4月から10月までの降雨量が少なく、ぶどうの生育に絶好のコンディションだった2020年。キャメルファームでは徹底した栽培管理をし、収穫のタイミングを多様化させてそれぞれに収穫時期を見極め、最良のぶどうを収穫した。
複雑な構造と香り、旨味を備えるキャメルファームワイナリー2020年のヴィンテージ３本
その良質なぶどうのポテンシャルを最大限に生かしたワインはケルナーの辛口スパークリングワイン、心地よい酸とミネラル感、凝縮した果実味を表現したケルナー100％の白ワイン、ぶどう品種それぞれの個性を感じながらも、調和を味わえる辛口ロゼ スパークリングワインの3本だ。
■１：繊細な泡立ちがきらめく、緑がかったペールイエローの「ケルナー スパークリング 2020」
青りんごやライム、レモンなどの柑橘系果実の香りに、ミントや白い花、白桃のようなニュアンスも感じられ、フレッシュでアロマティック。口当たりは爽やかで、ハツラツとした心地よい酸とミネラルが印象的だ。程よく甘さが感じられる華やかで爽快な味わい。
■２：グリーンがかった淡い黄色が美しく輝く、辛口白ワイン「ケルナー 2020」
発酵前に果皮を果汁に浸漬させて果皮から成分抽出するスキンコンタクトを行い、ストラクチャーとアロマの複雑さを表現する。青りんごや柑橘系のフレッシュな香りに、白桃のような華やかさ、ミントやエルダーフラワーを思わせる爽やかさ、ホワイトペッパーなどのスパイスも香る極めてアロマティックな1本だ。口当たりはふくよかで凝縮した果実味、心地よい酸とミネラル感がある。グレープフルーツのようなほろ苦さと旨味が長く余韻を残す。
■３：ぶどうの個性が調和する辛口のロゼ スパークリングワイン「ウニタ ブリュット ロゼ 2020」
ツヴァイゲルトとバッカスのブレンドにより誕生した「ウニタ ブリュット ロゼ 2020」。バラやチェリー、フランボワーズのような赤い小さな果実が香り、口当たりも果実の甘みが感じられる。さらにストロベリーや赤系果実、白桃を想起させるフレッシュな味わいに、心地よい苦みが後味に残る。
3本とも共通してエチケットには大地の恵み、自然への畏敬の念を込め、花鳥風月をテーマに、日本ならではの自然界の美しい花と木と鳥、風や月が描かれている。多彩な料理に合うのも魅力なキャメルファームワイナリーの新ヴィンテージで食卓を豊かに彩ってはどうだろか。
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- TEXT ：
- 津島千佳 ライター・エディター
