生まれ変わる!?おすすめアレンジレシピ
■1:カラフルでかわいい!ヨーグルト×とらやの羊羹
「プレーンタイプのヨーグルトに、小さくカットした羊羹を加えただけのシンプルなアレンジメニューです。1種類の羊羹だけでもいいですが、さまざまな種類の羊羹を加えたほうが、見た目も春らしく、味わいも豊かになります」(担当者)
えっ、羊羹?と思ってしまうほど、カラフルなデザート。羊羹の甘みとヨーグルトの酸味が絶妙にマッチするアレンジスイーツです。フルーツなどを添えてもおいしそうですね。
カラフルな羊羹でアレンジするなら「小形羊羹 5本入」がぴったり。小倉羊羹「夜の梅」のほか、黒砂糖入羊羹「おもかげ」、抹茶入羊羹「新緑」、蜂蜜入羊羹「はちみつ」、紅茶入羊羹「紅茶」が入っていて、いろんな味が少しずつ楽しめるので、とらやの羊羹デビューな人にもおすすめですよ。
■2:ニューヨーク店の喫茶で実際に販売していた「羊羹サンドイッチ」
サンドイッチ用のパンに、ピーラーなどで薄くスライスした小倉羊羹「夜の梅」と、クリームチーズをサンドした「羊羹サンドイッチ」はいかがでしょうか。
こちらの「羊羹サンドイッチ」は、ニューヨークにあったとらやの店舗(2003年閉店)の喫茶メニューとして、実際に販売していたメニューなのだそうです。
「サンドイッチ用のパンの代わりに、買い置きのお餅をこんがりと焼いて、羊羹をサンドするのもおすすめです」と担当者さん。
確かに、「あんパン」や「あんこ餅」がおいしいのですから、羊羹サンドや餅×羊羹も間違いない組み合わせですよね。
あんこや羊羹は乳製品との相性が抜群のため、マスカルポーネチーズを添えるなどしても、いつもと違った印象で食べることができるそう。
「羊羹は脂質が少ないため比較的ヘルシーですが、砂糖を多く含むので、少量でも満足度が高いお菓子です。とらやの羊羹は、常温で長期保存(製造から1年間)が可能なため、常備おやつとしても万能ですよ。虎屋文庫著の『ようかん』には、ほかにも羊羹のアレンジレシピが載っているので、ぜひ参考にしてみてください」(担当者)
シンプルだからこそ、いろいろな食べ方が楽しめる「とらやの羊羹」。ちょっと大きめの羊羹を手土産でいただいた時などに、アレンジして楽しむのもよいですね。日々のおやつに、お酒のおつまみに、とらやの羊羹アレンジはいかがでしょうか?
問い合わせ先
- とらや 赤坂店
- 営業時間/平日 9:00〜19:00、土日祝 9:30〜18:00
- 定休日/毎月6日(12月を除く)
- TEL:03-3408-2331
- 住所/東京都港区赤坂4-9-22
- ※新型コロナウイルス感染症の影響で、「とらや赤坂店」を含み、臨時休業している店舗があります(2020年5月現在)。各店の営業情報は虎屋公式HPよりご確認ください。
- ※赤坂店は、休業中は電話にて配送の注文受付中。こちらもご利用ください。(受付時間10:00〜15:00 土日休業)
- TEXT :
- 伊東ししゃも 編集者・ライター
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- EDIT :
- 小林麻美