「精悍」は、「精悍な目つき」や「彼の顔立ちは精悍さに溢れている」というように使う言葉です。さて、読み方はわかりますか? また、イメージとして、男性的な外見を指すと思っている人もいるかもしれませんが、行動や発言なども「精悍」は使われます。どのように使われるかすぐに答えられますでしょうか。ということで、今回は、この「精悍」について、サクッと解説していきます。
【目次】
【「精悍」とは?「読み方」と「意味」】
■読み方
「精悍」と書いて「せいかん」と読みます。きちんと読めても、漢字では書けない…という人は多いかもしれませんね。とくに「悍」が思いつかない…となりがち。字より音のほうがなじみがあるようです。
■意味
「精悍」は、顔つきや態度に、勇ましく鋭い気性が現れていること。また、そのさまを表します。顔立ちだけでなく、人柄やデザインや様式についても使います。
「精悍」の「精」には、「心身の力、元気、精力」という意味があります。「精のつく食べ物」と言いますね。その「精」です。一方、「悍」という漢字は、「猛々(たけだけ)しい(」「勇ましい」「強い」「逞(たくま)しい」「荒々しい」「横暴」などの意味をもつ漢字です。
【「精悍な人」と言われる人の特徴】
「才気が鋭く、勇敢」であるのは、その人の内面を知らないと言えないものですが、「精悍な人」は、体つきや顔立ち、目つきなどが引き締まっていて、逞しく、活力があるように見える人のこともを指します。具体的にその特徴を挙げてみましょう。
■顔立ちが整っている
■トレーニングをしているような引き締まった体つき
■目力がある
■溌剌としている
■エネルギーに満ち溢れている
■行動的、能動的
■会話上手、聞き出し上手
男性を表す言葉のように感じるかもしれませんが、本来は性別を問いません。次に使い方を例文で見てみましょう。
【「使い方」がわかる「例文」5選】
■1:「新メンバーは精悍な顔つき揃い。即戦力になりそうで頼もしい」
■2:「歌唱力や演技力だけでなく、精悍な外見や個性的な性格も人気アイドルとしての条件だ」
■3:「彼女の精悍な目つきは、プレゼンテーションに説得力をもたらした」
■4:「相手チームの選手の精悍さに圧倒された」
■5:「高級時計の広告は精悍なイメージでつくられることが多い」
【「精悍」の代わりに使える「類語」や「言い換え」「反対語」】
■類語
・勇敢(ゆうかん):勇気があって物事を押し切ってすること。勇ましく果断なこと。
・勇壮(ゆうそう):勇ましく盛んなこと。勇ましく元気のよいこと。
・精強(せいきょう):ほかと比べて著しく強く優れていること。
・剛健(ごうけん):男性的で、心身が強くたくましいこと。
■言い換え表現
・凛々(りり)しい:きりりとして引き締まっているさま、凛としているさま。
・逞しい:体が頑丈で、いかにも強そうに見える。意志が強く、多少のことではくじけない。意気や勢いが満ち溢れている。
■反対語
・弱々(よわよわ)しい:いかにも弱そうである。力や元気がなさそうである
・軟弱(なんじゃく): 意志・態度などがしっかりしていないこと。相手の言いなりになりやすいこと。
【「精悍」を英語で言うと?】
「精悍」を英語で伝えるなら、「勇敢」「勇ましい」「凛々しい」「恐れない」という意味をもつ[brave]が当てはまりそうです。また[fearless]も「精悍」を示す英単語です。
・a look of fearless determination(精悍な顔付き)
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美しく力強いニュアンスをもつ「精悍」という言葉について、簡単におさらいしました。「精悍」は顔や体つきだけでなく、人柄や醸し出す雰囲気も含めるということ、ぜひ覚えておいてください。
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- Precious.jp編集部
- 参考資料:『デジタル大辞泉』(小学館)/『日本国語大辞典』(小学館)/『角川類似新語辞典』(KADOKAWA)/『新選漢和辞典 Web版』(小学館)/『プログレッシブ英和中辞典』(小学館) :