「拝誦」ってなんと読む?「はいず」ではありませんよ!
明日・9月20日は吉田松陰の生誕日です。「松下村塾」を開き、明治維新の立役者となった高杉晋作、伊藤博文らを育成したことはあまりにも有名ですね。吉田松陰の著した『士規七則』には「立志・択交・読書」を重んじるメッセージが込められています。…ということで本日は「交」「読」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「交名」ってなんと読む?
「交名」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「多くの人の名を書き連ねた文書。連名書」という意味です。
<使用例>
「松下村塾の門下生の交名と言ったら、そうそうたる偉人達が名を連ねていたでしょうね」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 交名(きょうみょう) です。
「交」の現在の読み方としては、漢字辞典に「キョウ」という音読みは掲載されておりませんが、「交名(きょうみょう)」のほかにも「交易(こうえき/きょうやく)」など、国語辞典には「交」を「キョウ」と読む言葉が残っています。文語的な表現ですが、「交名(きょうみょう)」の読み方はこれひとつですので、知っておくと無難ですね。
さて、2問目は「読」という字の入った日本語クイズです。
【問題2】「拝誦」ってなんと読む?
「拝誦」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「読むことをへりくだって言う語。つつしんで読むこと」という意味です。
<使用例>
「先生の著作を拝誦し、大変感銘を受けました」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 拝誦(はいしょう) です。
「誦」はちょっと難しい字ですが、「読むこと」「読み上げること」を意味する熟語「朗誦(ろうしょう)」「読誦(どくしょう)」などにも使われる字です。「拝誦(はいしょう)」は、特に目上の方の著作やお手紙などを読むときに使える言い回しですので、ぜひ覚えておきましょう。
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本日は、9月20日、吉田松陰の生誕日にちなんで、「交」「読」という字の入った日本語から、
・交名(きょうみょう)
・拝誦(はいしょう)
の読み方、言葉の背景についておさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/国立国会図書館ホームページ/交友館ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱