「螻蛄」ってなんと読む?「ろうこ」よりもポピュラーなのは…⁉
明日・4月21日は『民放の日』です。これは、1951(昭和26)年の同日、民間放送16社に、日本で初めて、包装の予備免許が与えられたことに由来します。民放=民間放送と公共放送の違いは、スポンサー(出資者)が民間か?国か?というところ。ということで、本日は、「資金」…つまり「お金」にちなんだ日本語クイズをお送りします。
【問題1】「御銭」ってなんと読む?
「御銭」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:女房詞(にょうぼうことば)に由来して一般化した、「お金。銭(ぜに)」を意味する言葉です。
<使用例>
「夜遊びに行くには、今日は御銭が、こころもとないのよね」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 御銭(おあし)です。
「お金」を意味する言葉に「おあし」と言う言い回しがあることは、ご存じの方も多いでしょう。しかし、改めて考えると、なぜ「御銭(おあし)」なのでしょうか?「金は天下の回りもの」と言いますが、お金というものは、あたかも足が生えているかのように、世間を行ったり来たりするものだから…という考え方が投影されているようです。もともと女房詞(にょうぼうことば。昔、宮中につかえる女房が隠語的に使用した言葉)だったものが、一般へと広まった、と言われています。
さて、2問目にまいりましょう。
【問題2】「螻蛄」ってなんと読む?
お金に関連する日本語「螻蛄」の読み方をお答えください。
ヒント:もとは、ある昆虫の名称ですが、正解の読み方では「所持金のないこと」という意味でも使われる言葉です。
<使用例>
「お財布を落としてしまって、私、今、まさかの螻蛄なの…」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 螻蛄(おけら)です。
「螻蛄(おけら)」は、もとは「螻蛄(どっこ/けら)」と読み、ケラ科の昆虫を差す言葉です。「お」は接頭語です。「螻蛄(どっこ/けら)」は体長3㎝ほどの虫ですが、前から見るとバンザイのポーズをとっているように見えるため、「一文無しでお手上げ」の状態を「螻蛄(おけら)になる」と言うようになった…という説がございます。
***
本日は、4日21日『民放の日』にちなんで、スポンサー(出資者)にまつわる「お金」というキーワードから、
・御銭(おあし)
・螻蛄(おけら)
の読み方をおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『精選版 日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』『プログレッシブ中学英和辞典』(株式会社小学館)/『語源由来辞典』(株式会社ルックバイス)/一般社団法人日本記念日協会ウェブサイト/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱