「三角州」ってなんと読む?「さんかくしゅう」と読んではいけませんよ!
お正月三箇日、いかがお過ごしですか?
「三箇日(さんがにち)」もそうですが、日本には「三」を一単位とする言葉、意外と多いですね。本日は
「三」という字の入った日本語のクイズをお送りします。
【問題1】「三幅対」ってなんと読む?
「三幅対」という熟語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「三つそろえて一組となっている掛け物(掛け軸)。」の事で、もともと、仏画で中央に本尊、左右夾侍菩薩(きょうじぼさつ…本尊の左右に控える仏像)を掛けたのによります。ここから「三つ揃って一組をなすもの。」という意味でも使用される言葉です。
<使用例>
「まあ!三幅対の、見事な日本画ですね!」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は…三幅対(さんぷくつい) です。
掛け軸を数える単位は「幅(ふく)」ですので、「三幅(さんぷく)の掛け物が1対(セット)になっている」という意味の言葉です。
仏画に由来する言葉ですが、能や演劇の登場人物をセットで描いたものや、植物をセットで描いたものなどもあります。美術鑑賞や、立派な和建築の装飾品で出会う機会がありそうですので、大人の教養として使いこなしたい言葉です。
さて、2問目に参りましょう。
【問題2】「三角州」ってなんと読む?
「三角州」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「河川が運んだ土砂が河口付近に積もってできた、低くて平らな三角形の地形。デルタ。」という意味の言葉です。
<使用例>
「『デルタ地帯』って、三角州のことだったのね!」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 三角州(さんかくす) です。
「州(しゅう)」という読み方のイメージが強い字ですが、
「州(す)」と読む場合は、「川の中にできた、砂泥の体積地帯。」を意味します。
地理の知識としては知っている…という方でも、「三角形になっている状態」は、上空から撮影した写真でないと確認しにくいので日常的な馴染みがなく、「三角州(さんかくす)」という言葉を忘れてしまうこともありそうです。
ナイル川やミシシッピ川など、海外の川にも有名な三角州があり、
日本では「三角州(さんかくす)」ですが、ギリシア文字の「Δ(デルタ)」に似ていることから、海外では「ナイル・デルタ」「ミシシッピ・デルタ」などと呼ばれます。
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本日は、「三」のつく日本語から、
・三幅対(さんぷくつい)
・三角州(さんかくす)
などをピックアップしておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)/『精選版日本国語大辞典』(株式会社小学館)/画像素材:PIXTA
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱