「言祝ぐ」ってなんと読む?「いいいわぐ」ではおかしいな?
明日、9月18日は、沖縄県が定めた『しまくとぅばの日』という記念日です。
沖縄地方の方言「しまくとぅば(島言葉)」の普及推進条例制定にちなんでできた記念日で、「く(9)とぅ(10)ば(8)」の語呂合わせで選ばれたようです。
「言葉」という観点から文化を守る…とても素敵ですよね。
本日はまず「言」という字の入った難読クイズをお送りします。
【問題1】「言祝ぐ」ってなんと読む?
「言祝ぐ」という日本語の、正しい読み方をお答えください。
ヒント:「新年、結婚などの祝儀を言葉で祝う。喜びや祝いの言葉を延べる。」という意味の言葉です。
<使用例>
「こちらに、たくさんの言祝ぎのメッセージが届いております。」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 言祝ぐ(ことほぐ) です。
「寿(ことぶき)」という字を書いて「寿ぐ(ことほぐ)」という読み方はみなさまお馴染みかと思いますが、
「言祝ぐ(ことほぐ)」という表記のほうですと、言葉の意味あいがとても分かりやすいですね。
「祝」という字の部首は「しめすへん」で、神や祭事に関連する文字に使用されます。
というところで、2問目のクイズに参りましょう。
【問題2】「祝う」って「いわう」以外になんと読む?
「祝う」の「いわう」以外の読み方をお答えください。
ヒント:「いわう」とは、感情的に正反対の意味を持つ言葉です。
<使用例>
「『眠れる森の美女』でマレフィセントが姫におくった言葉は、まさに『祝い』よね!」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 「祝う(のろう)」 です。
「祝う(のろう)」は「呪う」とも表記します。というか、「呪い(のろう)」のほうが圧倒的にポピュラーですね。
「祝」という字、昨今ではおめでたい意味合いに特化して使われる傾向ですが、もとは「(特定の人に不幸がおそいかかるように)祈る。」というニュアンスも含む文字なのです。
「のろう」とも読む二つの字「祝」「呪」には、どちらも構成に「兄」が含まれていますね。
「兄」には「頭の大きな人→年長者、うやまいの対象となる人」というニュアンスがあり、
これに「しめすへん」がつく「祝」は、神事を行う神官を表現しています。
神官が行う祈祷は、現在はポジティブな内容がほとんどですが、その昔はネガティブに使用された歴史もありますので、「いわう」「のろう」が同じ字の読み方となっているのかもしれません。
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本日は、9月18日『しまくとぅばの日』にちなんで、
・言祝ぐ(ことほぐ)
・祝う(いわう/のろう)
などの読み方をクイズでおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:沖縄県ウェブサイト/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱