色とりどりの花を咲かせる「アザレア」は、和名を「セイヨウツツジ」といいます。その名の通り、ヨーロッパでつくられたツツジの改良種で、八重咲きの華やかな花が人気の常緑樹です。今回は「アザレア」の特徴や花言葉、「アザレア」にまつわる雑学をご紹介します。ビジネスでの雑談シーンで、「知ってると話したくなる」豆知識として、お役立てくださいね。
【目次】
【「アザレア 」ってどんな花?知ってると話したくなる「基礎知識」】
■「アザレア 」とはどんな花?
「アザレア」は、江戸時代末期から明治時代にかけてヨーロッパに渡った「ヤマツツジ」や「サツキ」などをもとに、鉢植え用に改良された常緑性ツツジの総称です。イギリスやベルギー、フランスなどの園芸家によって1822年から1833年ごろ交雑が多く行われ、のちに日本に逆輸入されました。特にベルギーでは優良品種が多くつくりだされ、今日まで生産の中心地となっています。観賞用らしく、ツツジのなかでは大きく鮮やかな花を咲かせます。花びらが何枚も重なる大輪の八重がよく知られています。
■アザレア の「和名」は?
前述の通り、「アザレア(Azalea)」は「ヤマツツジ」や「サツキ」の改良種。和名では「セイヨウツツジ(西洋躑躅)、あるいは「オランダツツジ(阿蘭陀躑躅)」などと呼ばれます。
【色によって違う!アザレア の「花言葉」】
・節制
・充足
「アザレア」という花名はラテン語の「アザロス(azaleos=乾燥)」に由来します。乾燥して痩せた土地でもよく育つことから、「節制」や「充足」の花言葉がつけられました。
では次に、色によって違う花言葉を見ていきましょう。
白色:あなたに愛されて幸せ、満ち足りた心
ピンク:青春の喜び
大輪の「アザレア」は華やかで、恋の喜びを象徴するにはぴったりです。
【「アザレア 」にまつわる「雑学」】
■「アザレア」はいつ咲くの?
野外では4月から5月に花を咲かせますが、温室では2月から3月に開花します。品種により、一重、二重、八重咲きなどがあり、雄しべが細い花弁に変わっているもの、花弁の先が丸く広くなり大輪に見えるもの、花弁の縁に縮みの出るものもあります。花色も白から紅、赤紫色まであり、色の濃淡、絞りや覆輪の出るものなど変異に富んでいます。
■「アザレア」はいつの誕生花?
赤色の「アザレア」は8月8日と12月22日の誕生花です。3月10日の誕生花でもありますが、こちらは色の制約はありません。
■日本に逆輸入されたのはいつ?
ヨーロッパに渡った「ヤマツツジ」や「サツキ」などを鉢植え用に改良した品種である「アザレア」は、明治40年、現在の新潟市秋葉区小合に入ってきました。その後、大正の初めには日本各地へと広まったとされています。新潟市秋葉区と南区を中心とした信濃川下流域は、現在の「アザレア」生産量で全国一を誇る名産地。「JA新潟かがやき」では、「アザレア」の花言葉を「節度の愛」と「禁酒」と紹介しています。お酒好きのご家族やご友人に、健康を願ってプレゼントするのもいいかもしれません!
■栽培のポイントは?
「アザレア」は、もともと日本や中国の「ツツジ」の改良種のため、日本の気候は栽培に向いています。夏の暑さにも強く、ほとんどはツツジと同じお手入れ方法で栽培が可能です。鉢植えの園芸用品種であれば、室内で手軽に楽しむことができますよ。基本的には、よく日が当たる明るい場所を好みます。ただし、真夏の強すぎる日差しや直射日光は葉焼けを起こす原因に。直射日光を避けた明るめの日陰に置き、朝夕は日光を当ててあげるのが理想です。エアコンの風が直接当たらないよう、注意してくださいね。また、寒さが厳しくなる前であれば、屋外で管理しても大丈夫です。11月の下旬頃、室内の日当たりのいい場所に移すことで、開花が促進されます。水やりは、鉢土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと、お水を与えてください。
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「アザレア」の花を見て、「ツツジに似てるな…」と感じた方は、大正解! 日本の気候に向いた常緑樹ですから、「鉢植え初心者」にも最適です。鉢植えの出荷時期は10月下旬から3月下旬。この機会にトライしてみてはいかがでしょうか。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- 参考資料:『デジタル大辞泉』(小学館) /『日本大百科全書 ニッポニカ』(小学館) /『ちいさな花言葉・花図鑑』(ユーキャン自由国民社) /JA新潟かがやき(https://ja-kagayaki.or.jp/wp-content/uploads/sp04_aza-1.pdf) :