身長156cmのインテリアエディターDが、おすすめのアイテムを実際に体験しながらレポートする本連載。自身のSNSへのコメントや日々インテリアショップを巡るなかで浮かんできた「寛ぎ時間の見直し」というキーワードに対し、今回は大きな家具を買い換えるのではなく、まずは手持ちのソファに合わせて気分を少しスイッチしてくれるアイテムを選んでみることをご提案。

デンマークの人気急上昇中ブランド「MUUTO(ムート)」から、暮らしをアップデートしてくれる『アラウンドコーヒーテーブル』をご紹介します。

スモールステップから始める「家で過ごす時間の質」の見直し

春の新生活に向けて家具の買い替えを検討している方は、どのような目的で何を変えたいと考えているでしょう? 「現在の住まいと広さが異なる引越し先に合わせるから」とか、「一緒に暮らす人が増えたから(減ったから)」等々、状況の変化は大きなきっかけになりますよね。

ですが、もしご自宅で過ごす「時間の質」をブラッシュアップしたいということであれば、ソファやダイニングテーブルなどの大きな主役級のアイテムを買い換える前に、まずはそれに合わせて使っているサイドテーブルや照明を変えてみるというのもスモールステップとしておすすめです。

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同じソファのままでも過ごす時間の質を変えられるとしたら、どんなデザインのサイドテーブルを選びますか?

今回はその一例として、ソファに合わせるサイドテーブルをご提案。大きさ・重さ・金額的にも気張ることなく取り入れられて、その効果は絶大です! 寛ぎの時間を過ごすソファに対してサイドテーブルを置く向きをちょっと変えるだけでも見える景色が違ってきます。さらにサイドテーブルに何を置くか(置けないか)によって用途が決められていき、そこでの振る舞いが変わります。

つまり、自分が過ごしたい時間のイメージができていれば、自ずとアイテム選びも厳選されて手に入れたときの満足度が高まるのです。

私がセレクトしたサイドテーブルはこちら。前回の記事でもご紹介したデンマークの新進ブランド「ムート」の『アラウンドコーヒーテーブル』です。

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【ブランド】ムート 【商品名】アラウンドコーヒーテーブル スモール 【価格】¥68.200 【サイズ】幅450×奥行き450高さ460 (mm) 【材質】アッシュ(ラッカー塗装)

空間の印象を変えるフレッシュな佇まいとクラフト感の好バランス

天板の周りをぐるりと囲むフレームがユニークな『アラウンドコーヒーテーブル』。天然の木をこのように曲げて仕上げるのは職人の確かな手仕事の賜物。3本足がニョッキリ生えている佇まいも愛嬌がありますよね。

これはデザイナーが幼かった頃の記憶で、テーブルからモノが転がり落ちたり飲み物が床にこぼれたりする不安があったことから考えられた形状だとか。日々のちょっとしたストレスを未然に防いでくれる優しいデザインです。

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パウダリーな質感と愛嬌のある形状が空間に抜け感をつくってくれます。
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オーソドックスなソファに合わせてもなじむクラフト感。

機能と楽しさ、その両方に意味があるデザインが生活を変える

『アラウンドコーヒーテーブル』には、豊富なサイズとカラーバリエーションがあります。スモールはノートパソコンと飲み物を一緒に置くには小さすぎますが、だからこそ「今日は、ソファでは仕事をしないで、寛ごう」など、行動を変えることができます。寛ぎと仕事の境目がなくなった私たちの生活には知恵が必要。それを助けてくれるデザインです。

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バリエーション豊富な『アラウンドコーヒーテーブル』。

また、複数使いする楽しさがあることも大きな魅力。高さ違いのものと組み合わせれば、飲み物とノートパソコンを分けて置ける安心感も得られます。さらにデザインを特徴付ける縁のスリットには、高さを違えて組み合わせた際に空間にリズムを生む効果も!

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高低差がつくことで、使える面の広さに対して空間の占有率は低く感じられるのもポイント。

北欧デザインに新たな息吹をもたらす若手実力派!トーマス・ベンゼン

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機能的で詩的なセンスがある作品を生み出すトーマス・ベンゼン。

『アラウンドコーヒーテーブル』をデザインしたのは、デンマーク出身のトーマス・ベンゼン。2003 年にデンマーク王立芸術アカデミースクール オブ デザインを卒業し、2010 年コペンハーゲンを拠点とする「トーマス・ベンゼン インダストリアル デザイン」を設立。「ムート」にて2011 年から2013 年までデザインマネージャー、2013 年から2015 年まではデザイン責任者、その後、デザインディレクターを務めています。

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前回ご紹介した『カバーラウンジチェア』も同氏によるデザイン。

素材に関する知識、職人技、合理的な工業生産プロセスを重視した、デンマークデザインの伝統にしっかりと根ざした設計プロセスを踏まえ、シンプルかつ物語性のあるデザインで、日常生活に意味のある製品を生み出しています。「バング&オルフセン」や「ルイスポールセン」、「ロイヤル コペンハーゲン」などのデンマークを代表するブランドも多数クライアントに抱える若手実力派デザイナーです。


今回は、春に向けて生活スタイルを見直したい方へのご提案として、比較的気軽に取り入れやすいサイドテーブル『アラウンドコーヒーテーブル』をご紹介しました。未来の名作にもなりうるフレッシュなデザインで暮らしをアップデートしてみませんか?

※掲載商品の価格は、税込みです。

問い合わせ先

MAARKET

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この記事の執筆者
イデーに5年間(1997年~2002年)所属し、定番家具の開発や「東京デザイナーズブロック2001」の実行委員長、ロンドン・ミラノ・NYで発表されたブランド「SPUTNIK」の立ち上げに関わる。 2012年より「Design life with kids interior workshop」主宰。モンテッソーリ教育の視点を取り入れた、自身デザインの、“時計の読めない子が読みたくなる”アナログ時計『fun pun clock(ふんぷんクロック)』が、グッドデザイン賞2017を受賞。現在は、フリーランスのデザイナー・インテリアエディターとして「豊かな暮らし」について、プロダクトやコーディネート、ライティングを通して情報発信をしている。
公式サイト:YOKODOBASHI.COM