「二百十日」ってなんと読む?「にひゃくじゅうにち」と読まないように!
本日はまず、いきなり1問目に挑戦していただきます。
【問題1】「二百十日」ってなんと読む?
日本の暦(こよみ)上の雑節にあたる「二百十日」の正しい読み方をお答えください。
ヒント:台風の多い頃を表した雑節です。
<使用例>
「台風のニュースを聞くようになったけれど、そういえばもう二百十日が近いのね」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 二百十日(にひゃくとおか) です。
令和4年の「二百十日(にひゃくとおか)」は、明日・9月11日です。日本の暦には「節分(せつぶん)」「入梅(にゅうばい)」「彼岸(ひがん)」など、「雑節(ざっせつ)」と呼ばれる、季節感の目安になる節目がございます。「二百十日(にひゃくとおか)」もこうした「雑節」のひとつです。立春から数えて210日目の日は、大きな台風の多いころなので、古くから農家の多かった日本では、「農家が災害に備える目安の日」とされてきました。単純な漢数字としては「二百十日(にひゃくじゅうにち)」と読んでも不正解ではありませんが、暦としては「二百十日(にひゃくとおか)」としか読みませんので、大人の常識として覚えておきたい言葉です。
さて、2問目にまいりましょう。
【問題2】「二合半」ってなんと読む?
「二合半」という日本語の、読み仮名4文字の、正しい読み方をお答えください。
ヒント:「半分の半分。四分の一」「少量の酒」などの意味を持つ言葉です。
<使用例>
「いまダイエット中だから、大好きなお米は、お茶碗に二合半程度にしているの」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 二合半(こなから) です。
日本古来の「四分の一」を意味する言葉「四半分(しはんぶん)」と同義語で、「二合半(こなから)」は塾字訓になります。ひと文字ずつ分ければ「二」に「こ」や「合」に「なか」などの読み方はなく、熟語単位で読む当て字てきな読み方になります。お米やお酒の量を表現する単位「合(ごう)」で読むと「二合半(にごうはん)」とも読めますが、完全に意味が変わります。例文のような使い方では、「にごうはん」「こなから」で、だいぶ印象が変わってしまいますね。ダイエット中にお茶碗に「にごうはん」もの大量のお米をよそう方はいらっしゃらないでしょう(笑)。
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本日は、9月11日、平成4年の「二百十日」の日にちなんで、「二」という字の入った、変則的な読み方をする日本語から、
・二百十日(にひゃくとおか)
・二合半(こなから)
などの読み方や、言葉の背景についておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱