「陽炎」ってなんと読む?実は何通りも読み方があるのです!
明日・1月14日は、日本古来の風習「左義長(さぎちょう)」の日です。「小正月に行う火祭り」のことで、「どんど焼き」「どんどん焼き」などとも呼ばれますね。
お正月飾りを集め、一定の場所で焼き、この日で焼いた餅や団子を食すと病気をしないとか、書初めの紙を燃やし、天に舞い上がると書道が上達する、などの言い伝えもございます。
本日は、「火」に関連した日本語クイズをお送りします。
【問題1】「火群」ってなんと読む?
「火群」という日本語の読み方をお答えください。
ヒント:「燃え盛る火炎」を意味する日本古来の『やまと言葉』で、転じて「燃え立つような激しい感情」の意味でも使用されます。
<使用例>
「左義長の火群の勢いにあやかって、今年も良い年になるよう、お祈りしましょう。」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 火群(ほむら) です。
「ほむら」という言葉から、日本映画の興行収入を大きく塗り替え、社会現象ともなったアニメ映画『鬼滅の刃・無限列車編』のテーマ曲『炎(ほむら)』をイメージする方も多いでしょう。
しかしながら、「ほむら」という読み方は、現代の漢字辞典では「炎」の正式な読み方としては掲載されておりません。
「ほむら」はもともと、日本古来のやまと言葉「火群(ほむら)」に由来している…ということで、今回、ご紹介させて頂きました。「火の群れ」は、意味合い的には「火」を二つ重ねた「炎」の字と重なり、現代の漢字辞典に正式には載っていなくとも、『炎(ほむら)』という表現が、音楽や文学など、さまざまな芸術の世界で浸透している…というところも、日本語の奥深さ、面白さです。
※国語辞典には、「ほむら」の表記として「炎」「焔」を掲載しているものもございます。
さて、2問目に参りましょう。
【問題2】「陽炎」ってなんと読む?
「陽炎」という日本語の、正しい読み方を、すべてお答えください。
ヒント:「光と影が、温度の関係で微妙なたゆたいを見せる現象。」などの意味を持つ言葉です。
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 陽炎(かげろう/ようえん/かぎろい/かぎろう/かげろい) の5つ です。
「陽炎(かげろう)」は、難読熟語の代表的な例ゆえに、読める方が多いと思いますが、
実は「陽炎(ようえん)」と素直に読んでも正解(国語辞書に採用されている)です。
また「陽炎(かぎろい)」という読み方は、『万葉集』の有名な和歌
『東(ひんがし)の 野にかぎろひ(い)の 立つ見えて かへ(え)り見すれば 月かたぶきぬ』
に登場する言葉で、この場合の「陽炎(かぎろい)」の意味は「明け方の日の出るころに、空が赤みをおびて見える状態。」を意味します。
「陽炎」の5つの読み方で、「陽炎(ようえん)」以外は、「陽炎(かげろう)」と類似した音になりますが、意味のニュアンスは微妙に違う言葉になります、
実は「陽炎」は読み方、意味、ともに、幅の広い熟語です。
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本日は、1月14日『左義長』にちなんで、「火」に関連する日本語から、
・火群(ほむら)
・陽炎(かげろう/ようえん/かぎろい/かぎろう/かげろい)
などの読み方をおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/『精選版日本国語大辞典』(株式会社小学館)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱