「稚児しい」の読み方は? 反対語にもビックリ! 知らずに使っている言葉です

本日は5月5日の「こどもの日」にちなんで、子どもにまつわる日本語トリビアをお送りします。

まずは「稚気(ちき)」「幼稚(ようち)」など、幼(おさな)い様子を表現する「稚(わか)い」という漢字を含む、難読漢字クイズから。

【問題1】「稚児しい」ってなんと読む?

「稚児しい」という日本語の読み方をお答えください。

ヒント:「複雑な」「込み入った」「扱いにくい」という意味の日本語です。

<使用例>「話し合いはグループの代表者をたてて行いましょうよ!全員が集まると、稚児しくてまとまらないと思うの」

「○○○しい」と読み仮名3文字です。絶対使ったことのある、あの言葉!
「○○○しい」と読み仮名3文字です。絶対使ったことのある、あの言葉!

さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に!!
正解は↓に!!

正解は… 稚児(ややこ)しい です。

「ややこしい話」「ややこしい関係」の「ややこしい」です。まさかの漢字にびっくり!
「ややこしい話」「ややこしい関係」の「ややこしい」です。まさかの漢字にびっくり!

こんな漢字を書くとは、驚きですよね?

「稚児(ややこ)」とは「乳児・幼児」を指す、「赤ちゃん」のような意味合いの、口語的ニュアンスの強い日本語です。

時代劇などで「稚児(ややこ)を授かりました」というような言い回し、耳にしたことがありますよね?

「稚児(ややこ)しい」とは、もともと、「理屈の通じない乳児・幼児のように扱いにくい」という意味の言葉だったのです。

確かに、幼い子どもは、毎日世話を焼いている家族ですら「なんでそんなことするの!?」と途方に暮れるような、不思議な行動をとることがあります。その実、子どもには子どもなりの動機があったりして、やめさせたい時でも頑として聞かない、乳幼児ゆえ言葉でのコミュニケーションもままならない、などなど。

純粋で単純な年ごろであるのに、論理的な行動に慣れた大人からすると、逆に「難解で複雑で扱いにくい=ややこしい」性質を持っています。

「稚児(ややこ)しい」…なるほど! ですよね?

…というところで、2問目に参りましょう。

【問題2】「稚児(ややこ)しい」の反対語は?

「稚児しい」の反対語をお答えください。

ヒント:「性質や態度などが穏やか」「騒いだりせず、静か」という意味の日本語です。

「○○」に入るのは漢字二文字です。
「○○」に入るのは漢字二文字です。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に!!
正解は↓に!!

正解は… 大人(おとな)しい です。

「稚児(乳幼児)」の反対語で…「大人」!!

こちらも「なるほど!」ですよね?

「おとなしい」に「大人」という字が入るのは、当て字だと思っていらした方も多いのでは?

実は「稚児(ややこ)しい」と対の、「大人」という表現ありきの日本語だったのです。「大人」は「大人しい」人ばかりではありませんが(笑)。

本日は、『こどもの日』にちなんで、

・稚児(ややこ)しい

・大人(おとな)しい

という、意外な反対語のトリビアをお送りしました。

この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
ILLUSTRATION :
小出 真朱