経済や芸術の中心地として華やぐ、カナダ最大の都市トロント。移民を受け入れ、文化の多様性に富んだ街の素地からか、美術館などのアートスポットのコンセプトもそれぞれにユニーク。しかも、誰もが知る不朽の名作からコンテンポラリーアート、イスラム圏の宝物など、貴重な作品を間近でじっくりと見ることができます。また、かつての蒸留所を再生した複合施設には、ギャラリーやクラフトショップがずらり。世界でひとつだけのお気に入りを探しましょう。

■必見スポット1:世界最大級のヘンリー・ムーアの作品群で有名なAGO
(Art Gallery of Ontario)

「AGO」と親しみをこめて呼ばれている、カナダ屈指の規模を誇るオンタリオ美術館

地元の人からは「AGO」の愛称で呼ばれるオンタリオ美術館。9万点ものアート作品を所蔵し、なかでも800点を超す彫刻家ヘンリー・ムーアのコレクションで知られています。ゴッホやピカソ、モネなどのヨーロッパの有名画家の作品に加え、1920年代に活躍したカナダの風景画の画家集団「グループ・オブ・セブン」や代表的なカナダの作家、アフリカンアート、コンテンポラリースタイルなど、展示は多岐に及びます。

サイケデリックなポスターの展示も。ジャンルを問わず、国内外のアーティストの作品が展示されています
ロダンの彫刻やモネ、ピカソなど、おなじみの名作も間近で鑑賞できます。写真撮影もOK

ギャラリーショップではオリジナルアイテムほか、センスの光るお土産を見つけられそう。併設のビストロはトロント出身の建築家フランク・ゲーリーによって設計されたもの。空間のみならず、料理も数々の賞に輝く実力派でもあります。

問い合わせ先

  • オンタリオ美術館 
  • 営業時間/10:30~17:00(土・日~17:30、水・金~21:00)、月曜休
    入館料/大人C$19.50、特別展C$25/学生と子供C$11、特別展C$16.5ほか
    アクセス/セント・パトリック駅から徒歩5分。
    TEL:416-979-6648
    住所/317 Dundas Street W, Toronto, Ontario

■必見スポット2:各国に伝わるイスラム文明の神髄に触れるアガカーン美術館(Aga Kham Museum)

シャープなラインが美しい槇 文彦の建築

シティーセンターの西、ドン・バレーに位置するイスラム圏の美術品を集めた美術館。1000年以上もの間、イベリア半島から中国にかけての広大なエリアで育まれたイスラム文明は、絵画や陶芸、彫刻、装飾された衣服、建物のパーツなど、あらゆるジャンルでその高い技術力と洗練された美意識が見受けられます。常設展では年代別に展示しているので、時代やエリアによって、美的傾向が変遷していくのも興味深いところでしょう。

地域や時代によって技法やテイストが異なるのがわかる、巧みな展示方法

ガイドブックの『ロンリープラネット』によると、アガカーン美術館は 「トロントで今訪れるべき場所」の1位。その理由を館長は「他にはこのような美術館はないからでしょうね」と。北米で最初の、イスラム圏のアートにクローズアップしたのがココなのです。

北米ではじめてのイスラム圏の美術品を集めた美術館

問い合わせ先

  • アガカーン美術館 
  • 営業時間/10:00~18:00(水曜~20:00)、月曜休
    入館料/大人C$20、子供(6~13歳)US$10
    アクセス/地下鉄のブロードビュー駅、ペイプ駅、エリントン駅から直通バスが運行。
    TEL:416-646-4677
    住所/77 Wynford Dr, North York, Toronto, Ontario

■必見スポット3:産業遺産を再生したアートの複合施設、ディスティラリー歴史地区 (The Distillery Historic District)

ヴィクトリア時代のレンガ造りの建物を、アートスポットに
47棟の建物を丹念に修復し、花々で彩りも

ダウンタウンの東、国の史跡に指定された1800年代のヴィクトリア時代に建造されたウイスキーの蒸留所を、再生した複合施設。石畳の通りに連なる47棟の赤レンガ造りの建物に、ギャラリーやクラフトショップ、レストランや雑貨店などが集まっています。

若手作家の作品が壁に所狭しと展示されたスペースも。ディスティラリー歴史地区内にはギャラリーも数軒入っています

若手作家が集まるスタジオでは絵画やプリント、オブジェなどが展示され、タイミングがあえば制作風景を見学することも。クラシカルで上品、ときに華やかな手づくり帽子の「ソーシー・ミリナー」、数人のアクセサリーの作家が集まった「タンク・グラス・ジュエリー」などでは、お気に入りの一点モノに出合えるかも。

スタジオ内では制作風景に立ち会えることも。ワックスを使った絵画を作成するAnn Shierさん

カナダメイドの食材を扱い店内にカフェを併設した「ワイルドリー・デリシャス」、人気のチョコレート&アイスクリーム「SOMAチョコレートメーカー」、北米で最初の日本酒の醸造所「オンタリオ・スプリング・ウォーター・酒カンパニー」など、グルメも大満足です。

カフェを利用するローカル。地元のくつろぎの場にもなっています

問い合わせ先

  • ディスティラリー歴史地区 
  • 営業時間/10:00~19:00(木~土~20:00、日11:00~18:00)
    アクセス/地下鉄キング駅などから東行きのストリートカー504番に乗り、パーラメント通りの交差点で下車、ミル・ストリートを徒歩5分
    TEL/416-364-1177(オフィス)
    住所/9 Trinity Street, Suite 200, Toronto, Ontario

第3回は、トロントならではの個性的な、ホテルやレストランをご紹介します!

シリーズ「アートなトロント旅」

この記事の執筆者
ダイビング雑誌の編集者を経てフリーに。海外旅行専門誌でもビーチを担当。月に1~2回、海外を中心に国内外のビーチリゾートへ通うこと、かれこれ四半世紀以上になる。女性誌の旅記事、ライフスタイル誌の連載、ウェブの連載ほか、共著に『奇跡のリゾート 星のや竹富島』など。世界のビーチガイド「World Beach Guide(http://www.world-beach-guide.com ) 」主催 好きなもの:海でボーッとすること、ボディボード、ダイビング、ビーチパーティー、Jazztronik、H Zettrio、渋谷Room
公式サイト:古関千恵子ホームぺージ
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COOPERATION :
トロント観光局( http://seetorontonow.jp/ )
EDIT :
安念美和子