身長156cmのインテリアエディターが、おすすめのアイテムを実際に体験しながらレポートする本連載。前回に続いて「B&B Italia」の国内在庫アイテムにフォーカスし、ソファに合わせたいセンターテーブルをピックアップしました。

コロナ以降の心地よいリビングコーナーを作る重要ポイントのひとつに、それぞれが自由にくつろげる空間づくりがあります。その影響でさまざまなサイドテーブルが各ブランドから発表されています。

サイドテーブルとしても使える「B&B Italia」のセンターテーブル『レマンテ』は、忙しい毎日を過ごしている家族が、目線を合わせるきっかけを作ってくれる美しいジュエリーのようなインテリアアイテムです。

動線と視線をさりげなくリードしてくれるセンターテーブルの効果

居心地のよいリビングコーナーを作る際に気をつけたいのは、ソファの置き場所と向きです。最近では空間の真ん中に設置してどこからでもアプローチできるスタイルが人気ですが、できるだけ生活動線の混み合っていない場所に設置することでよりリラックスすることが叶います。

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窓からの自然光が反射して、水面のような陰影を見せる『レマンテ』。

さらに座ったときの視線の先の景色に気を配るなど、ニューノーマルなライフスタイルが浸透して家で過ごす時間が増えたぶん、メリハリをつける工夫を意識するとより快適に暮らせるようになります。上の写真では、リビングダイニングをつなぐように大きなラグを敷き、センターテーブルを置くことで動線をさりげなくコントロールしています。

ジュエリーを重ねて艶を足すように、インテリアに華やかさと奥行きを

空間になんとも言えない奥行きと雰囲気を作り出すインテリアコーディネートの手法のひとつに、素材の特徴が異なるものを隣り合わせて用いるというものがあります。

その点『レマンテ』は、透明のツルッとしたミュージアムガラスや、波打つモルテンガラス、漆のような艶の塗装や大理石が選べます。そして有機的な表情を見せてくれる素材が、幾何学的に高さを変えて空間に配置されるデザイン。多くの色を用いたくない方でも組み合わせ次第で、『レマンテ』をリビングに配置するだけでインテリアに上質な個性を演出できるのです。

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【ブランド】B&B Italia 【商品名】左の透明のガラス天板:LEM45、右のアンバー色のガラス天板::LEM65_E 【写真仕様の価格】LEM45/¥308,000、LEM65_E /¥618,200 【サイズ】LEM45/幅450×奥行き450×高さ480 、LEM65_E /幅650×奥行き650×高さ380(mm) 【材質】フレーム:ブラック塗装アルミ LEM45/ ミュージアムガラス、LEM65_E / 天板:モルテンガラス(アンバー)ベース:グロッシーベースパネル

それは、ジュエリー上級者が異なる地金や色石のアイテムを重ねづけするように、「あえて不揃いにする」ことでスタイリッシュに仕上げるセンスに似ているように思います。自由な感覚で異素材ミックスを楽しめるのが『レマンテ』の魅力です。

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左/2つの平行な正方形を45度ずらして重ね合わせるというシンプルな幾何学的アイディア。右/マットで不透明な生地張りのソファ『カマレオンダ』に、艶と透け感のあるガラス天板を合わせたコーナー。

空間での見え方が美しく、なじみのあるサイズ感で使いやすい

大きめのソファに合わせる際に合わせるセンターテーブルを選ぶ際、気をつけたいのは空間における見え方のサイズバランス。もちろん同時に使い勝手もいいほうがうれしいですよね。『レマンテ』は遠目で見ると大きな塊に見えるのですが、実際にソファに座ってものを置くと印象がガラリと変わります。

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厚みのあるガラスのエッジが照明で強調されて美しい佇まいに。

なぜなら『レマンテ』は450mmや650mm等の四角形を組み合わせて、自由に動かすことができるから。各ユニットは、テレビに向かってソファを設置していた少し前の時代のセンターテーブルによくあるサイズ感。慣れ親しんだ寸法なので安心して使い心地もよく感じられる方も多いのではないでしょうか。

実は『レマンテ』を手がけたのは、イタリアを拠点に世界中の一流ブランドと仕事をしている日本人デザイナーの大城健作氏。洗練された美しさと慣れ親しんだ寸法の掛け合わせは、彼だからこそ実現できたのでしょう。

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向かって左側は、コタツの天板サイズでも定番の800mm角タイプ。

今回は「B&B Italia」から、美しく機能性にも富んだセンターテーブル『レマンテ』をご紹介しました。国内在庫があるアイテムなので、前回ご紹介した名品ソファの『チャールズ』と合わせて春からの新生活に間に合う可能性があります。気になる方はぜひショールームに足を運んでみてください。

※掲載商品の価格は、すべて税込みです。

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この記事の執筆者
イデーに5年間(1997年~2002年)所属し、定番家具の開発や「東京デザイナーズブロック2001」の実行委員長、ロンドン・ミラノ・NYで発表されたブランド「SPUTNIK」の立ち上げに関わる。 2012年より「Design life with kids interior workshop」主宰。モンテッソーリ教育の視点を取り入れた、自身デザインの、“時計の読めない子が読みたくなる”アナログ時計『fun pun clock(ふんぷんクロック)』が、グッドデザイン賞2017を受賞。現在は、フリーランスのデザイナー・インテリアエディターとして「豊かな暮らし」について、プロダクトやコーディネート、ライティングを通して情報発信をしている。
公式サイト:YOKODOBASHI.COM