「垂教(すいきょう)」という言葉って…良い意味、微妙な意味、どっち?
明日、1月24日は『教育の国際デー』です。『教育の国際デー』は2018年に制定、2019年から展開されている、比較的新しい国際デーで、世界平和と開発のために教育が果たす重要な役割を確認し、尊重する…という目的が掲げられています。…ということで本日は「教」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「教唆」って何と読む?
「教唆」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「あることを起こすよう教え、そそのかすこと」「他人をそそのかして犯罪実行の決意を生じさせること」という意味の言葉です。
<使用例>
「この一連の事件は、ある人物の教唆によって引き起こされた可能性が濃厚です」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 教唆(きょうさ) です。
「きょうさ」という言葉の響きは、ニュースなどでも耳にしますし、「唆」という字は常用漢字ですが、音読みの「サ」は中学校で、訓読みの「そそのか(す)」は高等学校で学習する、比較的難しめの字であること、「俊」「峻」など同じつくりをもつ字が多いことから、誤読も起こるようです。「教唆(きょうさ)」、お間違えのないように。
さて、2問目にまいりましょう。
【問題2】「垂教」ってどういう意味?
「垂教(すいきょう)」という日本語の意味として正しいものを、以下の選択肢の中から選んでください。
1:教え、教訓を与えること
2:知識をひけらかすこと
3:実演して教えること
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 1:教え、教訓を与えること です。
「垂」という字には「垂(たれ)る」という読み方もあるので、「文句を垂れる」のように、ネガティブなイメージを連想する方もいらしたでしょう。ですが「垂」という字には「模範を示す」という意味もあり、「垂教(すいきょう)」は、「教えること。教訓を与えること。後世の人々に教訓を残すこと」という意味をもつ、プラスイメージの言葉です。同じ意味の熟語に「垂訓(すいくん)」もございます。大人の語彙として登場しやすい「垂」の用例の一つとして覚えておきましょう。
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本日は、1月24日『教育の国際デー』にちなんで、「教」という字の入った日本語から、
・教唆(きょうさ)
の読み方、
・垂教(すいきょう)
の意味、言葉の背景などをおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
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- 参考資料:『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(株式会社小学館)/公益財団法人日本ユニセフ協会ウェブサイト/『漢字ペディア』(公益財団法人日本漢字能力検定協会)