様々なスナックに訪れている白野さんだが、『プライベート』には多い時で月に2度ほど飲みに来ている。他の店とは違う、惹きつけられる所以は、須美子ママの存在も大きい。須美子ママの話から、その理由を紐解いていこう。

須美子ママから語られる目黒の歴史は必聴

須美子ママとの会話が始まると、白野さんも思わず前のめりに
須美子ママとの会話が始まると、白野さんも思わず前のめりに

この日は、長年須美子ママが通う目黒の話になった。今や伝説となっている、目黒川沿いにあるラブホテル、目黒エンペラーが俎上に載せられた。目黒エンペラーは今もあるが、もちろん1989年に閉業する前のエピソードだ。

「昔の目黒にはあんなお城みたいな建物なんてなくて、本当に目立ってたね。1度は中に入ってみたくて、当時うちで働いていたスタッフと一緒に泊まったの。中も豪華だったけど、宿泊金額もびっくりするくらい高かったね〜」

須美子ママの話は、思わず聞き入ってしまう魅力がある
須美子ママの話は、思わず聞き入ってしまう魅力がある

目黒エンペラー開業前の同地には、お化け屋敷のような旅館があったなど、検索では気軽に出てこない情報も披露してくれた。街の歴史に興味がある御仁は、須美子ママの話が贅沢な肴になるはずだ。

白野さんにとって須美子ママは東京のお母さん的存在

「うちはチャージにカラオケ代が含まれているから、歌ったほうが得だよ」という須美子ママに甘え、カラオケタイムに突入だ。

白野さんは「最近の曲はテンポが早くて、音程も上下するので昔の歌が歌いやすい」と、南野陽子の『吐息でネット』に決定。

『プライベート』は2つのモニターがあり、カウンターでもソファでも歌いやすい
『プライベート』は2つのモニターがあり、カウンターでもソファでも歌いやすい

「歌は苦手」と言いながら、原曲のアイドルらしい歌い方に合わせ、愛らしい声を響かせる。しかも小首をかしげるアイドルらしいポーズ付き!

サービスで小首をかしげてくれた。可愛い! 
サービスで小首をかしげてくれた。可愛い! 

歌い終わった白野さんに、改めてこの店の魅力を尋ねた。

「お母ちゃんみたいな、親しみやすい須美子ママの人柄ですね。お店には迷惑な話ですけど、私、時間が深くなると眠くなる子どもみたいなタイプで。お客さんが少ない時間に、ソファで寝かせてもらったことがあります(笑)。東京でそんな風に甘えられる年上の女性がいる、私にとって心強い存在です」

一見入りづらい外観だが、一歩踏み入れれば御仁の心を須美子ママがほぐすだろう
一見入りづらい外観だが、一歩踏み入れれば御仁の心を須美子ママがほぐすだろう

このエピソードは白野さんと須美子ママの関係性がなせることではあるが、須美子ママのおおらかさは一度体験してしまうと、虜になってしまうかもしれない。長く通える店を探しているならば、一度足を運んでみてはどうだろうか。

【プライベート】

問い合わせ先

  • プライベート TEL:03-3493-8174​
  • 住所/東京都目黒区目黒1-5-19 B1F
    営業時間/21:00〜28:00頃
    定休日/土・日・祝日
    メニュー/カバーチャージ¥3,000(おつまみ、氷、カラオケ代含む)瓶ビール・ハイボール・焼酎ショット¥600〜、ボトルウイスキー¥5,500、焼酎ボトル¥4,500〜

※営業時間などの詳細は、HPなどでご確認ください。

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この記事の執筆者
フリーランスのライター・エディターとして10年以上に渡って女性誌を中心に活躍。MEN'S Preciousでは女性ならではの視点で現代紳士に必要なライフスタイルや、アイテムを提案する。
PHOTO :
小倉雄一郎