「日加」といえば、日本と、どこ?「加」の字は幅が広くてまぎらわしいので、要注意!

本日12月16日は、日本で初めて、電話事業が開始された日です。

…何年前でしょうか?

なんと、1890(明治23)年、130年も前になります。

当時の通話は、電話交換局を経由し、電話交換士の手で、通話先とつないでもらう、という、大変アナログな方法でした。

加入者数は、東京155世帯、横浜42世帯を合わせて、わずか197世帯。日本最古の電話帳「電話加入者人名表」に掲載されているのは、省庁、銀行、新聞社、通信社などの団体や企業がほとんどです。

数少ない個人名義では、のちの内閣総理大臣・大隈重信氏や、「日本資本主義の父」と称される実業家・渋沢栄一氏など、日本史に名を刻んだ偉人の名前が…。当時の電話が、いかに先進的なツールであったか、伺えます。

こうした歴史を振り返ると、130年後の現在、日本人のほとんどが持ち運べる電話を当たり前のように使用している、という事に、感動を覚えますね。

本日は「加入」の「加」という字から、漢字クイズを出題します。

【問題1】「加州」ってなんと読む?

「加州」の「かしゅう」以外の読み方として一般化されている、外国の地名をお答えください。

ヒント:アメリカの大変大きな州で、ビジネス、観光、ともに大変盛んで有名な地域を有しています。

どこの事でしょう?
どこの事でしょう?

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に!!
正解は↓に!!

正解は… 加州(カリフォルニア州) です。

正解できましたか?
正解できましたか?

「かしゅう」と読んでも、意味は「カリフォルニア州」で、

ご存知、LA、サンフランシスコ、シリコンバレーなどを有する、アメリカで最も人口の多い州です。

国の名前ではなく、州の名前の漢字表記があるとは、凄いですね。

新聞記事など、文字制限がある媒体で「加州」と書かれていたら「カリフォルニア州」の事です。

…というところで、2問目に参りましょう。

【問題2】「日加」って、日本と、どこ?

「日米」は日本とアメリカ、では「日加」は、日本と、どこ?

ヒント:カリフォルニア州ではなく、国です。

素直にお考えください。
素直にお考えください。

…さて、正解は?

※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。

正解は↓に!!
正解は↓に!!

正解は… カナダ です。

「加州=カリフォルニア州」よりも、こちらの方が認知度が高そうです。

「カナダ」の漢字表記は「加奈陀(カナダ)」で、

「日加」といえば「日本とカナダ」を意味します。「加州(カリフォルニア州)」と混乱せぬよう、ご注意ください。

「加」は外来語の漢字表記に使いやすかったのか、「加加阿(カカオ)」「加特力(カトリック)」などの表記もあるのです。これらはともかく、

別々の国の地名には、違う字を使ったほうが良かったのでは?と思ってしまいますね!

さて、日本初の電話事業の話題に戻りましょう。

明治時代の電話料金は、いかほどだったのでしょうか?

明治30年ごろの資料によれば、東京市(当時)内の通話に対する月額料金が40円となっており、

現在の物価に換算すると、なんと、月額約15万円です。…大変、高額だったのです。

おりしも、ニュースで携帯電話料金の値下げが大きなトピックとなっている今日この頃ですが、電話の技術を大きく進歩させてくれた先人たちに、感謝しつつ使用いたしましょう(笑)。

本日は、日本初の電話事業のトリビアをご紹介しながら、

・加州(かしゅう/カリフォルニア州)

・日加(にっか=日本とカナダ)

・加奈陀(カナダ)

などの読み方をおさらいしました。

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Precious.jp編集部 
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参考資料:『TIME & SPACE』KDDI株式会社 /『電話機・交換機の歴史』株式会社日立製作所
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ILLUSTRATION :
小出 真朱