「達く」ってなんと読む?「たつく」ではありません。意外な、でも納得の読み方です!
明日・1月24日は、日本の近代郵便制度開始のきっかけとなった『郵便規則』の制定と、即時施行がかなった日です。1871(明治)年のことです。
それまで日本国内の通信は、飛脚便(宅配サービスの名称ではなく、各々が飛脚業の人々に依頼して手紙や物品を届ててもらう通信手段)に頼っていましたが、
近代郵便制度が開始したことにより、
・政府専掌による低額な全国均一料金
・国内全域の郵便集配ネットワーク
・切手などによる料金前納
・利用の平等性
これらの要素を兼ね備えた通信手段を、人々が広く利用できることとなったのです。改めて考えると、大変ありがたく優秀な制度ですね。
郵便といえば、配達。…ということで本日は「達」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「達く」ってなんと読む?
「達く」という日本語の、正しい読み方をお答えください。
ヒント:「達」の表外読み(常用漢字表に記載されない読み方)で、「あるところにまで至りつく」「送った品物や郵便物が相手のところに着く」などの意味を持つ言葉です。
<使用例>
「あなたの優しい気持ちが、お相手の方に達くといいわね。」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 達く(とどく) です。
知らないと意外な読み方ですが、「達」という字は「達する(たっする)」ことを意味する字ですので、「達く(とどく)」という読み方があることも、意味合い的には納得できます。
「配達」とは「くばりとどける」ことなのですね。
さて、2問目に参りましょう。
【問題2】「達磨」ってなんと読む?
「達磨」という日本語の、正しい読み方をお答えください。
ヒント:有名な僧の呼称で、この方をかたどった「張り子の人形」、また、この張り子の人形に煮た「丸い形のものや赤いもの」を意味する言葉です。
<使用例>
「まあ、達磨ストーブがあるわ。この丸いフォルム、懐かしい気持ちになるわね。」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出て参ります。
正解は… 達磨(だるま) です。
達成祈願をする「赤く丸い張り子の人形」がお馴染みですので、すぐに読み方を思い出せなくても「見た事はある熟語」だったのではないでしょうか?
願掛けの際に片方の目を描き入れ、達成したらもう片方の目を描き入れる「達磨(だるま)」は、
南インドの僧で、中国禅宗の開祖である達磨(だるま)の座禅風景をかたどったものです。僧・達磨(だるま)は、少林寺で9年間壁に向かって座し、悟りを開いたと言われています。
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本日は、明日・1月24日 『郵便規則』が制定・施行された日のトリビアとあわせ、「達」という字の入った日本語から
・達く(とどく)
・達磨(だるま)
などの読み方をおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『郵政資料館研究紀要第2号』/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)/『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱