「仰山」ってなんと読む?「あおぎやま」ではありません!
明日、12月16日は、東京都心を囲む環状鉄道「山手線(やまのてせん)」が運行を開始した日です。この「山手線」という名前には、明治時代、国鉄(現在のJR東日本)の品川駅~赤羽駅間を走っていた路線が、自然発生的に愛称として「山の手線」と呼ばれ、定着していたため、正式名称として1909(明治42)年に採用された…という歴史がございます。ということで本日は「山」という字の入った日本語クイズをお送りします。
【問題1】「山の手」の反対語は?
JR山手線の名称にも使用されている「山の手」という言葉の対語として正しいものを、以下の選択肢の中から選んでください。
1:海の手
2:川の手
3:下町
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 3:下町 です。
「山の手」という一般名詞には、主にふたつの意味があります。ひとつは「山寄りの土地。山のほう。山手(やまて)」という意味で、この対語は「海手(うみて)」になります。これに対し、鉄道のJR山手線(やまのてせん)に使われた、以前から自然発生的な愛称として使われていたという「山の手」という言葉は「都会で、高台にある町」という意味です。東京では特に「現在の区部の西側の区域」を指し、江戸時代の本郷・小石川・牛込・四谷・赤坂・青山・麻布などの台地の地域を包括した言い方です。ですので、こちらの対語は「下町」になります。
さて、2問目にまいりましょう。
【問題2】「仰山」ってなんと読む?
「仰山」という日本語の正しい読み方をお答えください。
ヒント:「大げさなこと」「規模や計画の大きいこと。また、そのさま」です。
<使用例>
「仰山おもてなしを頂きまして、感謝しきりでございます」
…さて、正解は?
※「?」画像をスクロールすると、正解が出てまいります。
正解は… 仰山(ぎょうさん) です。
関西の方がよく使うイメージで、関西弁では「ようさん」とも言いますね。副詞的にも使われ、若者言葉の「めっちゃ」と似たニュアンスです。
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本日は、12月16日、現在のJR山手線が運行開始した日にちなんで、「山」という字の入った日本語から、
・山の手(やまのて)⇔下町
という対語の関係性と、
・仰山(ぎょうさん)
の読み方、言葉の背景などをおさらいいたしました。
- TEXT :
- Precious.jp編集部
- BY :
- 参考資料:『日本大百科全書(ニッポニカ)』『精選版日本国語大辞典』『デジタル大辞泉』(小学館)/JR東日本ホームページ/朝日新聞DIGITAL/ラジオ関西ホームページ/『漢字ペディア』(日本漢字能力検定協会)
- ILLUSTRATION :
- 小出 真朱