知られざる時計大国、ドイツ。その立役者であり、ヒエラルキーの頂点に君臨するのがA.ランゲ&ゾーネである。近年では質実剛健なウェルメイドの工業製品が主流になったドイツのものづくりであるが、A.ランゲ&ゾーネの時計には、その原点にあった工芸品としてのクラフツマンシップが、今もなお息づいている。

A.ランゲ&ゾーネの機械式腕時計

時計大国のプライドが唯一無二のクオリティを生む

右/『グランド・ランゲ1』●手巻き ●素材/WGケース、シルバー無垢ダイヤル ●ケース径/41㎜ ¥4,650,000・左/『リヒャルト・ランゲ』●手巻き ●素材/WGケース、シルバー無垢ダイヤル ●ケース径/40.5㎜¥3,660,000※ブティック限定エディション(A.ランゲ&ゾーネ)
右/『グランド・ランゲ1』●手巻き ●素材/WGケース、シルバー無垢ダイヤル ●ケース径/41㎜ ¥4,650,000・左/『リヒャルト・ランゲ』●手巻き ●素材/WGケース、シルバー無垢ダイヤル ●ケース径/40.5㎜¥3,660,000※ブティック限定エディション(A.ランゲ&ゾーネ)税抜、参考商品

その魅力は美しく磨きあげられたケースやダイヤルを見れば一目瞭然だが、ムーブメントはさらにすごい。部品ごとに異なる模様を施した表面仕上げ、各パーツの角を落とす「面取り」、カバープレートなどの鏡面仕上げ、テンプ受けのハンドエングレービング……とにかく見えないパーツにいたるまで、徹底的に美しく仕上げている。しかも一度組み立てたムーブメントを分解し、洗浄、装飾、仕上げを施してから再び組み上げるという「二度組み」工程を全モデルに採用。その美しさを極めているのだ。

50年近くに及ぶ東西分断の時代を耐え抜き、ドイツの時計界を復活させたA.ランゲ&ゾーネの気骨が、その時計には宿っている。

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PHOTO :
川田有二