急激に寒さが増し、冬のアウター選びが急がれる今日この頃。そこで、真っ先にチェックしたいダウンコートやダウンブルゾンを人気ブランドから厳選し、シリーズでお届けします。
“求められるダウンウエア”を考え抜いた、究極のベーシック
2006年イタリア・ミラノでキラ星のようにデビューを果たしたタトラスは、イタリアとポーランド、日本のコーポレートブランドです。デザインはベーシックですが、その加減が絶妙。日本人の体形やリクエストを最大限に生かしつつ、ワンシーズンで古びてしまうような印象を排し、永続的に愛せるデザイン性をもたせることにもつながっています。
使用するダウンは過酷な寒さに耐える環境下で育ったポーランド産ホワイトグース、生地にはだれもが納得できる上質なものを採用。都会派の女性の心にダウンコートへの信頼感をきっちりと植え付けています。
女性を惹きつける要素満載のダウンウエア4選
■1:ロロ・ピアーナ社の生地と細ステッチによる美シルエット
生地に触れた瞬間、只者じゃない!と思わせる逸品。生地には、イタリア・ロロピアーナ社製のスーパー150のウール糸を使用し、しかもシルクを5パーセント加えることで絶妙な光沢と柔らかさを備えています。さらにはウールに風合いを残すよう糸の段階で撥水加工を行うという工夫も。
デザインは細いステッチでボリュームを抑え、ウエストを高い位置に設定した細身のすっきりとしたシルエットに仕上げられています。たっぷりとあしらった襟元のファーはポーランドラクーン。大人の女性好みの華やかさを醸し出すダウンコートのカラーは、このダークグレー以外、ブラック、ネイビーの3色展開です。
■2:上質な軽量ウールを使ったタイトなスタイル
名だたるメゾンが愛用するイタリアのボット・ジュゼッペ社の滑らかで軽量なウールを使用。使い勝手のいいミドル丈のダウンコートに仕立てています。
カラー展開がブラック、ダークグレー、ネイビーとあるなかで、あえてベージュを取り上げた理由は、撥水加工、防汚加工、シワ防止加工が施されているから。白っぽいと汚れないか気を使う…と心配になってしまう方も、安心して軽やかにはおれます。
取り外し可能なフードのトリムには、ポーランドラクーンを。ダウンの最大の悩み「太って見える」問題は、ステッチをやや狭く、ウエスト位置は高く、少しタイトなシルエットに仕上げることで解消。このブランドはつくづく大人のダウンコートへのリクエストが反映されていると痛感します。
■3:環境を意識した、リサイクルナイロン地を採用
イタリア・アクアフィル社のリサイクルナイロン「エコニール」を生地に使い、オーバーサイズのダウンコートへ仕上げたものです。この素材は、有名メゾンも続々と採用。最先端の生地を使用することで環境への意識を高めています。
腰にはミリタリー調のフラップポケット。胸にはファスナーポケット。袖口にはゴム入りのカフス。裾にはスピンドルコードで調整が可能と、使い勝手やフォルムに対しての配慮やこだわりを感じます。
ダウン量が今季のコレクションのなかで一番多く、襟元に配されたふかふかのポーランドラクーンと合わせると、防寒はばっちり。オーバーサイズの利点を生かし、ジャケットの上からはおっても窮屈さを感じさせません。カラーはこのカーキ以外にブラックがあります。
■4:収縮性のある生地を用いたタトラス自慢のシルエット
シェイプされたウエストをもつ、タトラスいち押しのダウンコートです。生地もまた凝っていて、たて糸には50デニールのセミダルナイロン糸、よこ糸には62デニールの高収縮ナイロンを用いて織られたタフタ素材を使用。ほどよい収縮性があり、シワ加工も施されているので、長時間の着心地も抜群です。
袖口は、ゴムで内側に収納させる手法により、風の進入を防ぐデザインに。寒さが厳しい日でも快適に過ごせます。腰部分にあるコンシールファスナーは存在感をなくし、前身ごろのシャンパンゴールドのジップに目が行くデザインも秀逸。フードには取り外し可能なポーランドラクーンのファーを。カラーは、このネイビー以外、ブラックとカーキ、ライトグレー、オリーブがあります。
以上、タトラスのダウンコート4点を紹介しました。
生地といい、シルエットといい、袖口の仕上げといい…、随所にこだわりが詰まったタトラスのダウンコート。お気に入りを長く愛用したい! そんな地球にも優しいダウンコートが見つかる可能性が大のブランドです。
問い合わせ先
関連記事
- マッキントッシュ|英国ブランドらしい防寒性が際立つ2つの新作ダウンアイテム
- ウールリッチ|高い防寒性を備えながらも女らしさ醸すダウンコート3選
- マックスマーラ|女心に刺さる「欲しかった」要素満載のダウンコート4選
- モンクレール|独自のエスプリに世界中が魅了されるダウンブルゾン4選
- ヘルノ|「軽くて暖か」&「美しい女性観」を実現したダウンアイテム3選
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- WRITING :
- 菅野悦子
- EDIT :
- 谷 花生