「大人にちょうどいい」アイテムや着こなしにスポットを当てる不定期シリーズがスタート! 雑誌『Precious』5月号で展開中の初回では、春トレンドのきれい色のなかでも、「濃いきれい色」が大人には合うという"新説"を検証しました!
その特集のなかから、本記事では色使いの達人スタイリスト、三好 彩さんに伺った「濃いきれい色」の選び方・装い方をご紹介します。「濃いきれい色」でコーディネートする際のおすすめの色選びや着こなし方など、最適なアプローチ法を提案しています。
「#大人にちょうどいい」濃いきれい色とは?どう選んで、どう装う?
プレシャス(以下P):先日、とある展示会で大人の女性の肌には、淡いきれい色よりも「濃いきれい色」が映えるよね! と盛り上がりました。「濃いきれい色」が大人には似合うという説、どう思われますか?
三好(以下M):確かにそうですね。淡いピンクやブルーは、色自体はきれいなのですが、肌色がくすんで見えますから、大人が着ると野暮ったくなることも。その点、「濃いきれい色」は顔色が冴えますし、内面のハンサムさやリッチ感も感じさせ、大人に最適です。
■1:今、服も小物も濃いきれい色が素敵に進化中!

大人の肌を引き立てるのは実は、濃いきれい色。成熟した女性だからこそ、色に負けず、ハンサムに着こなせるのです(三好さん)
「今はにごりのない濃いきれい色が、以前より充実して、選ぶ楽しみが広がっています」と三好さん。今季人気のブルーも大人向けのブランドには、透明感と奥行きを備えた美しい色が登場。
■2:上下をワンカラーにして、気品漂う上品インパクトを堪能

ワンピースのように上下を揃えれば着こなしやすく色のオーラも高まります(三好さん)
カットワークレースなので、鮮やかな色でも優しげで印象軽やか。気負わず着こなせる。カプリ島の海を思わせる、深く鮮やかなブルーで彩られたコットンシャツを、同色スカートと合わせれば、瑞々しく成熟した大人の女らしさが香り立って。
コーディネートは簡単なのに、格別の着映え力を楽しめるアプローチです。また、プレシャス世代の最愛色、グレージュの小物は、濃いきれい色となじみやすく抜群の相性です。
P:年齢を重ねた”深み”のようなものに、ちょうど映えるのですね。ただ、どういう基準で選べばいいのか、とても迷います。
M:まずは、単にポップで元気な印象に終わらないよう、艶やきれいな落ち感など、表情のある素材にこだわることが大切です。そういう生地は発色も上品で着映えますよ。
■3:ブーゲンビリアのような凛とした美人ピンクでいきいきと!

落ち感や艶…、表情ある素材を選ぶことがラグジュアリー感の決め手に(三好さん)
エネルギッシュな華やかさを印象づけるマゼンタピンク。しなやかなシルクの風合いが、カフタンブラウスにカジュアルだけでない品格を与えます。「カフタンでもリゾート風にせず、ピンストライプパンツで都会的に着こなすのが今風」と三好さん。しなやか素材のカフタンで、気負わず装ってみましょう。
P:何から取り入れたらいいですか。
M:まずは、顔から離れた、ボトムで挑戦するのがスムーズ。トップスで選ぶなら、しなやかな素材を。さりげなく着こなしやすいと思います。
■4:鮮やかでジューシーなオレンジがかなえるミラネーゼ風パンツスタイル

小物まで同系色にすれば、全体の統一感が生まれて印象が高まり、より素敵!(三好さん)
ビビッドカラーのクロップドパンツに、ノースリーブニット&カーディガンでミラネーゼ風のかっこよさに。艶とハリのある素材感が、鮮やかなオレンジを大人の色に昇華してくれます。クロップド丈も小粋。
同系色のミュールを足元に配し、より脚長に魅せて。ミュールにはパンツとリンクするオレンジ系ペイズリーを合わせて、奥行き豊かなカラートーンに仕上げましょう。
P:自分にどの色が合うかを考える際、黄みのある肌の人は黄みのある色物が合い、青みのある肌の人は青みカラーがいい、とよくいわれていますよね。
M:そうですね…でも、自分の肌がどちら寄りかの判断が難しいうえ、お目当てのアイテムも、単品ではどちらの色味かわかりにくいもの。まずは手に取り、実際、自分に当ててみて、ピンと来るかどうかですね。窓際など、自然光の下のほうが判断しやすいかもしれません。
■5:肌色を引き立てるイエローワンピースで溌溂とした麗しさを手に入れて

ジャケットやヒール靴などきちんと感のあるもので引き締めると大人度がアップ(三好さん)
自信と華やぎを授けてくれるイエローワンピース。甘い香りも感じられそうなフレッシュなミモザイエロー。上質リネンの澄んだ発色が魅力です。
ジャケット&ヒール靴で端正に仕上げれば、より颯爽とした印象に。端正なジャケットが華やぎカラーの甘さを程よくセーブしてくれます。知的であか抜けた存在感に仕上がります。そして、胸元には大粒パールネックレスを。「存在感のある濃いきれい色には、ジュエリーは大ぶりが好バランス」と三好さん。
P:色合わせのコツはありますか?
M:プレシャス世代には、親しみのあるベージュやグレーと合わせると、優しくなじんでおすすめです。同系色でまとめるのも、今季らしくて素敵です。
■6:シャープなフォルムのベージュシャツで知的シックな装いに

ベージュとの組み合わせは、カラーアイテムの強さが上品に和らぎ、おすすめです(三好さん)
華やかな濃色レーススカートを、リネンシルクのビッグシャツでキリリと演出。スカートに特別感があるから、ワンツーコーディネートでも洗練が漂う。
ジュエリーのような艶と深みのあるグリーンが、大人の女性の優雅な佇まいを印象づけて。白のサンダルは、「濃いきれい色」に軽やかにマッチ。適度な抜け感をプラスする名脇役に。
P:定番カラーの白や黒とは?
M:白や黒と合わせると、コントラストが強くなってしまいがちです。白ならオフ白、黒なら墨黒(グレイッシュな黒)がいいと思います。
P:街中などで「濃いきれい色」を着ている大人の女性を見ると、あか抜けた存在感にハッとさせられます。
M:私もつい観察をしてしまいます。拝見していて思うのは、濃いきれい色の服は、きちんと手入れをされていることで、より着映えるのだということ。だからこそ、積極的に選び、端正に着こなしていると、おしゃれへの心意気も感じられて、より洗練が際立つ色なのだと思います。
P:大人の経験値が二重に生かされる色なのですね。
M:取り入れないのは、もったいない。この春はいい色も充実しています。ぜひ、挑戦してほしいですね。
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- 長瀬裕起子、遠藤智子(Precious)