人気漫画家モンキー・パンチ氏原作による漫画やテレビアニメでお馴染みの「ルパン三世」シリーズが、新作歌舞伎『流白浪燦星』となって新橋演舞場にて上演されます。本作は石川五右衛門が実在した安土桃山時代を舞台に古典歌舞伎の技法や演出も盛り込みながら、歌舞伎とルパンの世界が融合されたオリジナルの物語で展開される話題作。劇中では国宝級の秘宝である“卑弥呼の金印”を巡って、怪盗ルパン三世と大盗賊の石川五右衛門が大立廻り。注目のルパン役は片岡愛之助さん、石川五右衛門は尾上松也さん、次元大輔は市川笑三郎さん、峰不二子を市川笑也さん、銭形刑部は市川中車さんが演じるという12月公演にふさわしい豪華な顔ぶれです。新作歌舞伎の出演は今年3作目となる尾上松也さんにお話をうかがいました。


「座長のルパンを支えてついて行くのが、今回の僕たちの使命です」尾上松也さん

歌舞伎俳優の尾上松也さん
「僕を含むルパン以外の4人は、支えてついていくことがミッションだと肝に銘じています」(尾上さん)
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「舞台や演劇と同じで、新作歌舞伎でも古典歌舞伎でも毎日上演をしていく中で少しづつ変化していくものがあります。初日と楽日では自ずと演者自身の考え方も変わってきます。今回ルパン三世を表現するにあっても、いったいどんなことが効果的なのか、臨機応変にみんなで探っていく舞台になるのではないかと予想しています」

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「わかりやすさだけではなく、歌舞伎のもつ伝統的な良さも知ってほしい」尾上松也さん

歌舞伎俳優の尾上松也さん
「できれば古典歌舞伎のもつ多面的な部分も含めて好きになっていただけたら」(尾上さん)

「相反することを言うようですが、わかりやすくキャッチーな要素ももちろん必要なのですが、僕自身はできれば古典歌舞伎のもつ多面的な部分も含めて好きになっていただけたらと考えているんです。普通の演劇のように気楽に観られる部分だけではなくて、伝承されてきたものの良さや違う要素もあるんだよということを知っていただけるように新作をつくっていく必要性を感じています。

歌舞伎座に観に来ていただくと、わかりやすい演目だけでなく難しい演目や古典歌舞伎も合わせて上演されています。予習したり知識がないとわからないから古典は苦手だと最初から敬遠されないように、できるだけいろいろな形の新作歌舞伎もつくっていきたいということは、個人的に思っています」

【歌舞伎俳優・尾上松也さん インタビューVol.2】新作歌舞伎も古典歌舞伎も、お客さまの期待に応える自由度の高いエンターテインメント

一緒にやってくださる方も含めて“楽しんでやっていく”のがベスト

歌舞伎俳優の尾上松也さん
「一緒にやってくださる方も含めて“楽しんでやっていく”のがベスト」(尾上さん)

「“楽しさ”にもいろいろありまして、たとえば舞台でもなんでもいいのですが、僕が先頭に立ち中心になって進める仕事の場合はなるべく、一緒にやってくださる方も含めて“楽しんでやっていく”のがベストだと思っています。それはどのような現場でも変わらず、そうでありたいな、そうであってほしいなというふうに常に願っております」

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■新作歌舞伎『流白浪燦星(ルパン三世)』が新橋演舞場にやってくる!

2023年12月5日(火)初日~25日(月)千穐楽

■あらすじ
時は安土桃山時代。怪盗・ルパン三世とその仲間の次元大介は“卑弥呼の金印”という国宝級のお宝を狙っています。金印の封印を解くには雄龍丸と雌龍丸という 2 本の宝剣が必要で、金印と宝剣が揃った暁には世を統べる力を手にできると伝えられています。しかし雌龍丸は大盗賊として名を轟かせる石川五右衛門の手の中。五右衛門も同じく卑弥呼の金印を狙っていたのでした。 ルパンが惚れる峰不二子も何か事情を知る様子。さらに天下をおさめる真柴久吉も金印を探しているようで、ルパンの因縁のライバル・銭形警部もルパンと五右衛門らを追っています。
ひとつのお宝を巡る争いの結末は――?

■配役
ルパン三世 片岡 愛之助
石川五右衛門 尾上 松也
次元大介 市川 笑三郎
峰不二子 市川 笑也
銭形刑部 市川 中車
傾城糸星/伊都之大王 尾上 右近
長須登美衛門 中村 鷹之資
牢名主九十三郎 市川 寿猿
唐句麗屋銀座衛門 市川 猿弥
真柴久吉 坂東 彌十郎

■スタッフ
モンキー・パンチ 原作「ルパン三世」より
戸部和久 脚本・演出
大野雄二 作曲(オリジナルテーマ)
藤間勘十郎 振付
山中隆成 美術
多賀正記 照明
苫舟 編曲監修
鶴澤慎治 竹本作曲
杵屋栄十郎 附師
田中傳次郎 作調
湯浅典幸 音響
富永美夏 衣裳
下柳田龍太郎 舞台監督


歌舞伎俳優の尾上松也さん
ジャケット¥93,500・シャツ39,600・パンツ¥39,600(ウィーウィル)その他/スタイリスト私物
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尾上松也さん
(おのえ・まつや)1985年、東京都出身。屋号は音羽屋。5歳で父・六代目尾上松助の襲名披露にて、二代目尾上松也として『伽羅先代荻』の鶴千代役で初舞台を踏む。以降、古典歌舞伎の舞台出演を重ねながら2009年より歌舞伎自主公演『挑む』を主宰。歌舞伎以外にも映画、ドラマ、ミュージカル、吹き替えなど幅広く活躍。2019年には山崎育三郎さん、城田優さんとのプロジェクトIMY(あいまい)を結成する。2023年は『新春浅草歌舞伎』、歌舞伎座新開場十周年『團菊祭五月大歌舞伎』公演など古典歌舞伎の舞台に立つほか、月9ドラマ『女神の教室』に出演、映画『Gメン』、『ミステリと言う勿れ』が公開、9年ぶりの出演となったミュージカル『スリル・ミー』にも出演と精力的に活動。新作歌舞伎は『ファイナルファンタジーX』、『刀剣乱舞-月刀剣縁桐-』に続いて今年3作品目の『流白浪燦星(ルパン三世)』が12月5日より上演される。

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