「演繹」ってなんと読む?読み方、忘れていませんか!?
明日・6月27日は『演説の日』です。日付は1874(明治7)年のこの日、福沢諭吉が慶応義塾の三田演説館で日本初の演説会を行ったことに由来します。ちなみに英語の「スピーチ」を「演説」、「ディベート」を「討論」と訳したのも福沢諭吉だといわれております。ということで本日は「演説」をキーワードにした日本語クイズをお送りします。
1問目は、論じ方のテクニックに関する言葉の問題です。
【問題1】「演繹」ってなんと読む?
「演繹」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「前提から、論理的に正しい推論を重ねて結論を引き出すこと」「ひとつのことからほかのことに押広めて述べること」などの意味をもつ言葉です。
<使用例>
「ここは演繹の三段論法を使えば、聴衆に伝わりやすいと思うわ」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 演繹(えんえき) です。
「演繹(えんえき)」は、大きな前提から結論を推論することで、論理学の考え方のひとつです。この言葉じたいは、学生時代に用語として覚えた方も多いかと思いますが、「繹」が難しい字ですので、今回、おさらいしてみました。
さて、演説には聴衆が不可欠、ということで、2問目は「聴」という字の入ったクイズです。
【問題2】「聴ぱる」ってなんと読む?
「聴ぱる」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「俗に、余裕がなく切羽詰まっている」「ものごとの成就直前である」などの意味で使われる言葉です。
<使用例>
「憧れの人から話しかけられて、あいつ、すっかり聴ぱっちゃったみたいです」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 聴ぱる(てん-ぱる) です。
麻雀の「聴牌(テンパイ)」とは「あと1個、必要な牌(パイ)があれば上がれる状態になること」を意味します。「聴ぱる(てん-ぱる)」は、もともとこの状態になることを動詞化した言い方です。一般用語に転じて「ものごとの成就直前であること」や、俗に「余裕がなく切羽詰まっている」という意味でも使われるようになりました。意外な漢字表記と由来に、驚きますね。
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本日は、6月27日『演説の日』にちなんで、
・演繹(えんえき)
・聴ぱる(てんぱる)
の読み方、言葉の背景などをおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/東京新聞ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱