フランスの高級ペーパー小物ブランド「Thibierge Paris(ティビエルジュ パリ)」の手帳シリーズ「ル カルネ ティビエルジュ」に、新モデルが登場しました。

この手帳の特長のひとつが、手帳に書き込んだ文字内容をデジタル化して活用できるという点。最近、こうした「アナログとデジタルを行き来する」タイプの手帳は増えており、気になっている方も多いのではないでしょうか。でも、初めて使う人にとってはイマイチ使い方がピンとこないもの。

そこでPrecious.jpでは、手帳評論家の舘神龍彦さんに伺いながら、「ル カルネ ティビエルジュ」の手帳を使用するメリットをご紹介します。アナログ派の女性も、これで活用術がイメージできるはずですよ!

■独創性なデザインと書き込みやすい見開きが魅力!

 
 

まず、「ル カルネ ティビエルジュ」の魅力のひとつは、その「外見のスタイリッシュさと独特の仕様」だと舘神さん。マグネットバインディングという、磁石を使った特殊な開閉システムを採用し、一見すると手帳とわからないような、個性的なデザインになっています。

ポケットサイズ:LE CARNET 08・16 ¥29,000
ポケットサイズ:LE CARNET 08・16 ¥29,000

ぱっと見、タブレット端末か何かのようです。(写真はポケットサイズ)

 
 

手帳を開くと、記念品の箱を開けたときのような重厚感が! 手帳本体がバインダー式のケースのようになっており、そこにノート(リフィル)がすっぽりと収まっています。そのため閉じた状態では外からは中身がまったく見えません。

一般的なシステム手帳は、本体の中央部分に金具がついていて、そこに穴の開いたリフィルを綴じて使いますよね。でもこの手帳は、中央部分とリフィルにマグネットがついており、磁石の力でリフィルが本体にぴたりとくっつくのが特徴。そのため金具をカチッと開いて綴じて……といった手間がなく、リフィルの取り外しが一瞬でできます。

また手帳の中央に金具があると、それが手にあたってどうしても書き込みがしにくいのですが、この手帳は見開きにしたときフラットになるため、書き込みやすいのも魅力です。

 
 

紙質にもこだわっています。高級リネンにも使われるフラックス(亜麻)を材料にしたオリジナルペーパーは世界最軽量、200ページでわずか6.5mmという薄さ。ミニマルな雰囲気が洗練された印象を与えています。

機能的にも優れていて、万年筆や水性ペンなどのインクがすぐ乾くため、書き跡に手が触れて手が汚れたり、インクがにじんだりすることもありません。

 
 

マグネット式で、両側が吸い寄せられるように気持ちよく閉じます。

■組み合わせることで自由度の高い使い方ができる

 
 

本手帳には、ダイアリーやノートなど専用の「ノートリフィル」をセットして使います。

[手帳]ビジネスサイズ:LE CARNET 12・19 ¥39,000、[リフィル]12・19サイズ(2冊セット価格)¥6,250
[手帳]ビジネスサイズ:LE CARNET 12・19 ¥39,000、[リフィル]12・19サイズ(2冊セット価格)¥6,250

ダイアリー(全3種):左から「週間レフト」「週間バーティカル」「週間バーティカル+ノート」。それぞれ年間、月間、週間ページで構成されています。(写真はビジネスサイズ)

 
 

ノート(全4種):写真は「罫線」タイプ(ポケットサイズ)。

ダイアリーは、1年分が前半と後半に分冊され、2冊セットになっています。そして手帳本体には、ノートリフィルを2冊、自由に組み合わせて取り付けできます。舘神さんによれば、こうした点が機能的だといいます。

「ダイアリーのリフィルはそのまま2冊セットしてもいいですし、あるいは1年の前半だけをセットして、もう1冊は好きなノートをセットするとか、ノートだけを2冊使うとか。そういった使い方ができるので、ユーザーの自由度は高いと思います」

たとえば、テーマやプロジェクト別、仕事用とプライベート用など、あらかじめ使うノートを決めておき、スケジュール等に合わせて手帳の中身を変える、といったオリジナルな使い方もできそうです。

■アプリを使って誰でも簡単にデジタル化できる

 
 

iPhoneやiPadなどモバイルと連携して使えるのも、この手帳の特長。「iOS向けの専用アプリがあり、書いた面にアプリの撮影モードをかざすと、自動で認識してデジタル化されます」とのこと。

 
 

デジタルコードが各ページに印刷されています。

「紙の手帳では、その年に書いた情報は頻繁に参照しますが、年をまたいで手帳が切り替わった瞬間から、あまり見なくなったりします。けれども、デジタル化してクラウドに保存できるので、必要なときに参照できます。

自分も、後でもう一度見たいと思う情報はデジタル化するようにしています。ドキュメントスキャナーというのを使って情報を取り込み、紙は捨ててしまうのですが、この手帳の場合は専用アプリがあり、あらかじめデジタル化する仕組みが用意されているので、それが非常にやりやすい。

必要だと思ったもの、再利用したい情報を簡単に保存しておけるのです」(舘神さん)

この手帳のデジタルコードは各ページに紐づいており、アプリで管理する際にはページ順に保存されます。つまりページ順に撮影しなくてもページ順に並ぶ仕組みで、手帳と同じ状態で管理できるそうです。

また、例えば5ページ目に半分何か記載して保存したとして、次の日に残り半分のページに新しく記載したものを保存した場合も、きちんとページを認識し、上書き保存されるとか。

スケジュールのページなどは特に順番が大切なので、ページで管理できるのは大きな利点。また、ノートもそれぞれ別々のシリアルナンバーで管理されているため、ふたつのノートを同時に使っていても、どちらに紐づいているかを判断し、保存されるといいます。

■将来に生かしたいもののデータ化がおすすめ!

 
 

では、具体的にどんなデータをデジタル化したらよいのでしょうか?

仕事の効率化メモや、四行日記(事実・発見・教訓・宣言の4項目を書き込む日記)、セミナーのメモなど、将来の自分に向けてとっておきたいものは、データ化しておくと閲覧がスマートに。ダイアリーページもデジタル化しておけば、過去の仕事の実績を見返すことができます。

 
 

また、手描きの図やメッセージをメールで送ったり、Facebookにあげて共有する機能も活用できそう。

舘神さんによると、「紙に書いた情報は自分しか見ませんが、デジタル化すると誰かに送ったり共有できる。そのシステムが標準で提供されている、というところがとても便利だと思います」とのこと。

 
 

ミーティングの議事録や、企画商品などのビジュアルイメージ、チームメンバーを鼓舞するメッセージなど、さまざまな情報の共有ツールになるでしょう。

「裏ワザ的なことでは、手帳の上に物をのせて撮影をすると、のせた物も含めてデジタル化されるので、そういった使い方もちょっとおもしろいかもしれません」

将来もっと仕事をしやすくするために、アナログ手帳のよさとデジタル化の機能をフルに活かしていきたいですね。

商品詳細

<価格>
手帳カバー(リフィル1冊、プロテクションケース付き)
ポケットサイズ:LE CARNET 08・16 ¥29,000
ビジネスサイズ:LE CARNET 12・19 ¥39,000
ホワイト、ブラック
*バインディング、開閉部分はシルバークローム

<リフィル>
●ノート 4モデル(無地、罫線、ドット、グリッド)
08・16サイズ (2冊セット価格)¥5,000
12・19サイズ (2冊セット価格)¥6,250

●2018年 ダイアリー(バーチカル、バーチカル+ノート、レフト)
08・16サイズ ¥5,750
12・19サイズ ¥7,500

※リフィルのサイズ:08・16サイズ:8×16cm /204g、12・19サイズ:12×19cm /320g。価格はすべて税別です。

問い合わせ先

PROFILE
舘神 龍彦(たてがみ たつひこ) さん
手帳評論家・デジアナコンサルタント。ユーザー1人1人に最適な手帳とは何かを考え提案。単に手帳術ではなく、歴史的文化的な背景、工業製品としての側面、知的生産の手段としての面など手帳を多角的にとらえる。『手帳の選び方・使い方』(枻[えい]出版社)、『パソコンでムダに忙しくならない50の方法』(岩波書店)、『iPhone手帳術』(枻出版社)など多数の著書がある。TBSテレビ「マツコの知らない世界」、「ワールドビジネスサテライト」など、(テレビ東京)テレビ・ラジオ出演実績も豊富。手帳・文具メーカーのコンサルティングや手帳オフ、手帳イベントなども手掛ける。
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この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
WRITING :
小野寺るりこ