飲み会代を必ず1円単位でワリカンしたり、お返しに困るような高価なお土産を買ってきたり…。「金銭感覚」の違う人とのお付き合いは少々めんどうで、たび重なるとストレスが溜まります。今回は「金銭感覚」の違いを見つけるポイントや「金銭感覚がおかしい」人の見分け方、改善法を解説します。

【目次】

基本的に相対的な価値観です。
基本的に相対的な価値観です。

【「金銭感覚」とは?正しく理解するための「基礎知識」】

■「金銭感覚」は「お金の使い方や価値観、考え方」のこと

「金銭感覚」の「金銭」とは、「貨幣の総称」であり「銭=お金」のことですね。「感覚」には「視覚や嗅覚など、身体的な刺激を感じる働きや意識」といった意味もありますが、今回取り上げる「金銭感覚」の「感覚」は「相違などを感じとる心のはたらき」や「センス」「感受性」といった意味になります。つまり「金銭感覚」とは、使い方や価値観などを含めた、人それぞれのお金に対する考え方や感覚のことです。


【金銭感覚の「違い」は何で測る?】

偶然耳にした鳥の鳴き声や掃除機などの生活騒音など、ある音を聞いたときにその音名がわかる能力のことを「絶対音感」といいますね。音名は世界共通。絶対的な音の高さを指します。

一方で、今回テーマとして取り上げる「金銭感覚」は、相対的なものです。自分とはお金の使い方が異なる人のことを「あの人とは金銭感覚が違う」などと表現するように、自分と他人を比べて、価値観の違い、あるいは共通性を感じたときに使われます。「金銭感覚が合う・合わない」あるいは「(自分と、もしくは世間一般とは)金銭感覚がズレている」などとも言いますね。では「金銭感覚」の「違い」を私たちは何で判断しているのでしょうか。

■誘われたランチ代が異様に高い/安い

「金銭感覚」は相対的なものですから、人によって、あるいはその人のもつ資産や収入次第で、その感覚は変わります。予約を取ってくれるレストランがいつも高級なお店ばかり、あるいは度々もらう旅行のお土産やプレゼントが高価すぎて、お返しに困ってしまう…こんなことが積み重なると「彼女とは金銭感覚が違い過ぎて、お付き合いが難しいかも…」となってしまうかもしれません。

■お祝儀やお香典の金額が周囲と異なる

お祝儀やお香典には、ある程度「相場」があるものです。その「相場」を大幅に外れた金額を包み、しかもそれをまったく疑問に思わない…となると「金銭感覚が違う」と言わざるを得ません。

■金額の高低だけでものの価値を判断する

想い出の品や大切な人からのプレゼントなど、「たとえ高価なものではなくても自分にとって大切なもの」の価値観がわからない人とは、お付き合いするのが難しいかもしれません。繰り返しになりますが、「金銭感覚」は相対的なものであり、その人のもつ資産や収入でもその感覚は異なります。1億円の年収がある人とごく一般的な収入の人とでは「金銭感覚」が多少違うのは当たり前。自分と相手の「金銭感覚が違う」のは、良い悪いの問題ばかりではないことを頭に留めて置きましょう。


【「金銭感覚」が「低い」「おかしい」とされるポイントは?】

収入に見合わない極端な浪費を繰り返す人を指して、「金銭感覚がない」と表現することがあります。一般に「金銭感覚が低い」あるいは「金銭感覚がおかしい」と言われる特徴を挙げてみましょう。

■自分の収入に見合わない高価な出費をする

■計画性がなく、結果的にお金が足りなくなる

■必要なものにもお金を使えない


【「金銭感覚」を「養う」方法】

金銭感覚がおかしい人は、お金を計画的に使うことが苦手です。お給料日前になると必ず「足りな〜い!」と嘆いている人は、もしかしたら、少々「金銭感覚が低い」あるいは「金銭感覚が麻痺している」傾向にあるのかもしれませんよ。改善法を考えてみましょう。

■家計簿アプリを活用するなどして収支を「見える化」する

■「欲しいもの」「買い物」計画をメモして優先順位を決める

■持て余した時間を「買い物」に費やさない

■お金のかからない趣味を見つける

■見栄を張らないよう努力する

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恋人であれ友人であれ、自分とは「金銭感覚」が大きく違う人とお付き合いするのは、ストレスになるものです。古くからの友人同士の付き合いが気楽で楽しいのは、「金銭感覚」も含めたお互いのバックグラウンドを把握していることも影響しているのでは? とはいえ、自分とは「金銭感覚が違う」人との出会いには、新鮮な驚きや発見もあるものです。自分は異なる価値観を「面白がって尊重する」柔軟さを忘れたくはないですね。

この記事の執筆者
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参考資料:『デジタル大辞泉』(小学館) :