フランスの高級ペーパー小物ブランド「Thibierge Paris(ティビエルジュ パリ)」の手帳シリーズ「ル カルネ ティビエルジュ」。この手帳はモバイルアプリと連携し、手帳の情報をデジタル化できることが、ひとつの特長になっています。
こうした手帳のメリットを最大化するためには、まず紙の手帳を有効活用することが先決。そもそもみなさんはアナログ手帳を使いこなせていますか? いまだにスケジュール管理以外の使い方がわからない人は多いはず。
そこで、手帳評論家の舘神龍彦さんにお聞きしながら、手帳の機能をフルに活かしていくための基本的な情報管理方法をご紹介します。
■1:スケジュールとメモをリンクさせて使う
まず、「予定管理のための手帳の基本は、『スケジュール+関連メモ』です」と舘神さん。スケジュールを書き込んだら、それに付随したメモも書き入れておくことで、予定に向けた準備が漏れなく、効率的にできます。
「一般的な綴じ手帳では、予定を記入するスケジュール欄とメモ欄が見開き(レフト式の場合)にレイアウトされています。また、月間ブロックタイプ(カレンダーのような様式)では、予定記入欄の周囲にメモをすることになります。
『ル カルネ ティビエルジュ』の場合は、予定を記入できるダイアリーとノート(メモ帳)がそれぞれ専用のリフィルになっており、バインダー(本体)にそれら2冊を合わせてセットできる。その点がとても便利です。
ノートにはノンブル(ページ番号)が振ってあるので、ダイアリーのほうに『●P参照』などと書き入れておけば、スケジュールとメモを連携させることができます」
上写真は「週間レフト式」のダイアリー。左ページが週間の予定記入欄、右ページがメモ欄になっています。
そこにメモ用のノートリフィルを加えれば、スケジュールとメモの連携ができ、仕事の効率アップに。ページ番号がついているのがポイントです。
例えば、ダイアリーにはその日の予定、「15時A社取材」などと書き込み、同じ欄に「メモ15P」などと記入します。そしてノートの15Pには、その仕事のための準備の手順や、覚え書きなどを書いておきます。
ダイアリー欄に情報が収まりきらない場合でも、詳細をノートの方にまとめておき、リンクさせておけば、あとで必要な情報をすぐに見返すことができるそうです。
■2:手帳マイルールを決めておく
「ル カルネ ティビエルジュ」には、専用アプリを使って手帳の中身をデジタル化できる機能があります。最近このような手帳が増えていますが、手帳をそれほど活用していない方にとっては、その利便性が見えにくいかもしれません。そもそも手帳を使った情報管理が苦手な方は、どうしたらよいでしょうか?
「まず、『手帳を何のために使うのかを決める』ということですよね。手帳は、パソコンやスマホなどとは違い、使う人が使い方を自由に設定できる。なので逆に言うと、使い方を決めておかないと、何がなんだかわからなくなってしまう。ですから、最初に決めておきましょう」
今や、手帳の活用方法は無限大。予定管理やTO DO、健康、目標管理など仕事や勉強にかかわることから、日記、ライフログ(客観的な行動記録)、日々のメモに至るまで、人によって書き込みたい項目の種類はさまざまです。
「それだけの目的を1冊の手帳にまとめたい場合、たとえば目的Aは黒、目的Bは赤、目的Cは青というふうに、マルチペンを使って書き分けるとか。手帳の使い方のルール=手帳マイルールを決めておくとよいでしょう」
舘神さんは、「手帳マイルール」を見える形にしておくことを奨めます。具体的には、手帳で管理したいテーマを縦軸に、横軸には記入する場所、記入する事柄、記入頻度などを決め、表にしておきます。手帳を利用する目的、何をどこに書くかを明確にしておくことが、手帳をうまく使いこなす第一歩のようです。
■3:情報を集約・蓄積して未来に生かす
では実際、手帳には何を書いたらよいのでしょうか? 舘神さんは、「基本的にはなんでも手帳に書いて、情報を集約していく」ことを提案しています。
手帳の機能を生かすベーシックな使い方としては、予定記入欄には「時間軸」と大きく関わっている「予定管理」や「その関連メモ」、「TO DO」などを書きます。
そして自由に使えるメモページには、「かなえたいことリスト」「欲しいものリスト」「得意なことリスト」などのリスト的なものや、「発見メモ」など特定のテーマに関する日々のメモを書くといいそうです。
またそれらのリストやメモは、テーマごとに見開きページ単位で書き、書き込んだ「日付」も一緒に記入しておくと後々便利だとか。さらに、各ページにすぐアクセスできるように、「目次」のページを作っておくと検索性も高まるそうです。
これらのリストやメモは、たまった時点でデータ化していけば、情報がどんどん蓄積され、より有効に活用できます。そこに、情報をデジタル化する大きな意味が生まれます。
舘神さんによると、「手帳を使うことが習慣になるまでは時間がかかるかもしれません。でもそれが定着してその効果を実感すると、もっと活用していこうという動機づけが自分の中で出てくると思いますよ」とのこと。
ぜひ効果が実感できるようになるまで、手帳で上手に情報管理していきましょう。
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- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 小野寺るりこ