【目次】

【エイプリルフールとは?「意味」「いつ」「何時まで」を簡単に解説】

■「意味」

「エイプリルフール[April fool]」は直訳すると「4月馬鹿」。毎年4月1日に限って「罪のない嘘(相手を傷つけない嘘)」なら許される」とされることが多い国際的な風習です。

■「いつ」?

日付については、世界共通で4月1日の0時(深夜)から24時(深夜)までの1日間を指しますが、イギリスなど、地域や文化によっては「嘘をつくのは4月1日の午前中まで」という独自のルールが存在する場合もあります。日本でも、最近は「嘘をつくなら午前中」というルールがメジャーになりつつあるようです。


【エイプリルフールの「由来」と「起源」】

エイプリルフールの由来や起源には諸説あり、これ、と断定できるものはありません。最も有力とされているのは、「フランスが発祥」という説です。

■「フランス発祥」説

現在、日本を含む多くの国で標準的に使用されている「グレゴリオ暦」が、「エイプリルフール」の発祥に関わっていると言われています。

1564年、シャルル9世が1月1日を新年とするグレゴリオ暦を採用しました。ところが、それが一般庶民まで届かず、多くの人の間では4月1日を新年の祭りの最終日とし、贈物の交換が行われ続けました。なかには、1月1日が新年になったことを喜ばない人もいて、4月1日には昔の正月をしのび、でたらめな贈物をしたり新年を祝うパーティの真似をしたりしてふざけたのが、「エイプリルフール」が始まったきっかけで、それがやがてヨーロッパ各国に広がったとされています。

また、フランスでエイプリルフールは[poisson d’avril (四月の魚)]で、魚とはサバ[maquereau(マクロー)]を指しています。サバは4月になるとたくさん捕獲されて食料にされるため、4月1日に騙される人を4月の魚と言うとする説や、4月になると太陽がうお座を離れるため、それが起源だとの説もあります。

■インドの「修行明け」説

古代インドでは、春分の日から3月末まで厳しい修行が行われていました。しかし、4月1日になるとすぐに元の生活に戻ってしまう修行者たちを「無駄なことをした」と揶揄し、からかったことが起源という説です。

■ノアの方舟(はこぶね)説

大洪水のあと、ノアが鳩を放した日が4月1日(旧暦)だったという説です。鳩が何も見つけられずに戻ってきたことから、「無駄足」や「目的のない探しもの」をさせる日になったと言い伝えられています。

■日本にはいつ広まった?

エイプリルフールは日本には江戸時代に中国から伝わったといわれ、「エイプリルフール」という言葉が定着したのは大正時代。当初は「不義理の日」として、「付き合いや義理を欠いているのを詫びる日」でした。今とはまったく意味が違いますね!

また、「エイプリルフール」は「万愚節(ばんぐせつ)」とも呼ばれます。「万愚節」は11月1日の「万聖節」に対しての言葉で、キリストがユダヤ人に騙されたことを忘れないために設けられた日とも、キリストの命日ともいわれています。


【エイプリルフールの「ルール」と守りたい「マナー」】

エイプリルフールには、厳密な意味でのルールは存在しません。でもそれだけに、「誰もがエイプリルフールを笑顔で楽しむ」ためには、いくつかの「暗黙のルール」と「マナー」を守ることが大切です。

■誰も傷つかない「ハッピーな嘘」を

「エイプリルフール」は、あくまで「他愛のない嘘でみんなが笑って過ごす日」です。嘘をついた側もつかれた側も、ジョークとして軽やかに受け止められる内容に限られます。

とくに注意したいのは、「他人を傷つけるようなシリアスなネタや、不快感、不安を与える嘘はご法度」であること。誰かのご不幸や病気、災害や事故といった話題はもちろん、犯罪予告やそれを連想させる内容も、冗談では済まされず、社会的な混乱やトラブルを招くおそれがあります。

その場では笑いに変えられたとしても、あとにわだかまりが残るような嘘は避けるのが、大人としての最低限のマナーです。

■ユーモア不在の嘘はNG

エイプリルフールの主役はユーモアです。聞いた相手が「なんだ、そうだったのか!」と笑える、あるいは少し心が和むような内容を選ぶのが最大のマナーです。

■「ウソとネタばらし」はセットで!

嘘をつきっぱなしにして相手を不安にさせることのないよう、「実はエイプリルフールでした」といったネタばらしは、その日のうちに済ませるのがマナーです。数日間にわたって嘘を引きずるのは避けましょう。

また、SNSで発信する際には、「#AprilFools」や「#エイプリルフール」などのハッシュタグを添え、エイプリルフールのジョークであることがひと目で伝わるよう配慮することも大切です。


【大人が楽しむエイプリルフールの上品な嘘「アイデア」】

大人がエイプリルフールを楽しむなら、相手を困惑させるのではなく、知性とユーモアで相手を和ませる「品のある嘘」が理想的です。

■「ささやかな野望」宣言

日常の延長線にある、少しだけ背伸びした宣言は、聞く人の想像をやさしく広げます。

・「今日から本格的にパティシエとしての修業を始めることにしました」
・「週末だけ山小屋で生活することに決めました」
・「突然ですが、今年のハワイマラソン完走を目指します!」

■「ありそうで、まだない」架空商品やサービスに関する話

現実と地続きに感じられる“少し先の話”は、無理なくユーモアを伝えてくれます。

・「最近、チャッピー(チャットGPSの愛称)って、猫の言葉もわかるようになったらしいよ」
・「スイスで食べるとカロリーがマイナスになる『魔法のチョコ』が開発されたんだって!」
・「レシピを検索するだけで、その日の夕飯をつくってくれる『ほったらかし家電』が発売されたらしい」
・「その日の体調に合わせて香りが変わるフレグランスが発売されたって」

■「画像」を使ったトリック

言葉だけでなく、写真や映像で“気づき”を仕込むのも大人の遊び方です。SNSでは、遠近法を使って「巨大なケーキを食べた」ように見せたり、観葉植物を接写して「ジャングルに来ています!」と報告したり。視覚的な錯覚を利用した投稿もよく見られますね。


【エイプリルフールで避けたい「NGな嘘」とは】

エイプリルフールは「嘘をついてもいい日」ですが、何でも許されるわけではありません。相手との信頼関係を壊したり、社会的な混乱を招いたりする「NGな嘘」には注意が必要です。

■「不幸」や「健康」に関する嘘

「大病を患った」「事故に遭った」「身内に不幸があった」といった嘘は、相手に強いショックと心配を与えます。たとえすぐに種明かしをしても、「不謹慎だ」と怒りを買うだけでなく、あなたの人間性を疑われてしまう可能性もありますよ!

■「人生の岐路」に関する嘘

「うちの会社、経営がマズいみたい。倒産するかも…」「離婚することになった」「会社を辞める」など、人生を左右するような嘘は避けるべきです。周囲が真剣にアドバイスやサポートを考えてしまうため、嘘だとわかった時の脱力感や憤りは計り知れません。

■「犯罪」や「法律」に触れる嘘

当然ですが、「お金を貸してほしい」「犯罪に巻き込まれた」「爆破予告(の真似事)」などは、冗談では済まされず、警察沙汰になる可能性もあります。また、偽の災害情報なども社会的なパニックを招くため、厳禁です。


【エイプリルフールを楽しむ際の「注意点」まとめ】

■「嘘の内容」を厳選する

大人のたしなみとして、相手を不安にさせる「不幸・健康・金銭・仕事」に関する話題は避けましょう。聞いた人が「本当だったら素敵だな」「そんなわけないよ!」と、種明かしの瞬間に笑顔になれるような、ポジティブで想像力豊かな内容を選ぶのがコツです。

■「種明かし」の徹底

嘘をついてよいとされる時間を意識し(一般的には午前中とも)、ついた嘘は必ず当日中に「ネタ明らし」をしましょう。嘘を事実として定着させないことが、信頼関係を守る大前提です。

■「相手への配慮」を最優先に

エイプリルフールはあくまでコミュニケーションの一環、「遊び」です。相手の状況(多忙、悩みごとがあるなど)や性格を考慮し、冗談を心から楽しめる関係性やタイミングであるかを見極めることが、トラブルを防ぐ最大の防御策となります。

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4月1日は、多くの人にとって新しい年度のスタートでもあります。エイプリルフールの「遊び心」は、緊張しがちな新生活の空気を和らげるスパイスになるはずです。マナーを守った上品な嘘で、周囲の人と一緒に爽やかな笑顔で春を迎えたいですね。

この記事の執筆者
Precious.jp編集部は、使える実用的なラグジュアリー情報をお届けするデジタル&エディトリアル集団です。ファッション、美容、お出かけ、ライフスタイル、カルチャー、ブランドなどの厳選された情報を、ていねいな解説と上質で美しいビジュアルでお伝えします。
参考資料:『日本国語大辞典』(小学館) /『デジタル大辞泉』(小学館) /『12か月のきまりごと歳時記(現代用語の基礎知識2008年版付録)』(自由国民社) /『世界大百科事典』(平凡社) :