あなたの周囲には「ひねくれ者」はいますか? 「ひねくれ者」とやりとりすると、話がスムーズに進まないため、疲れてしまいますね。今回のテーマは「ひねくれ者」。言葉の詳しい意味や英語表現のほか、ビジネスシーンで「ひねくれ者」と上手に付き合う方法について解説します。

【目次】

ひねくれ者とは「性格が歪んでいて素直ではない人」を指します。
ひねくれ者とは「性格が歪んでいて素直ではない人」を指します。

【「ひねくれ者」とは?「意味」を詳しく!】

■「意味」は? 要するに「ひねくれた人」

性質がねじけて素直でない人」を「ひねくれ者」と言います。「ひねくれ者」を深く理解するためには、動詞「ひねくれる」を知っておくのが近道です。「ひねくれる」には、「ねじれ曲がる。形状が歪む」という意味のほか、「性質・考え方などがねじけて素直でなくなる」という意味があり、「○○さんは、ひねくれたものの言い方をする人だ」などと使われます。

■「漢字」で書くと?

「ひねくれ者」は漢字では「捻くれ者」あるいは「拈くれ者」と記します。「捻」の音読みは「ネン」。「捻」という言葉は「ねじれる」などの意味をもち、「関節などをひねって痛める」を意味する「捻挫」や「工夫し、無理してひねり出す」ことを意味する「捻出」などの熟語に使われます。一方、「拈」の音読みは「デン」あるいは「ネン」。「指先でつまんでねじる」といった意味をもちます。「拈出(ねんしゅつ)」と「捻出」は同じ意味です。


【どんな性格?具体的な「特徴」】

次に「ひねくれ者」と言われる人の具体的な特徴についてみていきましょう。ふたつ以上当てはまるようなら、その人は「ひねくれ者」の可能性が高いかも?

■喜びや感謝の気持ちを素直に言動で表せない

■物事を独断で推し進めようとする

■褒められても感謝されても、素っ気ない態度しか取れない

■まず相手の意見を否定する

■意見が合わない相手に対して攻撃的

■感謝や謝罪の言葉が言えない

■頑固である

■人やものごとに対してとにかく批判的

■場の空気を読まない

■警戒心が強い

「ひねくれ者」の特徴は、ネガティブなものが多いですね。周囲にストレスを与えるタイプといえそうです。とはいえ、なかには単に「人見知り」なだけということも。相手に「ひねくれ者」のレッテルを貼る前に、その言動を注意深く観察し、対応策を練ることも、ビジネスに必要なスキルのひとつです。


【ビジネスシーンでの言動あるある】

「ひねくれ者」と一緒に仕事をすると、どんな言動に悩まされるのでしょうか。

■チームプレーを嫌う

■いわゆる「ホウ・レン・ソウ(報告・連絡・相談)」をしない

■冷静な議論ができない

■「接待」ができない、あるいは下手


【角が立たない「類語」「言い換え」表現】

「ひねくれ者」の「類語」「言い変え表現」をご紹介します。上から順に、分厚いオブラードに包んだ表現となっています。相手と状況によって使い分けてくださいね。

■確固たる自分をもっている

■人に影響されない

■独創的

■個性的

■自分に素直

■気難しい

■へそ曲がり ■つむじ曲がり ■天邪鬼 

■偏屈 ■頑固

■性格が歪んでいる


【「英語」で言うと?】

英語で言動がひねくれていたり、つむじ曲がりな性格を表現するには、[perverse]や[warped]が使われます。

・He is a perverse fellow.(彼はへそ曲がりだ)

・She has a perverse nature [a warped disposition].(ひねくれた性質をしている)

・In adversity he became more and more warped.(逆境にあって彼はますますひねくれた)


【職場での上手な「付き合い方」】

「ひねくれ者」と関われば、こちらはストレスを与えられ疲れてしまいます。本当は「関わらない」のがいちばんですが、仕事上の人間関係なら、そうはいきませんね。上手な対処法をいくつかご提案します。

■業務以外では関わらない

■「素っ気ない、愛想がない、配慮がない人」と割り切って付き合う

■まずは意見を受け止めて、そこから改善策をていねいに提示する

■敵ではないことを態度と言葉で示す

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「ひねくれ者」はかなりマイルドに表現しても「めんどう臭い人」となるかもしれません。けれど、「ひねくれ者」といわれがちな人が、誰かを傷つけようとか意地悪をしようとか、周囲に対して悪意を抱いているとは限らないのです。言い換え表現で提示したとおり、確固たる自分をもち、仕事に対峙しているからこそ、ということも大いにありえます。また、「ひねくれている」と受け取られてしまう原因が「人見知り」の場合も、関係改善の可能性は大いにあります。もっとも危険なのが相手に対する「決めつけ」です。ビジネスでの良好な人間関係は、「業務の達成」という目的の手段。そこを履き違えないようにしつつ、不要なトラブルとストレスをどうしたら避けられるかを一緒に考えていきましょう!

この記事の執筆者
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参考資料:『デジタル大辞泉』(小学館) /『プログレッシブ和英中辞典』(小学館) /『新選漢和辞典Web版』(小学館)) :