「オゾン層」の「オゾン」ってどういうモノ?意外な語源にビックリ!
本日9月16日は『国際デー』の一つ『国際オゾン層保護デー(International Day for the Preservation of the Ozone Layer)』です。
オゾン層とは、大気中のオゾン(気体)の約90%が存在する成層圏(地上10~50㎞上空)内のオゾンを指す言い方で、これが太陽からの有害な紫外線を遮る効果で、地上の生態系が保護されています。
1974年、オゾン層がフロン(人工の化学物質)によって破壊されることが発見されました。フロンは、オゾンを破壊する性質が認められる前は特段のデメリットが確認されておらず、冷蔵庫やクーラー冷媒・スプレーの噴射等に使用され、世界的に普及していました。しかし、地球上の生物になくてはならぬオゾン層を破壊する特性が認められてから「フロンの削減」が世界共通の課題となったのです。
…というところで、本日1問目のクイズです。
【問題2】「削る」って「けずる」以外になんと読む?
「削る」という日本語の「けずる」以外の読み方をお答えください。
ヒント:「金属や材木などの表面を少しずつけずって取る」「皮をはぐ」などの意味を持つ言葉です。
<使用例>
「新居の家具を作りつけでオーダーしたんだけれど、職人さんが運んだ家具を微妙に削るところまでしてくださって、とっても良かったわ!」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 削(はつ)る です。
「斫(はつ)る」とも表記します。
もとは、細かな調整が必要とされるような繊細な作業を意味していますが、そこから転じ「斫(はつ)る」と書く場合は、建築作業での削(けず)り、穴あけ、構造物を壊す事などの専門的なワザ全般を指すようになっています。
どちらにしても「削(はつ)る」は繊細なテクニックを要しますが、
オゾン層保護におけるフロンの「削減」は国際的会議のもと大々的に推進され、
その結果、地球規模のオゾン全量が1960年(人為起源のオゾン層破壊物質による大規模なオゾン層破壊が起こる前)レベルまで回復する時期は、北半球の中・高緯度域で2030年頃、また南半球中緯度では2055年頃と予測されるまでになっています。
…というところで、2問目のクイズです。
【問題2】『オゾン』ってどういう意味?
『オゾン』の語源はどういう意味の言葉でしょうか?以下の選択肢の中から選んでください。
1:臭う
2:さえぎる
3:護る
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 1:臭う です。
「オゾン」はギリシア語の「ὄζειν (Ozein=臭うもの)」に因んで名づけられました。
オゾン層には大気中のオゾンの約90%が存在しますが、人類に身近な地表近くにも、オゾンは存在しており、独特の臭気をまとっていることからこの名がつきました。
オゾンは高濃度だと人体に有害ですが、自然界に存在している程度の低濃度であれば、「消臭・殺菌・漂白」といった作用があります。人工的にオゾンを発生させる『オゾン発生器』も登場し、脱臭や殺菌に活用されています。
最近では、オゾンがコロナウィルスを不活化した、という研究報告もあり、オゾン層問題とは別の視点でもオゾンが注目されているようです。
本日は『国際オゾン層保護デー』にちなんで、
・オゾン層/オゾン
に関するトリビアと、
・削(はつ)る
という難読漢字、
・オゾンの語源
をお送りしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『平成30年度オゾン層等の監視結果に関する年次報告書について』環境省/『フロンによるオゾン層の破壊』国立研究開発法人国立環境研究所
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱