【目次】

「編み目」の大きさの種類


ニットの「編み目の大きさ」には「ハイゲージ」「ミドルゲージ」「ローゲージ」があります。ゲージとは1インチの中の針の密度を表す単位のことで、この数が多いほど目が詰まっていきます。さっそくそれぞれの違いについてご紹介します。

「ハイゲージ」は目の詰まったきれいめな印象

 

ハイゲージは針の密度が高いため、編み目の詰まった、しっかりとしたニット生地が出来上がります。滑らかな表面になるため、きちんと感が味わえるのが特徴です。

「ミドルゲージ」は程よい抜け感が好作用する万能選手

 

ハイゲージとローゲージの良いところを取ったのがミドルゲージです。編み目が分かりつつも、ラフになりすぎずどんなアイテムにも合わせやすいのが高ポイント。

「ローゲージ」はざっくりとした手編み感でナチュラルにきまる

 

ローゲージはハイゲージと反対に、編み目がよく分かるカジュアルな印象になります。手編みのようなあたたかみやぬくもり加わり、ナチュラルな面持ちに着地。通気性も高くなるため、スプリングニットにも活用される手法です。

「編み方」の種類


ニットの「編み方」を変えれば、表情の違うアイテムが出来上がります。ここでは、代表的な「ケーブル編み」「鹿の子編み」「畦編み」をご紹介します。

「ケーブル編み」でぬくもりを灯して

 

縄の目のような編み目が浮き出ているのが「ケーブル編み」。ステッチを入れ替え、目を交差させることでこの特徴的な立体感を実現しています。あたたかみのある印象に導きたいときにぴったり。

「鹿の子編み」で表情感を楽しむ

 

鹿の子(かのこ)編みは、鹿の子供の背中に見られる白い斑点に由来しています。表目、裏目を縦横に交互に編むことで、凹凸のある仕上がりに。その凹凸のおかげで肌への接着面が軽減され、通気性の良さを確保することができます。

「畦編み」ならスタイルアップが叶う

 

畦(あぜ)編みは、リブ編みのことです。表目と裏目を交互に編むことで畝のような凹凸ができるので、Iライン効果が加わってスタイルアップが期待できます。

「生地/素材」の種類


動物繊維、植物繊維、化学繊維などさまざまな種類のあるニットの「生地/素材」。ここでは「ウール」「モヘア」「カシミア」「コットン」「アクリル」をピックアップします。

「ウール」はニットの定番素材

 

ウールとは主に羊毛を原料とした動物繊維のことを指します。防寒性、保温性に優れているため、ニットの代表的な素材です。弾力があり、シワになりづらいのも高ポイント。

「モヘア」のふわふわとした温感に浸って

 

モヘアはアンゴラヤギの毛を使った動物繊維のことで、ソフトな風合いと長めの毛足が特徴です。ふわふわとした見た目なので、あたたかそうな印象に着地。混同されることが多いアンゴラは、アンゴラうさぎの毛を使った動物繊維のこと。

「カシミア」でとろけるような触り心地を味わう

 

カシミアヤギのうぶ毛を使っているのがカシミアです。このうぶ毛は柔らかく細いため、高い保温性があります。さらにしっとりと滑らかな生地感になるので、とろけるような着心地が実現。

「コットン」はさらっと着用できる

 

天然繊維であるコットンを使用することで、通気性と吸湿性の良さを実現。そのため、スプリングニットやサマーニットとして活用されることが多いです。

「アクリル」はお手入れしやすいのが魅力

 

動物繊維や植物繊維以外に、化学繊維で作られたニットもあります。中でも定番なのがアクリルニット。シワになりづらかったり、縮みや型崩れしにくいことから、お手入れしやすいのが高ポイント。

「柄」の種類


糸の色を変えることで「柄」を出現さると、プリントにはない立体感のあるコーディネートが楽しめます。ここでは「ボーダー」「チェック」「アーガイル」そして「ノルディック」をピックアップ。

「ボーダー」で親近感を演出

 

ニットの柄の中でも親しみがある「ボーダー」柄。カジュアル気分を盛り上げたいときにぴったりです。ボーダーの太さであるピッチを変えたり、色によって異なる印象が楽しめるのもポイント。

「チェック」で柔らかな印象へ

 

もともとあたたかみのあるチェック柄も、ニットと融合させれば柔らかで温度を感じる装いに。見本のようなギンガムチェックのほか、千鳥格子やグラフチェックなど、思い思いのチェックニットを見つけてみては?

「アーガイル」でプレッピーな趣を醸す

 

チェックの中でも、規則的に並んだダイヤ型に線を交差させたのがアーガイル柄。代表的なニットの柄のひとつです。プレッピーな雰囲気が漂い、着こなしの華やかさがぐっと高まります。

「ノルディック」で季節感を漂わせる

 

秋冬シーズンのムードが盛り上がるノルディック柄は、雪の結晶などをモチーフとした北欧発祥の柄。ぬくもりのある表情で、まとうだけで温度が上がりそうな秋冬ならではのアイテム。

「ネック」の種類


「ネック」の形を変えることで、印象や季節感の違いが味わえます。「クルーネック」「Vネック」「ハイネック」「タートルネック」「オフタートルネック」をご紹介します。

「クルーネック」で着回し力の高さを確保

 

ニットのネックデザインの中でも、定番中の定番であるクルーネック。ナチュラルな丸首なので、合わせるアイテムを選ばない着回し力の高いアイテムです。ネックが詰まっているとよりきちんとした印象に、開いているとカジュアル度が増します。

「Vネック」で顔周りををきりっと見せる

 

Vネックニットを選べば、顔周りがきりりと引き締まってシャープな印象へ導くことができます。見本のようなレイヤードコーディネートとも相性が良いアイテム。

「オフショルダー」で素材と素肌の対比を楽しむ

 

肩が出るデザインのオフショルダーは、ニットならではのあたたかみと素肌の対比がついてこなれた雰囲気に仕上がるのが高ポイント。ヘルシーにまとまるよう、カジュアルに着こなすのが得策。

「襟付き」できちんと感も両立

 

親しみやすいニットですが、襟、2〜3個配されたボタンが特徴のポロデザインをセレクトすれば、きちんと感を両得することができます。オンオフ兼用できる、頼もしいアイテム。

「ハーフジップ」で顔周りにニュアンスを授ける

 

胸元上部にジップを配したハーフジップは、ジップの開け閉めで印象の違いを楽しめるのが面白いところ。他にはない立体的な形になるので、こなれ感抜群に着地。

「スキッパー」で垢抜けを狙う

 

Vネックに襟があしらわれたデザインであるスキッパーなら、抜け感ときれいめムードが相まった垢抜けた印象に着地します。ポロと混同されることが多いですが、スキッパーは切り込まれたようなVネックと、ボタンがないことが特徴になります。

「ハイネック」で端正なムードをアピール

 

ネック部分が立ち上がった「ハイネック」は、すっとした端正な雰囲気を味わえるのが特徴。タートルネックと混同されがちですが、ハイネックは襟を折り返さないタイプのものを指します。

「タートルネック」で立体感を高める

 

ネック部分をくしゅくしゅさせたり、折り返して着用できるタートルネック。首元、顔周りにポイントが置かれるので、表情がすっきり見える効果が期待できます。きちんと感のある薄手タイプなら、レイヤードにもおすすめ。

「オフタートルネック」で抜け感を宿して

 

タートルネックの中でも、幅をもたせて編まれ、ふわっと首周りにゆとりがあるのがオフタートルネックです。首にフィットするタートルネックとは異なり、抜け感たっぷりに仕上げることができます。

「形/デザイン」の種類


最後に「形/デザイン」の種類をご紹介します。ニットならではの風合いが組み合わさることで、その形やデザインが活きてきます。「ベスト」「パーカ」「カーディガン」「オフショルダー」「ハーフジップ」「ポロ」「スキッパー」をピックアップ。

「ベスト」が1枚あると便利

 

画像の彼女のように1枚で着こなすのはもちろん、レイヤードにも活用したいベスト。プレーンなノースリーブトップスでは表せない奥行きや凹凸感を楽しむことができます。

「パーカ」もカジュアルに傾きすぎない

 

カジュアルな印象の強いパーカも、ニットならではのあたたかみや表情が加わることでカジュアルに傾きすぎません。首周りを包み込むようなフードで、さらなるぬくもりを灯して。

「カーディガン」は常備しておきたい

 

1枚で楽しんだり、肌寒いときにさっと羽織ったり、肩にかけてストール感覚で扱ったり…。1枚あると何かと重宝するニットカーディガンは、常備しておきたい万能アイテム。

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EDIT&WRITING :
阿部芙美香
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