「虎穴」ってなんと読む?「とらのあな」と読まないように!
新年あけましておめでとうございます。
2022年の干支は寅(とら)…という事で、本日は「虎」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「虎口」ってなんと読む?
「虎口」という熟語の正しい読み方を、すべてお答えください。
ヒント:読み方によって、「非常に危険な場所や状態。」や、「城の入り口。」など、違う意味の言葉になります。
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は…虎口(ここう/こくう/こぐち)の3通り です。
「虎口(ここう)」と読むと、「(恐ろしい虎の口のように)危険な場所や状態。」を意味する言葉になり、
「虎口(こくう)」は、「虎口(ここう)」の音変化による、同じ意味の言葉です。
文章に使用する場合は「探検隊はようやく虎口(ここう/こくう)を脱した。」のように使います。
「虎口(こぐち)」と読むと、「城や陣営の出入り口。」や「合戦などで最も重要かつ危険な局面。」という意味になります。城郭巡りがお好きな方の中では、城の入り口を「虎口(こぐち)」と呼ぶのは、当たり前の知識のようです。
さて、2問目に参りましょう。
【問題2】「虎穴」ってなんと読む?
「虎穴」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「虎のすむほらあな。」「非常に危険な場所のたとえ。」という意味の言葉です。
<使用例>
「『虎穴に入らずんば虎児を得ず』…ここは多少のリスクをとるべき局面かもしれません。」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 虎穴(こけつ) です。
例文に出した『虎穴に入らずんば虎児を得ず』ということわざは、「あえて(虎穴に入るような)身の危険をおかさなければ、大きな成果(虎児=虎の子)を得る事はできない」という意味ですね。
「虎の子(とらのこ)」という言葉も、慣用句になっています。虎がわが子を大変大切にそばに置く事から「大切にして手元から離せないでいるもの。特に金銭。」を意味します。
「虎の穴(とらのあな)」という言葉も耳にする機会がありますが、こちらは一般名詞や慣用句ではありません。漫画作品『タイガーマスク』に登場する「大変厳しいプロレスラー養成所」の固有名詞です。『タイガーマスク』が大変に有名なため、「虎の穴」という言葉が2次的に使用される例もあるようですが、サブカルチャーの範疇に入る言い回しです。
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本日は、新年2022年の干支にちなみ、「虎」の入った日本語をいろいろとピックアップし、
・虎口(ここう/こくう)
・虎口(こぐち)
・虎穴(こけつ)
・虎の子(とらのこ)
などの日本語と、
・虎の穴(とらのあな)
というサブカルチャー用語に関しておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)/『精選版日本国語大辞典』(株式会社小学館)/『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/『タイガーマスク』梶原一騎、辻なおき(株式会社講談社)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱