東京・竹芝のモダンラグジュアリーホテル「メズム東京、オートグラフ コレクション」。その16Fには芸術家のアトリエ(工房)をテーマとしたバー&ラウンジ「ウィスク」があります。

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バー&ラウンジ「ウィスク」

「ウィスク」は、絵画をモチーフにしたミクソロジーカクテルやスイーツ、軽食を楽しめるバー&ラウンジです。窓からは東京の水辺や浜離宮恩賜庭園の四季折々の景色を眺めることができ、抜群の開放感の中で心地よいひとときを過ごすことができます。

アートをテーマにした「“TOKYO WAVES”アフタヌーン・エキシビション」は、テーマに合わせた世界観を表現したアフタヌーンティーです。そのクリエイティビティの高さに、「ウィスク」の中でもファンが多いメニューのひとつです。

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「“TOKYO WAVES”アフタヌーン・エキシビション チャプター13『リュート』」¥7,000(税・サービス料込み)※1日前の21:00までの要予約

2025年4月30日(水)までは、“TOKYO WAVES”アフタヌーン・エキシビション チャプター13として「リュート」を提供中。神奈川・箱根町にある「ポーラ美術館」が収蔵する名作とのコラボレーション企画でもあり、コラボレーション第3弾の今回は、19~20世紀に活躍したフランスの画家、アンリ・マティスの作品「リュート」がテーマです。

本記事ではPrecious.jpライターの実食レポートを交えながら、“絵画”の世界をたっぷりとご紹介します。

メズム東京「“TOKYO WAVES”アフタヌーン・エキシビション チャプター13『リュート』」を体験

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アンリ・マティス 1943年の作品「リュート」

類まれなる感性を持ち「色彩の魔術師」と称されたアンリ・マティス。「リュート」は、彼が晩年、1943年に手がけた作品です。美しい装飾文様が施された鮮やかな朱色の部屋に、緑の髪の長い女性がリュートを弾く様子が油彩で描かれています。

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アフタヌーンティーメニュー「リュート」がお目見え

そんな「リュート」の持つ美しさや世界観を表現したアフタヌーンティー、「“TOKYO WAVES”アフタヌーン・エキシビション チャプター13『リュート』」。

作品に描かれている、リュートを奏でる女性を再現したメインプレートと、マティスの軌跡にちなんだ8種類の遊び心あるスイーツ&セイボリー、オリジナルのモクテル2種類で構成されます。

スイーツ&セイボリーは8種類

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メルヴェイユ

はじめに、8種類のスイーツ&セイボリーが登場。左から順に食べるのがおすすめだそう。

アンリ・マティスは1869年、フランス北部の町であるル・カトー=カンブレジで生まれました。「メルヴェイユ」は、そんな北フランスに由来する伝統菓子です。サクサクとしたメレンゲと濃厚なホイップクリームを重ね、なめらかなチョコレートで包んでいます。チョコレート好きにはたまらないおいしさです。

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エクレア

日本でも親しみのあるスイーツ、エクレア。マティスが生まれる少し前の1850年頃、フランス・リヨンで誕生したお菓子と言われています。

アフタヌーンティーでは甘酸っぱいラズベリークリームをたっぷりと入れた、華やかなエクレアを楽しめます。コーティングのラズベリー風味のチョコレートも鮮やかです。

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トロッペジェンヌ

南仏サン・トロペ発祥の地方菓子「トロッペジェンヌ」は、ブリオッシュ生地にカスタードクリームをたっぷり挟んだペストリー。表面に散りばめられたサクサクとしたシュガーの食感もアクセントです。

アフタヌーンティーのスイーツ&セイボリーはそれぞれ違った味わいでどれもおいしいのですが、敢えてひとつ「毎日食べたくなるお菓子」を挙げるなら、筆者はシンプルだからこそ飽きのこない「トロッペジェンヌ」がお気に入りでした。

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ジャケット・ポテト

今では天才とも称されるマティスですが、小さなころから絵を学んでいたわけではなく、彼が絵を学び始めたのは20歳になってからのこと。その後、イギリスに渡り、ロマン主義の画家ウィリアム・ターナーについて研究しています。

「ジャケット・ポテト」はイギリスの一般的な家庭料理。じゃがいもにチーズやひき肉を合わせ、ローストした料理です。皮つきのじゃがいもを、ジャケットを着ている姿に見立てて名付けられた料理なのだそう。じゃがいものホクホクとした食感がおいしいです。

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ショートブレッド・アイス

「ショートブレッド」はスコットランドの伝統菓子。アフタヌーンティーでは薄く焼き上げたショートブレッドに自家製アイスクリームをのせています。アイスクリームにはほんのりキルシュが効かせてあり、さくらんぼのお酒の甘い風味がふわりと香ります。

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パン・バニャ

「パン・バニャ」は、マティスが拠点としたフランス・ニースの伝統的なオープンサンドイッチです。

自家製のカンパーニュにオリーブ、ツナ、トマト、ゆで卵、生野菜などを合わせた「ニース風サラダ」をサンド。ボリュームがありながらもさっぱりとした口あたりで、スイーツとのバランスもばっちりです。

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ポエ

フランスを拠点としつつも、美術の研究を行うためにさまざまな国や地域を訪れていたマティス。「ポエ」は、彼が一時期滞在していたタヒチにインスパイアされたひと品です。

ポリネシア伝統のプディングをイメージして作られたスイーツで、ココナッツとバナナを使った焼き菓子の上に、濃厚なパインジャムを添えています。目が覚めるような爽やかな味わいが特徴。

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ナヴェット

大病を患い、晩年はフランスで過ごしたマティス。「ナヴェット」は、南仏マルセイユ発祥の伝統的な焼き菓子です。フランス語で小舟を意味し、形も小舟型に。バターと小麦粉を使ったシンプルな焼き菓子で、素朴ながら奥深い味わいを楽しめます。

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フルーツとスパイスのホットドリンク

スイーツ&セイボリーにはペアリングとして「フルーツとスパイスのホットドリンク」が提供されます。エチオピア産の厳選された高品質コーヒー豆を浅煎りにし、八角とカルダモンを効かせた意外性のある一杯。

コーヒーがベースとなっているものの、しっかり効いたスパイスやフルーティーな浅煎りコーヒーの味わいは、華やかなチャイティーを彷彿とさせていました。

生涯を通してさまざまな作風を生み出し続けてきたマティス。8種類のスイーツ&セイボリーも、彼の人生の多彩さをあらわしているかのような、バラエティに富んだ内容でした。

リュートを奏でる女性を再現したケーキが登場

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アフタヌーンティーのメインプレートが登場

そしてついに気になるメインプレートが登場。今回は8種類のスイーツ&セイボリーと同時に提供していただきましたが、実際はスイーツ&セイボリーが提供された後でメインプレートが提供されます。

メインプレートはリュートを奏でる女性を再現したケーキです。メインとなるリュートはアイシングで作られており、その精巧さはお見事。女性の繊細なレースのドレスは生クリームで、鮮やかな緑の髪色はメレンゲで作られています。

色彩の相互作用や調和を重視するマティスの絵画を表現したスイーツ。プレート全体で絵画の鮮やかさ、美しさ、繊細さをすべて表現しています。

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リュートを奏でる女性を再現したケーキ

見た目だけでなく味わいにもしっかり世界観が表現されています。

ケーキの土台はサクサクのサブレと香ばしいアーモンド生地のダマンドビスキュイ。内側には、濃厚なチョコレートクリーム、生クリーム、いちごの甘酸っぱさが楽しめるフレーズババロアが層になっています。生クリームとの相性もぴったりです。

ほんのりピンク色のいちごクリームも、やさしい甘さの中にいちごの酸味が感じられます。鮮やかなラズベリーソースやキウイジャムは、味も見た目もしっかりとコントラストを生み出していました。

それぞれの食感の違いも本当に楽しいです。余すところなく絵画の世界観を堪能できるプレートでした。

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南フランス香るノンアルコールローズワイン

ペアリングには、マティスゆかりの地である南フランスが誇るロゼワインからインスピレーションを得たモクテル「南フランス香るノンアルコールローズワイン」を。甘酸っぱいマスカットジュースをベースに、バラの華やかな香りを加えた鮮やかな一杯です。

なお、食後にはコーヒーと紅茶のどちらかを選べます。アフタヌーンティーの余韻を味わいながら、非日常感あふれる寛ぎのひとときをお楽しみください。


美しい東京の景色と、館内を彩る音楽、マティスの鮮烈な色彩と美食。まさに五感で楽しむ素晴らしいアフタヌーンティーでした。

本アフタヌーンティーは、ポーラ美術館特製のポストカード付きでの提供です。マティスの「リュート」が描かれたポストカードは、ご自宅でも絵画の世界観を楽しむことができます。

現在、ポーラ美術館では2025年5月18日(日)までの期間限定で、企画展「カラーズ ― 色の秘密にせまる 印象派から現代アートへ」を開催中。会期中はマティスの「リュート」も展示されており、実物を見ることが可能です。こちらもぜひ足をお運びくださいね。

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この記事の執筆者
フリーランスの編集者・ライター。グルメやスイーツ、ライフスタイル系の記事執筆・編集を中心として活動中。元システムエンジニア、プログラマの経験を持つ。二児の母。趣味は料理、SNS、写真を撮ること、美味しいものを食べること。麺類と辛いもの、自分のために買うご褒美スイーツが特に好き。
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