ムンクの名画『叫び』に描かれた人物は、実は叫んでいないのです!
明日、12月12日は、代表作『叫び』で有名な、ノルウェーの画家エドヴァルド・ムンクの生誕日です。ムンクは子ども時代から体が弱く、病気がちな幼少期を送ったことから、病人の目に映る狭い世界や不安な感情をテーマにした作品を多く手がけました。『叫び』はムンクが30歳のときに制作された作品で、人間の不安が極限に達した一瞬を描いた作品です。大きく口をあけた人物が描かれていますが、この人物自身が叫んでいるのではなく、「自然を貫く果てしない叫び」を聞いたこの人物が「不安で耳をふさいでいる姿」なのだそう。本日は「塞ぐ(ふさぐ)」の「塞」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「閉塞」ってなんと読む?
「閉塞」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「塞がること。閉じて塞ぐこと」「先行きが見えないこと」などを意味する言葉です。
<使用例>
「これは、作者の奥底にある閉塞感を吐き出した作品なのね」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 閉塞(へいそく) です。
これを踏まえて、2問目にまいりましょう。
【問題2】「辺塞」ってなんと読む?
「辺塞」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「遠い国境。辺境。また、その地を守るとりで」のことです。
<使用例>
「海外の辺塞へ追いやられそうになり、前の会社を辞めました」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 辺塞(へんさい) です。
「塞」という字の表外読み(常用漢字表に掲載されない読み方)に「とりで」がございます。この字は「要塞(ようさい)」など「サイ」とも読む字なのです。ちなみに音読みの「ヘイ」「サイ」ともに常用漢字の読み方ですので、「サイ」という読み方もしっかり心に留めておきましょう。
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本日は、12月12日、エドヴァルド・ムンクの生誕日にちなんで、「塞」という字の入った日本語から、
・閉塞(へいそく)
・辺塞(へんさい)
の読み方、言葉の背景などをおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/『ムンク伝』(みずず書房)/『367日誕生日辞典』(日外アソシエーツ)/HUFFPOSTホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱