“タンブール”と共に、「ルイ・ヴィトン」のウォッチメイキングを象徴するアイコン“エスカル”。2014年に誕生して以来この10年間、複雑機構を搭載したコンプリケーションのみで展開してきたこのコレクションから、初めて時刻表示のみのシンプル&エレガントなモデルが発表されました!

大人の女性の日常をエレガントに照らす品格ウォッチがここに!

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シンプルな佇まいのなかにも、メゾンの美学がそこかしこに息づく新たな“エスカル”。左/(C)Baron & Baron 右/(C)Philippe Lacombe

これが「ルイ・ヴィトン」の“エスカル”? ── 時計が好きな女性ならこの新作を見て、少し驚かれたのではないでしょうか。そう、“エスカル”といえば、時針の代わりに文字盤に配したカラフルなハンドペインティングで24都市の時間がひと目でわかる「ワールドタイム」をはじめ、超絶技巧を駆使したコンプリケーションウォッチを展開するコレクションとして知られてきました。

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2014年、スイスで開催された当時の世界最大の時計フェア「バーゼルワールド」で発表され、時計界に衝撃をもたらした“エスカル”コレクションのファーストモデル、“エスカル ワールドタイム”。

自由で豊かな発想で、独創的なウォッチメイキングが持ち味であり大きな魅力だった“エスカル”ですが、その「芸術品」に値するコンプリケーションは、一般的な女性にとっては現実的なものではなかったことでしょう。しかし今回、「ルイ・ヴィトン」は“エスカル”に、デイリーに寄り添うラグジュアリーウォッチという新たなアイデンティティを授けたのです。

新たな“エスカル”のベースは、トランク製造におけるメゾンの歴史と、比類なきサヴォアフェール。

過去10年間に製作されてきた“エスカル”と 同様、ケースとストラップを繋ぐラグは、アイコニックな「ルイ・ヴィトン」のトランクを補強する真鍮製のブラケットやコーナーの角張ったフォルム、リベット留めされたパーツを映し出しています。

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ケース径は39mmというジェンダーニュートラルなサイズで、ワンランク上の洗練を演出。左/(C)Philippe Lacombe 右/(C)Baron & Baron

こうした真鍮による補強は、今回完全にリデザインされたダイヤルにも反映されています。

15分ごとに配されているポリッシュゴールド製のインデックスは、角張ったリベットがモチーフ。

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中央のダイヤルと外側の目盛り表示に一体感をもたらすリベットモチーフのインデックスは、熟練の職人の手作業で留められている。(C)Piotr Stoklosa

また、ゴールドのスタッズでアクセントをつけた目盛り表示は、「ルイ・ヴィトン」のトランクの外側に沿って並ぶロジンのビス(鋲)を想起させます。

細部にまで宿るメゾンの美学と一流の矜持がときめきを誘って

新たな“エスカル”に込められたメゾンの情熱、そして豊潤なクリエイティビティはあらゆる所に息づき、それをひとつひとつ愛でることができるのは、このウォッチのオーナーの特権でしょう。例えば八角形のリュウズ。その先端部は、トランクのリベットの形を反映したドーム状になっており、「ルイ・ヴィトン ロゴ」があしらわれています。

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交互に縦溝が彫られたリュウズは、装飾性の高さだけではなく、操作のしやすさという実用性も追求。(C)Philippe Lacombe

まるで宝探しのようにディテールに目を凝らすと、秒針の先端がダイヤルの滑らかな曲面に沿うように、わずかにカーブを描いていることに気づくでしょう。

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中央のダイヤルから目盛り表示へ、外周に向けて緩やかにカーブするダイヤルに合わせ湾曲させた秒針の先端。

このことによって見間違える可能性を最小限に抑え、高い精度で秒を読むことができます。ここまでこだわり抜いた精度への追求を支えるのが、非常に高度な時計の精度テスト「クロノメーター」認定済みのムーブメント。その美しい仕上げはサファイアクリスタルのケースバック越しに愛でることができます。

また、すべてのタイムピースに固有のシリアルナンバーが与えられている“エスカル”。そのナンバーが刻印された細い楕円形の銘板“カルトゥーシュ”が 透明な裏蓋の周囲に、対照的なカラーのゴールドでリベット留めされています。そう、それは「ルイ・ヴィトン」のトランクを識別するために刻印されたシリアルナンバープレートへのオマージュ。

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着用すると刻印が手首に直接触れ、「ルイ・ヴィトン」の職人技の伝統的ヘリテージとの感覚的な繋がりが生まれる。(C)Piotr Stoklosa

残念ながら画像をお届けできないのですが、新たな“エスカル”はモノグラム・キャンバスのトランクを彷彿とさせる専用のウォッチケースに収められており、さまざまなアプローチで女心をくすぐります。

繊細なテクスチャーのダイヤルを抱くローズゴールドモデル

「ルイ・ヴィトン」のモノグラム・キャンバスの細かいグレイン(しぼ)のある表面を再現した新しい質感が、個性と洗練を醸し出すダイヤル。金属製のダイヤルの上でキャンバスのしなやかさと触感を完璧に表現するため、特注のダイヤルスタンプはいくつかの素材で試作を重ね、開発・改良されたというメゾンのこだわりと美学がここにも!

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「エスカル オトマティック ローズゴールド グレー」¥4,147,000 ●ケース:ローズゴールド ●ケース径:39mm ●ストラップ:カーフ ●ムーブメント:自動巻き
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「エスカル オトマティック ローズコゴールド ブルー」¥4,147,000 ●ケース:ローズゴールド ●ケース径:39mm ●ストラップ:カーフ ●ムーブメント:自動巻き

メテオライトの神秘的な輝きが印象的なプラチナモデル

プラチナモデルのダイヤルに採用されたのは、希少なメテオライト(隕石)。写真ではマニュッシュな雰囲気に見えるかもしれませんが、実際に手にすると、クールなフェミニンさや色香が漂う非凡な存在感にときめきを覚えるはず! 自然の鉱物であるメテオライトなので、他に1本と同じ模様のものは存在しない「すべてがユニークピース」というプレシャスなモデルです。

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「エスカル オトマティック プラチナ メテオライト」¥5,577,000 ●ケース:ローズゴールド ●ケース径:39mm ●ストラップ:カーフ ●ムーブメント:自動巻き

コレクション誕生から10年という大きな節目の年に、新たな物語を紡ぎ始めた“エスカル”。シンプルな3針ウォッチだからこそ細部に宿るメゾンの美学が光り、「ラグジュアリーウォッチ」の再定義を果たしました。「ルイ・ヴィトン」のウォッチメイキングがまた、さらなる高みへと進化していくことを予感させる名品が、ここに誕生しました。

※掲載商品の価格は、すべて税込みです。

問い合わせ先

ルイ・ヴィトン クライアントサービス

TEL:0120-47-4126

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この記事の執筆者
東京都出身。大学在学中から雑誌『JJ』などで執筆活動を開始。女性向け本格時計のムックに携わったことから、機械式時計に開眼。『Precious』などの女性誌において、本格時計の魅力を啓蒙した第一人者として知られる。SIHHとバーゼルワールドの取材歴は、女性ジャーナリストとしては屈指のキャリアの持ち主。好きなもの:海、ハワイ(特にハワイ島)、伊豆(特に下田)、桑田佳佑様、白い花、シャンパン、純米大吟醸酒、炊きたてのご飯、たまご、“芽乃舎”の野菜だし、“エルメス”のバッグと“シャネル”の靴、グレーのパーカー、温泉、スパ、素敵旅館、村上春樹、宇野千代先生、神社、日本の陶器(特に唐津焼)、朝ドラ、ドラミちゃん、長文のインタビュー原稿