自然に触れながら高級感も味わえると注目されているのが、グランピング。そこでこの記事では、グランピングとは何なのか、高級キャンプともいわれるグランピングについておさらいしながら、その宿泊形態や、予約前にチェックしたい注意点を整理しましょう。また、東京、栃木、千葉、九州、関西、カップルにおすすすめのグランピング施設をご紹介します。
■高級キャンプ?「グランピング」をおさらい
キャンプというと、さまざまな装備をそろえる必要があって「大変そう…」というイメージがあるかもしれません。しかし、そんなアウトドア体験をラグジュアリーに楽しめると注目されているのが「グランピング」です。グランピングは、自然を身近に感じながら、ホテルに泊まるような贅沢感も楽しめる高級キャンプと言えるわけです。ここからは、「グランピング」について、さらに詳しく見ていきましょう。
■グランピングとは?
そもそも「グランピング」とはどんなものなのか、チェックしてみましょう。
言葉の意味
「グランピング」は、「グラマラス」と「キャンプ」を掛け合わせて作られた言葉。従来のアウトドアは、自分でテントを設営して、食事も自分たちで作るというスタイルが一般的なのではないでしょうか。しかし、グランピングでは、宿泊設備を自分たちで行う必要がなく、自然の中でゴージャスな非日常の体験を楽しめます。
歴史や由来
グランピングはここ最近で注目されるようになってきましたが、この滞在スタイルは19世紀頃、ヨーロッパ各国が植民地を広げていった時代から始まったと言われています。イギリスやフランスなどの貴族は、植民地に統治者として赴任するとき、自分たちの生活用品を一式揃えていたそうです。これは、現代のグランピングの前身とも言えるかもしれません。
定義
余暇を楽しむ選択肢のひとつとしてグランピングをチョイスする方が増えてきていますが、グランピングとは、ただキャンプをすることだけでありません。
「一般社団法人 日本グランピング協会」では、グランピングについて次のように定義しています。
・自然の中で楽しむもの
・キャンプファイヤーを囲んで家族や仲間と語り合えること
・テントのように雨音を感じられる場所に滞在すること
・自然の音や新鮮な空気を味わえること
・気心の知れた仲間たちと時間を過ごせること
キャンプとの違い
グランピングとキャンプの一番大きな違いは、テントを持参する必要があるかないか、ということではないでしょうか。一般的なキャンプでは、自分でテントを用意して設営し、滞在することが多いでしょう。しかし、グランピングの場合は専用のスタッフがいて、滞在場所の準備や食事の用意もサポートしてくれます。アウトドア用品を準備する必要がないということが、グランピングの特徴と言えるでしょう。
■グランピングの意識調査
グランピングはどのくらい知られているのでしょうか。ここからは、グランピングの認知度についてチェックしていきましょう。
「行ったことはないけど行ってみたい」が7割
20代~60代の男女1,000名に行われた「キャンプに関する調査(楽天インサイト)」によると、「グランピング」という言葉を知っている人は45.5%。そのうち、20代女性では67.1%、30代女性では71.7%の認知度があり、それらの世代にグランピングが広く知られていることがわかりました。また、グランピングを知っている人のうち69.0%が「行ったことはないが、行ってみたい」と答えており、特に若い女性の間で注目されているようです。
「Go To キャンペーン」で注目度アップ
現在休止している「Go To キャンペーン(Go To トラベル事業)」ですが、緊急事態宣言が明けた際に、Go To キャンペーンを利用して旅先や滞在スタイルを選ぶ場合は、新型コロナウイルスの感染予防についても引き続き考えておくべきでしょう。
三密を控えるレジャーが求められる中、自然あふれる場所で貸切のように滞在できるグランピングに注目が高まっているうようです。新型コロナウイルスの感染リスクを避けながら非日常を楽しめるとあって、グランピングは安心できる新しい旅行スタイルのひとつになりそうです。
■グランピングの宿泊形態
グランピングでは、実際どんな場所に宿泊することになるのでしょうか。グランピングの施設によって、次のようにさまざまな宿泊形態があります。
テント
まず一般的なのが、従来のキャンプと同じテント型。しかし、テントといっても、ラグジュアリー感あるドーム風の広めのテントなど、種類はさまざま。全国グランピング協会が行ったアンケートでは、ドームテント型が一番人気で、そのほかに、ロータスベルテント、ベルテント、サファリテントなども挙げられています。
キャビン
リビングやベッドルームも兼ねたキャビンタイプの施設もあります。バストイレなどの施設もついている場合が多く、ホテルの滞在に近いかもしれません。
コテージ
自然に囲まれた山小屋のようなコテージタイプも魅力的。日中は自然を満喫し、夜はコテージの中で、家族や仲間と団らんのひとときを楽しめます。
トレーラー
トレーラーハウスのような宿泊施設が設けられているケースもあります。普段はなかなか利用することができないトレーラーでの生活を体験できます。
ツリーハウス
木の上に建てられたツリーハウスはも、グランピングの宿泊形態のひとつ。子どもも大人もワクワクする空間です。
■予約前に要チェック!グランピングの注意点
グランピングの魅力がわかったところで、事前にグランピングの注意点についても確認しておきましょう。
注意点1:初心者はサポートスタッフがいる施設を選ぼう
グランピング施設のスタイルによって、サポートスタッフがどこまで手助けしてくれるのかが違ってきます。従来のキャンプに近いスタイルだと、キャンプ用品の使い方に慣れていないと苦労するかもしれません。自分がどんなアウトドア体験をしたいのか、滞在先はどんな場所がいいか考えて、グランピング初心者の方なら、スタッフによるサポートが手厚いところを選ぶのもいいでしょう。
注意点2:食事スタイルはさまざま
食事についても、グランピング施設によって異なります。食材や調理器具を自分で用意することはなくても、アウトドアで自分たちで作る必要があるのか、レストランと同じように料理が運ばれてくるのか、どんな食事スタイルを希望するのか考えてみましょう。
注意点3:グランピング施設のルールを守ろう
花火や音楽を禁止するなど、グランピング施設ごとにルールが定められています。誰もが気持ちよく滞在するために、それらのルールを守りましょう。
■東京のグランピング施設のおすすめ
ここからは、東京にあるグランピングのおすすめ施設をご紹介しましょう。
「Circus Outdoor Tokyo」(東京都奥多摩)
都心からアクセスしやすい、東京奥多摩にあるグランピング施設。サーカス団や迎賓館をイメージしたゴージャスな客室が用意されています。さらに一流ホテルで修行を積んだシェフによる料理を、星空の下でいただけます。
「WOODLAND BOTHY」(東京都あきる野市)
コテージとテントを合体したような大型テントの中には、キングサイズのベッド2台が置かれており、1日1組しか利用できない特別な空間です。檜の風呂があるほか、幻の和牛と呼ばれる秋川牛を使った料理がシェフによって用意されます。
■栃木のグランピング施設のおすすめ
東京からのアクセスも良く自然あふれる栃木にも、グランピング施設があります。
「フォレスト グリフ」(栃木県日光市)
1日1組限定の、プライベート感あふれるグランピング施設です。イタリアンレストランが併設されているので、グルメな方にもおすすめ。
「森と星空のキャンプヴィレッジ」(栃木県芳賀郡)
「ツインリンクもてぎ」内にある宿泊施設が、こちら。大型テントやログキャビンなどで滞在できます。家族での旅行にピッタリ。
■千葉のグランピング施設のおすすめ
千葉県にもグランピングを楽しめるスポットが増えてきています。
「グランヴォー スパ ヴィレッジ」(千葉県長生郡)
体験型リゾート施設「Sport & Do Resort リソルの森」の中に2020年にできたグランピング施設がこちら。最大71㎡の広々としたテントキャビンに宿泊できます。
「Sport & Do Resort リソルの森」(千葉県長生郡)
千葉県・中房総の大自然に、レストランやゴルフ場、スポーツ施設などを作った複合リゾート「Sport & Do Resort リソルの森」。グランピングのほか、ログハウスやヴィラ、ホテルなどもあり、お好みの滞在スタイルを楽しめます。
■九州のグランピング施設のおすすめ
九州地方の施設は、温泉風呂付きのところも多いのが特徴です。
「COMOREBI」(大分県由布市)
別府温泉の近くにあるのが、温泉風呂も併設されている「COMOREBI」。宿泊施設はオーバルテントやロータスベルテントなど。ヨーロッパの三ツ星レストランで修行したシェフによる料理もいただけます。
「グランピングリゾートASO」(熊本県阿蘇郡)
阿蘇の雄大な自然に囲まれてグランピング体験できるリゾート。ディナーには、キャンプマスターによるフルコース料理が振る舞われ、朝食には阿蘇野菜のグリルなどが用意されるそうです。
■関西のグランピング施設のおすすめ
関西地方の方なら、こちらがおすすめです。 https://precious.jp/articles/-/5556
「伊勢志摩エバーグレイズ」(三重県志摩市)
山と海に囲まれた伊勢志摩ならではの、水辺でのグランピングが楽しめます。特にサンセットタイムは、光が美しく変わりゆく時間で格別です。
「ネスタリゾート神戸」(兵庫県三木市)
ネスタリゾート神戸には、本格的なリゾートホテルに、テラスでBBQを楽しめるキャビンタイプの客室が用意されています。温水プールやジャグジーもあり、リゾート気分とグランピングを同時に楽しめます。
■カップルにおすすめのグランピング施設
グランピングは、カップルでの旅行にもピッタリ。非日常の空間が2人の距離をぐっと縮めてくれるかもしれません。
「星のや富士」(山梨県)
富士山の麓に建つ日本初のグランピングリゾート。コンクリート造りのキャビンで、グランピングをモダンにおしゃれに楽しめます。大切な人と一緒に過ごしたい、贅沢な空間です。
「グランドーム京都天橋立」(京都府)
京都の奥座敷と言われる京都丹後エリアにある、グランピングリゾート。大きなドーム型宿泊施設で、貸切露天風呂もあります。備え付けのBBQ器具で一緒に料理を準備したら、2人の絆が深まりそう。
手ぶらで楽しめるグランピング体験をぜひ
アウトドアの経験がない女性でも気軽に楽しめるのが、グランピングです。都会の喧騒から離れ、自然に囲まれ心身をリラックスできるグランピングは、豪華なホテルでは体験できない贅沢を味わえるもの。コロナ禍が明けた際の旅行に、グランピングを考えてみてはいかがですか?
※新型コロナウイルスによる緊急事態宣言下では一部情報が変更となる可能性があります。公式HPなどでご確認ください。
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- Precious.jp編集部
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